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終の棲家

2017-08-10 22:53:35 | 日記
 夕方から雨になった。相変わらず蒸し暑い。一度、エアコンを入れたら、他の部屋へ行くと肌がべとべとしていられない。蒸し暑さには閉口である。

 久しぶりに親友と長電話をする。もう、40年以上の付き合いになるだろうか。彼女は、私の身におきたことをほとんど知っている。二人だけの話は、実に危険で口外できないことも多かった。彼女は山が見えるところに住んでいるから、私が海の見えるところにいれば、年をとったら、行き来するといいね などと話していた。最近は少ない年金の話、白髪染めの話、老後の住まいの話、それでも最後は、女を捨てるのはよそうね となる。

 32歳のときに、着物を教えるのにいいようにと和室の広いマンションを買った。すぐ33歳の厄年が来て、入院、退職、人の借金の肩代わり、踏んだり蹴ったりの年がきて、マンションは人に貸した。そして、仕方なく手放した。結婚しても、夫は長男で家は彼がもらうようになっていたが、二人ともそういうことには興味が無かった。離婚してからは、実家へも帰らず、ひとりがんばって暮らしていた。

 そんな人間が「家をほしいと思う」というと、親友でもさすがに疑問詞がついた。いや、借りている部屋で死にたくないのね、不動産屋さんにも大家さんにも迷惑じゃない が私の意見だ。身寄りも無ければ、病院や施設で亡くなるほうが確率は高いだろうに・・・。何で今頃、そんな馬鹿なことを思うのだろうか。子育てもして働きぬいた親友が言った。「きっとさ、お日様の匂いのする洗濯物をたたんだりすると、家がほしくなるのかもね」と。

 
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