優しさの連鎖

いじめの連鎖、って嫌な言葉ですよね。
だから私は、優しさの連鎖。

認知症になると

2018-10-24 09:14:35 | 日記
母に認知症の症状が顕著になってきたのは父が亡くなってからだが、実はその前にも、同じ質問を何回もするとか、料理の味付けがおかしくなるとかその兆候は出てきていた。
先日実家に次男の結婚式の招待状を届けに行った時のこと。
次男は外孫ではあるが、孫の中で唯一県内で進学就職したのでそのことを喜んでくれ、お嫁さんの名前を聞いていい名前だと褒めてくれ、勤め先を聞いて自分の知っているところなのでよかったよかったと言った。数分後にはまた、お嫁さんの名前は何て言うの?勤め先はどこなの?と…。
そのこと自体は問題ではない。聞かれたら教えればいいのだから。

母は「自分も年だからすぐ忘れるんだよ」と言った。そして、呪文のように孫たちの名前を口にした。
孫は全部で5人。最近までカレンダーの隣に子や孫の名前と生年月日を書いた紙を貼っていたのだが、そういえばその紙が無くなっていたのでどうしたのかなと思っていたら、母が外したと言う。
以前母は「あの紙はお父さん(夫)が書いてくれたんだよ。お父さんは偉いね。ちゃんとこうやって書いて残してくれたから自分もいつもそれを見て(孫たちを)思い出している」と言っていた。なのになぜ今頃になってその紙を外したのか。
私が「なぜ取っちゃったの」と聞くと母は「だって、今ヘルパーさんが家に来るでしょ。見られるじゃない」と言った。
「えー?別にそんなもの見られたって構わないじゃないの!」
一瞬私は母が名前や生年月日を書いた紙を外したのはプライバシーに配慮してのことなのかと思ったが、そうではないのだ。母はヘルパーさんに、自分が子や孫の名前も覚えていられないほど物忘れが酷いのかと思われるのではないかということを気にしていたのだ。
案の定母は、その紙をどこに仕舞ったか分からなくなったとぶつぶつ言っていた。

認知症の人の介護で困ることの一つがプライドだ。プライドの高い人は自分の失敗を知られたくない。忘れてしまったことがわからないのだから事実を話して納得させるのは無理だし、自分でそんな失敗をするはずがないと思ってるから問い詰めると取り繕いをしてしまう。そのことがかえって周囲の迷惑になってしまうからだ。
母には「仕舞い込んでわからなくなるより見えるところに置いておく方がよっぽどいいでしょ」と言ったものの、それは自分にも当てはまるかなと…。

片付けると余計に分からなくなる。無いと余計に欲しくなる

2018-10-22 10:40:35 | 日記
12月に結婚式をする事になった次男がひょっこり来て、プロフィールムービー制作のため写真を持って行くと言う。押し入れからアルバムを引っ張り出したが、長男の時は幼少時の写真はコメント付きできちんとアルバムに整理していたが、次男のは申し訳ないがポケットアルバムに突っ込んだまま。さらに小中学生時代のは(部活をやっていたので写真の数は多いのだが)ほとんど袋に入ったままで時系列もめちゃくちゃになっているので、必要なものを探すのが大変だったと思う。高校大学時代のは当然のことながら親は管理してないので、無くても私の責任では無いのだが、バンドをやっていた時の友達を呼ぶからその時の写真が欲しいとのことで、仙台でやったコンクールの時のDVDが確かリビングのカップボードの中にあった気がすると言う。

そういえば私も見た気がする。でも探したが見つからない。
「ここにしばらくあったと思うけど」と次男。
私もそのDVDは一度だけ見たことがあり、後でもう一度ゆっくり見ようと思ってカップボードの中に入れたような気がする。二人であちこち探したけど見つからない。あきらめようとしたけど一応夫に聞いてみたら
「〇(次男)があちこちにCD散らかしてたから俺が整理した」と言う。
「えっ?そうなの?で、どこに?」と私が訪ねると、どこに仕舞ったか忘れたとのこと。

