世の中のうまい話

魚のウンチク、旬、漁師だけが食べている浜料理の紹介などなど・・・食べ歩きは八王子中心!都心も地方もたま~に

真鯊(マハゼ)・ハゼ

2021年12月29日 21時06分33秒 | Weblog


真鯊(マハゼ)・ハゼ




【語源】
ハゼの語源は、非常に答え難い・・・・。

実は「ハゼ」とは、その姿形が玉茎(はせ)、男茎(おはせ)
つまり、おチンチンに似ていることに由来するらしいです。

「素早く馳せるから」と言う説もありますが、どうやら前者
が、有力のようです。

 

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【旬】
地域によってズレはありますが、名産の東京湾物は、
繁殖期が冬季、産卵期が冬から春なので、旬は秋と言える
でしょう。




【うんちく】
一般に「ハゼ」と言えば「マハゼ」のことです。
マハゼはスズキ目ハゼ亜目ハゼ科に分類されます。
ハゼ亜目は世界に2000種以上、日本には350種以上もいると
言われています。


雑食性で小魚、貝類、藻類、ゴカイ類などを食します。
大きな目が付いていますが、行動はこの目による視覚に
よる事が強いようです。

マハゼは成長の過程で何度も名前を変える出世魚です。
7月頃に釣れ出す5~6㌢の稚魚を「デキハゼ」、9月頃
10㌢を超える若魚を「彼岸ハゼ」。
20㌢近くに成長した晩秋、産卵のため深みに落ちる親魚を
「ケタハゼ・落ちハゼ」と呼びます。
そして真冬、婚姻色で口の周りが黒くなったものを
「お歯黒ハゼ」、さらに、夏のデキハゼに混じって釣れる
15㌢前後の2年魚は「ヒネハゼ」と呼びます。


ハゼの南蛮漬け
【ブランド・産地】
ブランド化はされていませんが、東京湾のハゼは古くから
好まれ、有名です。
夏から秋のハゼ釣りシーズンには東京湾のあちこちの河口で
、にわか釣り師も含めて大賑わいとなり、現代でも江戸前の
秋の風物詩となっています。

東京湾以外では、浜名湖、伊勢湾、松島湾が漁獲量が多い
事で知られています。


【産地ならではの漁師料理】
ハゼの料理方法は色々ありますが、何よりも美味しいと
されているのは、釣ったその場で捌き~天ぷら・・・・
でしょう。
屋形船の上でこの天ぷらを肴に一杯~たまりませんね~。

ハゼ丼

漁師料理と言うより釣り人料理になるかもしれませんが、
お刺身もいけます。
鮮度が要となりますが、釣りたてのものに軽く塩をし、
30分ほど置いてからウロコを落とし、三枚に捌くのがコツ
だとか・・・・

干物や南蛮漬け、甘露煮も美味しいですよね~


【栄養と効果・健康】
脂肪分が極めて少なく、低エネルギーな魚です。

天ぷらで食べることが多いので、高エネルギーと言った
方が良いのでしょうか?

カリウムとカルシウムを豊富に含んでいますが、ビタミン
類は総じて少なく、効果は期待できそうにありません。

また、脂肪酸も少なく、DHAやEPAもほとんど含んでいま
せん。









       ハゼの天ぷら










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プロが選んだ・・・・魚の【のれん街】


鯔(ボラ)・カラスミ

2021年12月29日 06時04分39秒 | Weblog


鯔(ボラ)・カラスミ



【語源】
ボラの語源は、はっきりと解っていません。
強いて語るならば、丸みを帯びた体から、「太腹(ホハラ)
」が転じたと言う説が有力です。

なお、淡水にいるころの呼び名・幼名「イナ」は、稲の茎が
腐るとこの魚になるという伝説から「稲魚(イナ)」に
由来しています。

 

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【旬】
「寒鰤(カンブリ)、寒ボラ、寒サワラ」と言われるように
旬は冬です。

泥臭いイメージのあるこの魚ですが、寒の時期に海で獲れる
大型のボラは、身も締まり臭みもありません。

しかし、秋には、腹に卵を持ちます。この卵を加工した
ものが・・・そう~日本の三大珍味の一つ、カラスミです。

よってボラの旬は秋~冬としましょう。


     ボラの卵巣




        カラスミ

【うんちく】
ボラは成長と共に名前の変わる「出世魚」です。
産卵の場所等は、まだ解明されていませんが、南日本や南方
の外洋で、11月から1月頃に産卵しているようです。
孵化した子供達は暖流に乗って春に各地の沿岸に群れをなし
て寄せてきます。
この時の体長が2~3㌢で、「ハク」又は「キララ」と呼ばれ
美しい銀白色をしています。

