ゆいツールブログ:NPO法人ゆいツール開発工房(ラボ)

人と人、人と自然、人と環境などを「結う(ゆう)」ということに関して、団体の活動やスタッフの思いなどを紹介していきます!

若者たちが観光地でワークショップ!? in Lombok

2019年07月27日 | ★2019年度(ロンボク)

7月中旬に、北ロンボクの離れ島ギリ・メノ島で、ドゥルカディ・チームが観光客とローカルの人向けにクラフトワークショップを行いました。

Tim Dulkadi telah membuat workshop kerajinan tangan dari sampah plastik di Gili Meno, Lombok.

Workshop ini dilakukan di tempat Trash Hero Meno.

作ったのはこちら。

プラスチックの空袋を使ったキーホルダーです。

ドゥルカディ・チームは、これに先立って、パイズルさんのごみ銀行(クカイ・ブルスリごみ銀行)で作り方を学びました。

そして、材料を用意してもらいワークショップにのぞみました。

今回、ゆいツールの山本は現地にいません。若者たちだけで、ちゃんとできるだろうか。少々不安はありましたが、色々と指示をしてあとは任せることにしました。

ワークショップの目的は、主に観光客にごみ銀行の活動をPRしたり、ローカルの人にはプラスチックのごみを再利用してクラフトづくりができることを伝えたりすることでした。

参加者は、観光客が6人とローカルの人たちが15人くらいでした。

どこから来た人たちか、というのをリサーチし忘れたましたが、イギリスの方が2名いたそうです。

今回、トラッシュ・ヒーロー・メノという団体のbrother hoodという場所を借りて、ワークショップを行いました。

このキーホルダー、小さいですが簡単には作れません。まずはさみで、プラスチックの空袋を切るところから。

そして、折ったり編んだり。

子供たちも集まってきました。子供たちは、切れ端をペットボトルに詰めて「エコブリック」を作ります。

エコブリックは、主にごみ銀行で売り買いされて、建築資材の代わりとして使われています。

サイコロ状に仕上げるときには、針と糸を使って縫いながら作っていきます。

長い時間がかかってやっとできあがりました!

参加者も大満足!

本当は、このbrother hoodに卸しているごみ銀行の商品も積極的に売って欲しかったのですが、みなさん作ることに夢中で、ドゥルカディ・チームのメンバーも教える方に集中していて、残念ながら販売することはできませんでした。

もうひとつ、非常に残念なことがありました。

このワークショップにむけて、ゆいツールはトラッシュ・ヒーロー・メノの代表のスルマンさんと何度か打ち合わせをしてきました。

トラッシュ・ヒーロー・メノ訪問(12月)

トラッシュ・ヒーロー・メノとの打ち合わせ(6月)

6月の打ち合わせでは、キーホルダーを作るワークショップへの協力をお願いし、準備を進めてきました。

ところが、準備段階(広報)でコミュニケーションのミスがあり、宣伝のバナーが事実と違う情報が盛り込まれたまま、ワークショップの数日前に広報されました。

ドゥルカディ・チームのメンバーも、ワークショップそのものは学びも大きくやりがいもあったようですが、いくつかの点でトラッシュ・ヒーロー・メノに対して、非常に失望を覚えました。

元々、この団体はギリ・メノ島で毎週日曜日の夕方、子供たちや観光客と一緒に島のクリーンアップ活動をしていて、その活動についてはゆいツールも一定の評価をしています。今まで2回、その活動に参加もしました。(1回目2回目

時々、ローカルの子供や観光客向けにワークショップを行うことがある、と知っていたので、今回共同企画を持ちかけました。

今回の結果を受けて、ドゥルカディ・チームのメンバーはそれぞれに感じたこと・考えたことを共有し、次回は同じ失敗を繰り返さないように、どこでだれと協力して、だれに対してワークショップをやろうか、と新たな計画を練ることになっています。

何事も、学びの一部です。

ゆいツールも、8年近くインドネシアで活動する中で、大きな失敗小さな失敗を繰り返し、悔しさに震えたことも怒りに燃えたことも、すべて成長の糧にしてきました。

ドゥルカディ・チームにも、失敗にめげず失敗から学び、前に前に進んでいって欲しいと願っています。

(山)

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若者の紹介!ブウン・スジャティ村のマデくん in Lombok

2019年07月15日 | ★2019年度(ロンボク)

今回は、前回紹介した「ドゥルカディ・チーム」の一員、マデくんについて少し紹介したいと思います。

日本の学生を案内する、マデくん。(2019年2月)

Bersama tamu..Pak Made Wiranata, desa Buwun Sejati, Lombok barat.

