懐ポカポカ

いや、一仕事を終えて御集金などさせて頂き、おいらの懐はぽっかぽか・・・なんちゃって。

私の悪い癖は現金を手にするとそれを握って遊びに行ってしまうことであります。

その昔、違う商売をやっていた頃はレジに日銭が入る訳です。

で、夕方陽が落ちる頃になると虫が起きるのであります・・・悪い虫です。

で、レジの銭をむんずと掴んでは夜の街に溶け込んでゆくという・・・ああ、懐かしいやら恥ずかしいやら。

さて、商売をやっていて手にした現金が全て利益なんてことは無いのが普通なんですが、あの頃の私は脳みそが沸いてまして、明日も銭は来る、と信じていたのであります。

ちなみに私は会計学など学んだことがあってその方面の知識は少しあるんですが、バカは何を学んでもバカでありまして、それにつける薬は無いのであります。

で、会計を学ぶとすぐ教わる言葉に「勘定合って銭足らず」がある訳ですが、月末になって帳簿を閉めようとすると銀行にも手元にも銭が無いのであります。

いや、商売してるんですから仕入れがある訳でして支払いの銭が無いと困るのであります。

なんと申しましょうか、売掛なんて少ない現金商売でしたから現金が無いということは・・・呑んじまったんですね。

と、そんな暗い過去を持つ私ですが、今は違います。

仕入れに買い掛けなんて許されない個人営業なので手元の銭はほぼ自分のものであります。

それでも、三つ子の魂百までとは良く言ったもんでして、カードで支払っていたことなどが脳みそから抜けているのであります。

従って、癖は治らず鼻の下を伸ばしては、ムフフだったりウフフな雰囲気の飲み屋へと吸い込まれるのであります。

が、しかし、只今は中華コロナウィルスが絶賛猛威を振るっていまして街は眠っています。
昼の街も夜の街も店は閉まっていて、とくに、密接な濃厚接触系のお店は全滅であります。

まっ、実際は行っていないので風の噂なんですが、真実でありましょう。

と、いうことで、コロナのお陰で図らずも私の貞操は守られた・・・もとい、収支の健全化が図られた訳でして、言って見ればコロナ様様であります。

なんと申しましょうか・・・頑張った後にはパーっと行きたいところなんですけれども、まっ、解禁になる日を心待ちにしてその時は弾けようと企んでおります・・・なんちゃって。

ホントーの事を宣いますと、見積もりよりも余計な資材が掛かりまして身入りが少ない仕事になっちまったんであります。

まっ、見積もりが甘いのはいつものことなのですが、施主さんが喜んでくれたので全て良しであります。