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オバマ大統領 再選の行方(14):共和党の副大統領選び

2012-04-25 04:55:48 | アメリカ政治
Romney が昨日東部5州の予備選も全勝し、共和党候補に事実上決定した。(まだ公式ではない)

8月の党大会まで頑張ると言っていた Gingrich も資金不足が深刻なので、数日中に撤退宣言を出す見通しとなっている。( Paul の名前は報道にすら上がってこない)

ここからは、副大統領候補選出が中心になっていくであろう。

共和党の予備選では、保守系候補者 Santorum, Gingrich が保守的な州で勝利したり、随分昔の様な気がするが、Bachmann らの人気が出たりしたので、中道である Romney とバランスをとる為に保守色の強い副大統領候補を選ぶべきだという意見が根強かった。

大統領選に勝たなくては意味はないのは分かっているが、オバマ政権の無能振りを見るに着け、実務能力の高い副大統領を選ぶ事で、大統領選も有利になり、そしてなにより政権運用が潤滑に進むとすっと考えている。

副大統領候補は、いざと言う時大統領になると前提があるので、ある程度安心感のある人物が必要である。2008年共和党副大統領候補の Sarah Palin は、そういう意味で、実力とは関係無くモミクチャにされた。

一方、オバマの副大統領は、史上最悪の誉れ高い、お間抜け Joe Biden なので、オバマの足を引っ張る事になるだろう。(2008年の副大統領候補討論会では、Sarah Palin の方がずっとまともであった)

大統領選挙選をを考慮すると、約40州は基本的にどちらの党になるかが決定しているので、Swing States と呼ばれる過去に共和党にも民主党にもなった州での激しい戦いとなる。そのなかでも選挙人数の多い州、オハイオとか、フロリダとかを意識した人選と言う事が考えられる。

現時点では、保守系では Santorum、実務系では大統領選にも立候補していた州知事経験者の Huntsman、フロリダ州上院議員の Marco Rubio の名前が挙がっている。後は、ウインスコンシン州下院議員の Paul Ryan、ニュージャー州知事の Chris Christie くらいか。

Santorum は予備選で健闘したものの、激しい戦いだった事もありエキセントリックな一面が出たりしたので X。

Huntsman は、個人的には良いと思うが、Romney と同じモルモン教でもあるので、避けられると思う。

Marco Rubio は、若いしキューバ移民で、フロリダだけでなくヒスパニック票の期待も出来るが、上院議員になったばかりなので実務能力としては未知数である。

Paul Ryan は、どちらかというと閣僚(財務長官)向きであろう。

Chris Christie は人気が高いが、本人にその気が無いように見受けられる。将来、一発勝負で大統領に打って出そうな気がする。

で、登場するのが、オハイオ州上院議員の Rob Portman である。

オハイオ州出身で、下院議員をやった後、ブッシュ政権では閣僚経験(通商、予算)がある。保守系の度合いは薄そうだが、家業の手伝いとしてビジネス経験はある様だ。

共和党副大統領候補者選び、彼の様な馴染みのない政治家が出てきたりして、暫く楽しめそうだ。

以前のエントリーでも感じたのだが、アメリカ政界の人物の豊富さには溜め息が出る。