マデくんは、バリ人(ヒンドゥー教徒)です。

ロンボクには、先住民であるササック人(イスラム教徒)とバリ人と少しの中華系インドネシア人が暮らしています。

マデくんが暮らす西ロンボクの「ブウン・スジャティ村」は、ササック人とバリ人が混じって暮らしている珍しい村です。

この村では、宗教が違っても結婚する人たちがいるそうです。

ロンボクはイスラム色が強いので、そういうことはとてもめずらしいことだと思っていましたが、この村では普通のことのようです。

さて、ゆいツールは2018年2月に初めてブウン・スジャティ村を訪れました。マデくんと出会ったのもその時でした。

この村は、ちょうど西ロンボク政府が正式に「村ツーリズム」を推奨する村として登録した頃でした。

村がマウンテンバイクを準備したり、州政府が自転車が走りやすいように村の道路を整備したりしていました。

その後、2018年6月に2回訪れました。一回目は、中部ロンボクのランタン村の若者たちを連れて。2回目は、在住日本人向けモニターツアーの実施で。

徐々に、ブウン・スジャティ村の魅力がわかってきた矢先に、ロンボク島大地震(2018年7月8月)がありました。

幸い、ブウン・スジャティ村は大きな被害はなく、2018年10月に再訪問した時はまた少し整備が進んでいました。

(ティブ・アタスという名前の滝に取り付けられた看板。一番下には、“休暇を楽しんで。ごみは持ち帰りましょう”と書かれています)

この時は、ゆいツールの新アシスタントを連れて行ったのですが、これがマデくんと後にドゥルカディ・チームのキャプテンとなるコマンさんとの最初の出会いとなりました。

2018年12月には、マデくんを含め数人の若者を西バリ国立公園へのスタディツアーに連れ出しました。

この時一緒に行ったメンバー、オパン、マデ、サムスル、ルス(写真下)が、その後、コマンさんをキャプテンとするドゥルカディ・チームの最初の一員になったのです。

さて、12月末にはギリ・メノ島へのスタディツアーにも一緒に行きました。

そして、ギリ・メノ島から帰った足で、パイズルさんのごみ銀行を訪問しました。

これが、マデくんとごみ銀行の最初の出会いでした。

マデくんは、西バリ国立公園のスタディツアーに参加してからこちら、メンバーの中で一番の成長を見せています。

パイズルさんのごみ銀行にその後せっせと通い、ドイツ人のサキナさんをブウン・スジャティ村に誘って気に入ってもらい、6月後半にはサキナさんと仲間たちと一緒に村でクリーンアップ活動もしました。

今まで何度かスンギギの海のクリーンアップ活動(サキナさん主催)にも、ドゥルカディ・チームの他のメンバーと一緒に参加してきましたが、昨日の日曜日には、彼はひとりで活動に参加しました。

彼は本当に自分の意志で、環境を守りたい、ごみをなくしたい、と考えています。

ブウン・スジャティ村で、村の女性向けの講習会を実施した後、マデくんは「Huwa-Huwaスジャティごみ銀行」を立ち上げました。

Huwa-Huwaというのは、私が彼に最初に教えた日本語で、まさかごみ銀行の名前になってしまうとは思いませんでした。

マデくんにとっては、「とてもかっこいい日本語」だそうです。

こんなマデくんをはじめ、やる気のある若者たちと一緒にゆいツールはロンボクの環境を守っていこうとしています。

(山)

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ロンボクの若者たちの活動紹介! ドゥルカディ・チーム in Lombok

2019年07月05日 | ★2019年度(ロンボク)

今回は、ゆいツールが昨年度より育てているロンボク島の若者たちの活動を紹介します。

彼らは、ドゥルカディ・チームと言います。

Tim Dulkadi di Lombok, tujuan mereka membersihkan lingkungan.

