ゆいツールブログ:NPO法人ゆいツール開発工房(ラボ)

人と人、人と自然、人と環境などを「結う(ゆう)」ということに関して、団体の活動やスタッフの思いなどを紹介していきます!

若者たちが村の子供たちに「ごみについて考えるプログラム」を実施! in Lombok

2019年12月29日 | ★2019年度(ロンボク)

2019年がもうすぐ終わります。

ゆいツールは、ロンボク島で活動をしています。

先日、西ロンボクのブウン・スジャティ村で環境教育プログラムを実施しました。

これは、ゆいツールの村ツーリズムに参加している日本人大学生向けに、ドゥルカディチームメンバー(※1)がトレーニングのために実施するのが目的でしたが、ガイドのマデくんがバリ人(※2)の子供たちがバリの文化を学んでいる場に、うまく組み込んでくれました。

まずは、ルスくん(写真上、左)が子供たちに「今日君たちはどんなごみを捨てましたか?」と質問をしました。

そして、何枚かの写真を見せながら「こんな光景は見たことありますか?なんだと思いますか?」などと質問をしていきます。

プログラムを実施する前にメンバーで役割を決めて、私からやることを説明したにも関わらず、実際にやってみるとワタワタします。

次は、「ごみを土のところに捨てるとどうなるか?」7日間の経過を写真で見せます。

チームキャプテンのコマンさん(写真上、左から2番目)が、説明します。

写真を見せる前から「ごみには、オーガニックごみと非オーガニックごみがあって・・・」と話し出すので、「それは後。まずは写真を見せて」と小声で注意します。

7日間、いろんなごみを土のところに捨てた結果、「すぐになくなってしまうごみ」と「いつまでたってもなくならないごみ」の2種類があることがわかります。

そこで初めて、オーガニックごみ→「すぐになくなってしまうごみ」と非オーガニックごみ→「いつまでたってもなくならないごみ」のことを説明します。

オーガニックごみは例えばなに?非オーガニックごみは例えばなに?

子供たちは「オーガニックごみ」「非オーガニック」という言葉は知っていても、それが具体的に何であるかわかっていないことがよくあります。

そこを丁寧に考えるのが、この部分の目的です。

そして、恒例のごみ分けゲーム。(写真下の、青いシャツを着ているのが日本の大学生)

グループごとに若者たちが入ってファシリテートします。ランタン村のティウィとトゥリスナもドゥルカディチームをサポートします。

(写真上の中央が、ティウィまたはトゥリスナ。3つ子のため、見分けがつきません)

子供たちの年齢はバラバラ。でも、その方が返って教え合えるからちょうどいいかもしれません。

ごみを「オーガニックごみ」と「非オーガニックごみ」に分けるゲームのあとは、まとめです。

マデくん(写真上、右)が、とても上手に話をします。

自分たちが捨てているプラスチックごみが、川から海に入って波の間をたゆたっていくうちに、砕けて小さなマイクロプラスチックになっていくこと。

そしてそれを魚が食べて、その魚を私たちが食べていること。

最後は私から、ごみは再利用できること。ごみを捨てる前に、ちょっと考えてみて。と話をして終わりました。

今回の活動中に、何度か若者たちが子供たちにプログラムを実施する機会を設ける予定です。

トレーニングを積んで、来年度には、学校の先生や村役場のスタッフなどを対象とした研修を実施できるようにしたいと考えています。(山)

※1 ゆいツールが育成している若者チーム

※2 ロンボクに暮らすバリ人(ヒンドゥー教徒)。ロンボクには元々ササック人が暮らしていて、ササック人は現在はイスラム教徒が中心。ブウン・スジャティ村は、バリ人とササック人が混じって暮らす村。

(最後にみんなで記念撮影)

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地域循環共生圏って知ってる?

2019年12月12日 | 12. コラム:環境ワード

△▼△▼ 環境ワードコラム △▼△▼

さて今回は、環境省発のワードです。「地域循環共生圏」!

環境省の周辺にいると聞こえてくるワードですが、一般の人にはまったくなじみがないものでしょう。

(写真はイメージです。長野県茅野市にある水源地の様子)

ポータルサイトがあります。

地域循環共生圏ポータルサイト

このサイトで、「地域循環共生圏」についてこう説明されています。

***

地域循環共生圏とは、地域の資源、自分たちの目の前にあるものの可能性をもう一度考え直し、その資源を有効活用しながら環境・経済・社会をよくしよう、資源を融通し合うネットワークをつくっていこうというものです。その視点は、エネルギー、交通・移動システム、災害に強いまちづくり、衣食住の日々の生活者としてのライフスタイル等があります。それらすべてを落とし込んだものが、下図「地域循環共生圏(日本発の脱炭素化・SDGs構想)」になります。これを私たちは「曼荼羅」と呼んでいます。

環境省:地域循環共生圏ポータルサイトより引用

***

言ってみれば、「環境」とか「交通」とか「福祉」とか「災害」とか「農業・漁業」とか「金融」とか「エネルギー」とか「子育て」とか「教育」とか、従来別々に語られていた分野をつなぎ直す考え方なのかな、と思います。

国の予算の都合上「環境省」「国土交通省」「厚生労働省」「文部科学省」「農林水産省」「経済産業省」などと分かれていますが、実はすべての事柄は繋がっています。それを繋ぐ役割が、環境省にあるのかもしれません。

考えてみれば、ゆいツールの活動の指針となっているESD(持続可能な開発のための教育)も、環境・貧困・人権・平和・開発といった様々な地球規模の課題を解決していくための新しい教育のあり方です。

話を戻します。

地域循環共生圏が目指すのは、持続可能な地域づくりです。

資源を使い尽くしたり、環境を汚したりして、未来の人たちが困るような地域づくりではありません。

過疎化が進んで、農業や林業を営む人がいなくなり、日本の田舎が荒廃していくような地域づくりでもありません。

持続可能な社会を作るためには、ただ自然環境を守るだけでなく、人々が末永く暮らしていけるようにしなければいけません。

そのために、若い人たちが生活していくのに十分な収入を得て、望めば家庭を持て子供を育てることができる社会である必要もあります。

地域づくりというのは、一部の人がすることではありません。

国のトップに任せておくものでも、地方自治体だけの仕事でもありません。

社会に生きている私たちが、関わっていくものではないでしょうか。

(山)

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