「えー!それって意味ないじゃん!それに探し物はCDじゃなくてDVDだよ!」
無いとなるとおかしなもので余計に欲しくなり、次男が執念で100枚以上あるCDを入れていた引き出しを探して、やっと見つかった。

結局私と次男が、あると思い込んでいたDVDはあの後友達に貸すかどうかして行方知れずになり、家にあったのは曲だけ入ったCDだったのだ。まぁ、写真は使えるのでいいんだけどね。

でも写真についてのこんな騒動も、もう過去のことになるわけだ。
デジカメは撮れば記憶も整理整頓も自動でやってくれるので、いい加減な記憶で整理整頓もめんどくさくなった私にとってはありがたいことだ。

ストーブを点ける

2018-10-19 16:25:01 | 日記
川の中州で白鳥が羽を休めていた。
これからまたさらに南へと旅を続けるのだろうか。
赤や黄色に色づいた木々を見て深まりゆく秋を感じるのだが、今年は台風25号の塩害のため周囲の木々も紅葉しないまま枯れてしまったので、白鳥を見てその白い色から一挙に冬が近づいたような気がした。

仁徳天皇陵、初の発掘調査

2018-10-17 23:26:05 | 日記
以前、日本書紀を(漫画で)読んだ時、「古墳」は宮内庁が立ち入りや発掘調査を禁じてきたため多くの謎が残ったまま研究が進んでいないと解説されていた。なので今回発表された「仁徳陵、宮内庁と堺市初の共同発掘」というニュースにはかなり興味を抱いた。
そもそもあの有名な日本最大の前方後円墳は仁徳天皇陵ではないという説が有力とされるが、それ以外にも奈良県桜井市に残る「箸墓古墳」の発掘調査も是非行ってほしい。箸墓古墳はモモソ姫の亡骸が葬られているとされるが、モモソ姫は夫のオオモノヌシの本当の姿(大蛇)を見て驚きの声をあげ、それに怒ったオオモノヌシが去って行ったことでショックのあまり泣き崩れ、そのはずみで箸で陰処を突いて絶命したとされる。箸墓古墳のいわれである。そして、モモソ姫は呪術を行い未来を予言したとされ、卑弥呼ではないかと言う説もあるからだ。
今回の発掘調査の成果は11月下旬に発表とのことなので、新たにどんなことが解るのか楽しみだ。

60歳コイバナをする

2018-10-08 12:36:32 | 日記
彼は特別支援学校の中学部3年生で、小学部に入学した時から知っている。

この前久しぶりに会ったので
「Y君、大きくなったね!」
と言うとY君が私に
「自分の隣に寝てみて」
と言う。
(私は変にどぎまぎしたのだが)要するにY君は私より背が伸びたかどうか確かめたかったのだ。脳性まひのため四肢が不自由なY君との背比べは寝転んで行われた。
「あ~、微妙じゃない?でもあと1か月したら追い越されそうだな」

Y君は確かに顔つきも大人びて声変わりもしていた。
しかも、彼女が出来たと言うではないか。

「何よ~!いつの間に、そんなことに…」

彼はにやけた顔でその同級生の彼女のことを教えてくれた(しかも呼び捨てで!)

「え~、Y君たら、何そのバラ色の学校生活みたいなやつ!ちゃんと勉強もしてるんでしょうね」

すると彼
「実はいつも〇(彼女の名前)に怒られるんだよな…、〇はおっかないんだよ」

私は
「はは~ん、Y君は今から尻に敷かれてるんだな。そんなことじゃだめだよ、しっかり勉強して〇ちゃんに尊敬されるよう頑張らなくちゃ」
と彼の背中をポンとたたいた。

その後もY君は彼女ののろけ話をしてそれから、私が中学生の時はどうだったの?彼氏はいたの?と質問された。

ありゃ~、この年になってそんなコイバナするか(笑)

Y君は
「今度〇のこと連れてくるからね」
と言って電動車椅子で帰って行った。