ドゥルカディというのは、人の名前です。

昨年12月に、西バリ国立公園へスタディツアー(報告1報告2報告3)に行ったときに、彼らはスンブル・クランポック村の有名なドゥルカディさんと知り合って、すっかり虜になりました。

ドゥルカディさんは若い時は村のやくざ者で、さまざまな武勇伝があり、若者たちは朝の3時までその話を聞いて笑い転げていたほどです。

彼らはその後もゆいツールの活動に参加し、色々と刺激を受けて、3月にチームを結成しました。

チームの名前は、スンブル・クランポック村のドゥルカディさんに敬意を払ってつけました。

彼らがまっさきにした活動はこちらです。

ロンボクのスンギギの海の清掃活動(クリーンアップ活動)です。(これは、NGOと行政が協働で開催したイベントです)

また別の日にも、スンギギのクリーンアップ活動(サキナさん企画)に参加しました。(写真、右側の若者がチームメンバーです)

 ギリ・メノ島に行ってこんなものを見つけたり。(空き瓶の再利用でしょうか)

6月には、ゆいツールの山本と一緒にスンギギでクリーンアップ活動(サキナさん企画)に参加しました。

実は、「ごみ拾い」という行為は、インドネシア人にとっては「恥ずかしい」行為です。

なぜなら、一番貧しい人がごみを集めてお金に変えているから。どの国でもそうですね。

行政の職員や警察のスタッフなどが、申し訳程度にごみ拾いイベントを開催することは時々あります。

それは、ほとんどパフォーマンスです。

いつも言われるのは、人が集まって「ごみ拾い」をパフォーマンス的にやって、若者を集めようとバンドなどを呼んで盛り上がって、イベント後にはよりたくさんのごみが出る、という話です。

私は、そういうイベントは意味がないな、と思って興味を持ってきませんでした。

でも今、スンギギの海で毎週日曜日の朝、外国人やごみ銀行の人たちが集まってしているクリーンアップ活動は、それとは違います。

スンギギでレストランや旅行会社を経営している、ドイツ人のサキナさん(写真下、左)が呼びかけて、今年の4月から実施しています。

ギリ・メノ島でも、トラッシュ・ヒーロー・メノが毎週日曜日の夕方、島のクリーンアップ活動をしています。

(6月に参加した時の様子は、こちら

ギリ・メノ島は、観光地。外国人のお客さんがとてもたくさん参加していました。

お金をもらえるわけでもないのに。

よその国にバカンスに来て、プラスチックごみを拾ってくれるなんて。

でも、ごみの問題は、私たちみんなの責任です。特に、先進国に住んでいる私たちには多大な責任があります。

プラスチック商品を製造している責任。それを大量に販売している責任。そして消費している責任。また、輸出している責任。

途上国の人たちは、ここ20年くらいの間に、自然素材のものからプラスチック製品へ生活必需品ががらりと変わって、どこにどうやって捨てたらいいのかもわからないで、使っては捨て使っては捨てているのです。

「焼却したらいいじゃない?」と思うかもしれませんが、ダイオキシンが出ない焼却施設を建築することも、維持することも、とてもお金がかかります。お金のない国はどうしたらいいのでしょう?

さて、ドゥルカディチームに話を戻します。

6月後半には、メンバーのひとりマデくんの村「ブウン・スジャティ村」で、初のクリーンアップ活動をしました。

Tim Dulkadi dan Ibu Sakinah membuat kegiatan membersihkan lingkungan di desa Buwun sejati, Lombok barat.

