ゆいツールブログ:NPO法人ゆいツール開発工房(ラボ)

人と人、人と自然、人と環境などを「結う(ゆう)」ということに関して、団体の活動やスタッフの思いなどを紹介していきます!

ゆいツールの活動に参加して感じたこと(大学生の感想)

2019年10月11日 | 6. エコツアー参加者の声

先月、バリ島&ロンボク島にやってきた大学生の感じたことです。彼が体験したことはこちらのブログから。

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私はゆいツールでのツアー全体を通して、死が身近にあることの大切さを感じました。

私自身以前から日本での生活の中で「死」が人々から隔絶され、いわゆる先進国の国々でスプラッター映画などの残虐な光景のある作品が好まれていることに疑問を感じていました。

ロンボクのある村を訪れた際、喉に縄をかけられた鶏が料理になるまでの全工程を見る機会がありました。

鶏だったものが日本で見るような鶏肉に変わっていくのを見て、今までの人生の中でどうしてこのような光景を見ようとしてこなかったのか悔しさを感じました。

日本の学校で命や食事が大事だと教わったとき、なぜ大事なのかうまく伝わらってこなかった経験がありますが、鶏の「死」を見た時にそれが分った感じがしました。

私は、それ以来肉でも野菜でもそれらが生き物であったことを頭の片隅に止めるようにしています。

また、ロンボクの道路はとても混雑しているのですが、みんなが合図にクラクションを鳴らしていました。

日本だとあり得ないことですが、その光景の中にみんなが事故を起こさないように注意していると感じました。

事故を起こさせないようにしているのは日本も同じかもしれませんが、ロンボクでは事故を起こさないために好まれないクラクションを使ってまで注意していたため、事故がしっかりと「死」という大きなものに結びついていると感じました。

やはりそれは、ロンボクの人々にとって「死」が身近に感じられる恐ろしいものなのだと思いました。

 

また私は、ロンボクで“人のつながり”を学びたいと思い、ゆいツールの活動に参加しました。

私は昔から他者とコミュニケーションをとることが上手ではなく、大学生になり新しい環境に入ってゆく中で私自身の人とのつながり方に「本当につながっているのか」など疑問を感じずにはいられませんでした。

そこで、あえて価値観や言語、環境が全く異なるロンボクで“人とのつながり”の本質を確かめたいと思いました。

ロンボクで私が最も強く感じたことは、“つながり”は常に感じなくてもあるものだということです。

私は数ヶ月前まで高校生だったからか、“人とのつながり”はほぼ毎日会うような濃い関係だと感じていました。

しかし、ロンボクでのホームステイ先の村から帰るときに「この家をインドネシアの君の家だと思って、日本でつらいことがあったらこの家を思い出してほしい」と言われ、私は見えなくても会えなくてもそこにはしっかり“つながり”があるのだと感じました。“つながり”は実感が沸かなくても常にあり続け、思い出すことが出来る。それが“つながり”の本質の一つだと思いました。

私はこのロンボクで得た気づきを日本にある関係にも当てはめ、これからも“つながり”を作っていこうと思っています。

これが今後、私の“つながり”に対する考え方として実を結ぶかは分りません。

しかし、ロンボクでこれに気づくまでの経験や思いは常に私の中で実っていると感じられます。

 

最後に、私はゆいツールの活動に参加する以前から自然保護に興味があったわけではありません。

しかし、だからこそロンボク島で自然保護以外のことも感じられたと思います。

たとえ自然保護に興味が無くともロンボク島で気づけることがあると思うので、機会があればロンボクに来てみることをお勧めします。

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海洋プラスチックごみについて考える

2019年10月06日 | 11. ≪スタッフコラム≫

◎ ◎ ◎ スタッフコラム ◎ ◎ ◎

近年、海のプラスチックごみ問題が、地球温暖化と同じくらい、一般の人たちに認知されてきたな、と感じています。

海洋プラスチックごみについてインターネットで検索すると、様々な記事を読むことができます。

私のオススメはこちら。

海洋プラスチック問題について(WWFジャパン)

プラスチックの海(プラなし生活)

「既に世界の海に存在しているといわれるプラスチックごみは、合計で1億5,000万トン。そこへ少なくとも年間800万トン(重さにして、ジャンボジェット機5万機相当)が、新たに流入していると推定されています。」(WWFジャパン)という記事を読むと、ちっぽけな自分にできることは何もないのではないか、と絶望したくなります。

そして、ちっぽけなNPOにできることも。

(インドネシア・ロンボク島、スコトンの海のごみ)

実際、NPOの活動のために、海のプラスチックごみを減らす目的で企画したいくつかの活動に助成金は通らず、今年度はずいぶん少ない予算で活動をしています。

ゆいツールは来年度に向けて、合計4つの助成金申請をする予定です。(ひとつは申請済み)4つ欲しいのではなく、ひとつでも通ることを祈って申請します。

さて、海洋プラスチックごみ問題に戻りますが、私たちの体内にはすでに微少のプラスチックが取り込まれているようです。

それがどんな影響を及ぼすのか、今のところよくわかっていません。

海洋を漂っていたプラスチックが粉々になり、貝や魚に取り込まれて人間が口にした場合は、有害な化学物質が体内に取り込まれる恐れがあります。

私たち人間は、自分たちで開発したものによって、生存を脅かされるようになっていくのかもしれません。

オススメの本

・プラスチックスープの海 北太平洋巨大ごみベルトは警告する(NHK出版)(チャールズ・モア、カッサンドラ・フィリップス著、海輪由香子訳)

・海ゴミー拡大する地球環境汚染(中公新書)小島あずさ、眞淳平著

・「海はゴミ箱じゃない!」(岩波ジュニア新書)眞淳平著

地球温暖化問題と一緒で、問題があまりに大き過ぎるため、「そのことについては、とりあえずなかったことにしよう(自分の関わる問題として認識するのはやめよう)」「自分が生きているうちにどうにかするのは無理だから、放っておこう」と考える人が多いのも現実です。

でも、この地球に人間だけが住んでいるわけではありません。人間の活動によって住処を追われた野生動物、プラスチックごみが漂う海で生きている海洋動物、人間によって飼育されて食用にされている多くの動物たちなどがいます。それらの動物たちは、人間に運命を握られています。

問題を引き起こしているのが人間ならば、放ったらかしているのも人間です。

便利かもしれないと開発されたプラスチック。便利だからといって大量に生産されているプラスチック製品。

それらが売られ、輸出され、消費され、捨てられ、人間の体の中にまで入っている現実。

作る人、使う人、売る人、捨てる人、みんなに責任があるのではないでしょうか?

(山)

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