3~10㌢になると「オボコ」とか「スバシリ」と呼ばれ、
川の下流域で過ごします。
秋にはさらに成長し、10~25㌢になると「イナ」と呼ばれ
ます。
晩秋から冬になると内湾の深みで越冬し、翌年の春には
2才魚となり再び浅瀬に戻り、30㌢~50㌢に成長したものを
「ボラ」と呼びます。

そして、50㌢以上になったものを「トド」と呼びます。


【日本文化に根ざした魚】
ボラは古来から重要な食用魚としても、縁起のいい出世魚と
しても親しまれてきました。
関東では、生後100日目のお食い初めに使われたり、江戸
時代には伊勢参りの縁起物として「イナ料理」が藩の重要な
財源となっていたとか・・・・。


       カラスミのパスタ

また、言葉の上でもよく登場します。

『おぼこ』
  まだ世間のことをよく知らない。
『青二才』
  「青」は未熟なこと。「二才」はボラなどの幼魚を例え
   たもので、年若く経験に乏しい男性の事です。
『いなせ』
   江戸日本橋魚河岸の若者が髪を「鯔背銀杏(いなせ
   いちょう)」 に結っていたところから、粋で勇み肌
   の若者を指す言葉になりました。 
『とどのつまり』
   ボラの成長の最後の呼び名が「とど」です。
   このことから「結局、ついに」という意味でこの言葉
   が使われています。





【ブランド・産地】
ボラ自体はブランド化はされていません。

しかし、ボラの卵巣の塩漬けであるカラスミは、ブランド化
されていると言って良いでしょう。
三河の「コノワタ」、越前の「塩ウニ」と並んで、日本三
大珍味と言われているほど・・・・

ボラの漁獲量は大分、三重、福岡、神奈川の順です。

カラスミで有名なのは長崎県です。


     カラスミを炙っている
【ボラとえびす様】
ボラは見た目、頭が平にへこんでいます。これにまつわる
逸話に あのえびす様が登場します。

エビス様が鯛釣りをしていた時、釣り糸がググッと勢い良く
引きました。大物だ~!と上げてみるとボラだった。
怒ったエビス様は「なんだ~お前か」とボラの頭を叩いた
とか・・・・

それ以来、ボラの前頭部は平くなったとか・・・

日本文化に根ざし、昔から愛された魚なんですね~


      ボラの卵巣とへそ
【産地ならではの漁師料理】
鮮度の良い物は刺身、あらいも美味い。
酢〆や塩焼きもいけますが・・・
漁師さんが好んで食べる珍味があります。
それは、「ボラのへそ」と言われる部分です。
ボラのいの出口の部分で筋肉が発達し、肥厚している部分。
これにかるく塩をふって焼いて食べるとコリコリして
美味しい~珍味ですね。

マグロ君としては、軽く炙ったカラスミをご飯の上にのせ、
お茶をドバドバ~っと!お茶漬けがお勧めです~


      カラスミを炙って大根で挟んだもの

【カラスミの作り方】
マグロ君流のカラスミの作り方をお教えします~。

①ボラから卵巣を取り出し、良く水洗いし水分を拭き取る。

②卵巣に塩を真っ白になるぐらいふり(全面)、冷蔵庫で
 1日熟成させる。

③塩をぬぐい、35度位の強い焼酎に1日漬け込む。

④すり硝子や板などで挟み、水分を抜く。(約1日)

⑤陰干し、もしくは室内で干す。虫が来ないように網などで
 覆って。干す期間は約一ヶ月です~

出来上がったら、軽く炙って食べてください~

     

      カラスミ
【栄養と効果・健康】
水分が多く、低エネルギーの魚です。
ミネラルでは突出したものはないですが、カルシウム、カリ
ウム、マグネシウム、鉄などをバランスよく含んでいます。

ビタミンではB群を多めに含みます。特にB1。

卵巣の塩蔵品であるカラスミは鉄、銅、亜鉛などのミネラル
類、老化を防ぐビタミンA・Eを大量に含んでいます。
まさに、栄養の宝庫!

しかし、コレステロールと塩分も極めて多い為、マイナス面
の方が大きいかも~

      カラスミ茶漬け



 
   














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