これは、またしてもサキナさんが協力してくれました。

サキナさんは、5月から2回もブウン・スジャティ村を訪れてくれて、とてもいいところでぜひお客さんを案内したい!と思いました。

でも、プラスチックごみが気になります。村の人ときれいにできないだろうか?とマデくんに相談して、実現しました。

参加した村の人は、Tibu atasという滝を管理している住民数人とマデくんのみ。サキナさんの外国人の友人が4人ほどと、ドゥルカディチーム3名(マデくんと他ふたり)も手伝いました。

サキナさんは、本当は子供たちも一緒に参加して欲しかったのですが、マデくんの力だけでは村の人たちをコーディネートするのが難しそうです。でも、これが第一歩になって、定期的にクリーンアップ活動をしていければ、と思います。

例えば、ゆいツールの山本が次に現地に入るのは9月上旬。その時には、ブウン・スジャティ村の村長さんと会って話をしてみたいです。

学校の先生も紹介してもらって、一緒にクリーンアップ活動ができるかどうか探ってみたいです。

外国のNGOの強みはここです。村の人が(それも何者でもないただの若者が)、村長に話を持って行っても相手にされなかったとしても、外国から来たゆいツールが村長さんと話して、「この村にもっとお客さんを呼びたいんだけど、ごみが気になって仕方がない。一緒にきれいにできないだろうか?」と言ってみれば、断る方が難しいでしょう。

ゆいツールはサキナさんとも協力し合っているので、欧米の人たちを呼んで一緒に活動してもらうことができます。

外国人が自分の村をきれいにしてくれているのに、村の人たちは見ているだけ?いつかそれを恥ずかしいと思ってほしいな、と思います。

(ドゥルカディチームのメンバー)

この活動に参加した、チームメンバーのサムスルくん(写真上、左)は、自分の村でもこういった活動をしたい!と思ったそうです。

なぜなら、彼の村もまたプラスチックごみがいっぱいあっても、村の人たちは無頓着だから。

いつか、ドゥルカディチームがサムスルくんの村でもクリーンアップ活動をするかもしれません。

7月にはギリ・メノ島で、ドゥルカディチームが観光客や島の子供向けにプラスチックごみを活用したワークショップを行います。

ゆいツールは現地にいません。彼らだけで実施します。これもまた、ゆいツールの教育のひとつです。

(ブウン・スジャティ村クリーンアップ活動を終えて)

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ロンボクの若者と行くバリ島スタディツアーを企画中!!

2019年07月01日 | 1.お知らせ等♪

9月上旬に、バリ島にてスタディツアーを企画中です♪

基本的には、ロンボクの若者向け。でも、日本の学生も参加できますよ、というお知らせです。

日程や内容は以下の通り。

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【バリ島スタディツアー】

日程:2019年9月4日(水)~6日(金)※デンパサールに集合

目的:ロンボク島の若者が、バリ島の先進事例を学ぶことで自分の島でのエコ活動の参考にする。

目的地:①マングローブ林(デンパサールのスウン・カウにある、JICAがかつて植林を行ったところ)

    ②コンポストの家(ウブドのパダン・テガル村)とごみ埋め立て地など

    ③マナ・アースリー・パラダイス(エコホテル)の見学(ウブド)

    ④伝統観光村「プングリプラン村」訪問

(関連ブログ:①についてはこちら。②についてはこちら。③についてはこちら。)

宿泊先:【1泊目】デンパサール・サヌールのホテル

    【2泊目】マナ・アースリー・パラダイスまたはウブドの別のホテル

参加者(確定):ロンボクの若者3人(2名は英語可)とゆいツール現地スタッフ(日本語少し可)

付き添い:ゆいツール山本

特記:このスタディツアーは個人旅行として扱いになります。自己責任でご参加ください。

<参加費ついて>

ホテルの宿泊料や観光村への入村料、食事代の他、車両レンタルの一部負担と、コーディネート料(ゆいツール)がかかります。

くわしくは、お問合せください。

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(↑ バリ島のホテル)

9月6日は、ロンボク島へフェリーで移動(4時間)の予定です。

ぜひ、あわせてロンボク島でのエコツアーも体験してみてください!

(ご希望の日程に合わせて、ツアーをコーディネートします)

ちょっと気になる方。質問してみたい方。飛行機はどうしたらいいの?という方。

言葉ができないんだけど、と不安な方。ご遠慮なくお問合せください。

お問い合わせはこちらから。

(↑ ロンボク島スンギギの海に沈む夕日)

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