ニライカナイへの憧れ

沖縄への思いを自分なりに綴った日記

66年。

2011-06-20 | 問題

この時期だからでしょうか。
NHKでは週末立て続けに沖縄関連の特集が組まれていましたね。
「笑う沖縄 百年の物語(再放送)」
「“ゆらてぃく”の心 結んで~沖縄県石垣島」
「昔 父は日本人を殺した~ピュリツァー賞作家が見た沖縄戦~」
「深く掘れ 己の胸中の泉 沖縄学のまなざし(再放送)」
録画分も合わせて一気に見てしまい
涙が止まらなくなり、結果朝起きたら目がパンパン。。。

中でも印象的だったのが「昔 父は日本人を殺した~ピュリツァー賞作家が見た沖縄戦~」
アメリカのジャーナリスト、デール・マハリッジが元海兵隊員だった父親から
「沖縄戦で日本人を殺した」と告白を受けた事をきっかけに
沖縄戦の実像を浮かび上がらせる為の証言を得るなど、自らの足で取材を行ったドキュメンタリー番組。

「沖縄の全てについて申し訳ないと思う。そう思わない人はいないだろう。」
と語るアメリカ元海兵隊員の証言。
「自分は武器を持たない民間人を殺した。戦後66年経った今も決して忘れることはない。」
85歳を過ぎた今でも沖縄の夢を見るそうで
生き残ったアメリカ兵は英雄どころかPTSDに苦しみ続ける人が多くいるといいます。


沖縄を訪ねたデールは元少年兵だった宮平さんからも話しを直接聞きます。
胸を打つやりとりでした。

デール氏 : 沖縄戦から長い年月がたちました。いま、何を感じていますか?
宮平さん : 戦争には良い戦争も何も戦争はみんな悪いんですけど。
     それは戦争がやらしたことかもしれないけど。
     米軍はさ 何で抵抗もできないような住民をこんなにたくさん 無差別に殺したのかなと
     いうのが僕はずっと思いつづけているし。
     ですから あのまあ、これが戦争だと言えばそれまでですけど
      もう少し 一般住民を助ける何かがあったんじゃないかという
     米軍への恨みつらみというかそれはずっと持っています。

デール氏 : アメリカと日本が沖縄戦から学ぶべきことは?
宮平さん : まぁ 戦争をやるなということですよ。
      戦争をすると結局 なんでしょうね
      やってしまったら結局取り返しがつかない。
      やるかやられるかですから。
      戦争はもう絶対に起こしちゃいかんというだけです。
      まぁ 悪い言い方かもしれませんけどね
      アメリカの正義っていうのはなんだろう?

宮平さんは怒りをぶつけました。
通訳を介している間の堅い表情・・・。

デール氏 : 私にもその答えはわかりません。
      66年間 日本は戦争を行わずアメリカは多くの戦争をしました。
      自分達は過去から学んでいないのではとも思います。
      あなたの怒りは理解出来ます。

その言葉に黙ってうつむき、今にもこぼれそうな涙をこらえ
何度も何度も頷く宮平さんの表情がとても印象的でした。

罪のない家族を殺された人と、罪のない人を殺した家族を持つ人。
立場は違っても苦しみや悲しみは同じ。

米軍への恨みつらみは消える事はないでしょう。
しかし罪を犯したのは日本軍も一緒。
沖縄を苦しめた大和人の一人として、過去との向き合い方
今の在り方、未来の平和についてまた改めてこの番組を通して考えさせられました。