玄冬時代

日常の中で思いつくことを気の向くままに書いてみました。

サングラスの『タモリ論』

2016-04-26 14:13:44 | 

タモリ論』(新潮新書)の読後感は、端的言って『笑っていいとも!』論であった。不思議なことに、ほんの一章に過ぎない「たけしのいろんなパクリ」や、「さんまの引退する上岡龍太郎への態度の凄み」と云ったことが鮮烈に残ってしまう。結局『笑っていいとも!』が、テレビを消した後まったく思い出せないように、サングラスの奥の表情が見えなくて、タモリの人物像が何も残らない。それがこの本の感想であった。

サングラス

故野坂昭如氏はたまにはサングラスを外したし、晩年はサングラスが薄くてよく表情が読み取れた。しかしタモリは今でもサングラスが顔の一部となっている。もし、天皇の前で出演する場合はどうするのだろうか?EXILEATSUSHのようにサングラスを取るのだろうか?もう年齢から察して、芸人として褒章を受けたときはどうするのだろうか。まあ、くだらない心配だが、・・・。

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清浄光寺(しょうじょうこうじ)へ行く

2016-04-18 13:08:04 | 歴史

遊行寺といった方が、地元では分かりやすい。時宗総本山である。先週、十数年ぶりに宝物館の入場券をもらったので訪ねた。

4月なのに桜が満開、たぶん染井吉野ではない。旧暦であれば、丁度3月であるので不思議はない。境内には宝物館の外に中雀門がある。安政年間に建てられ、関東大震災で倒壊したが、そのままの形で再建された。やけに菊の紋章が目立つ。待てよ、安政年間と言ったら、例の『安政の大獄』の頃、果たして何の紋章を付けていたのやら、廃仏毀釈騒動も潜り抜けて、今も古刹を誇っている。葵か菊で揺れた幕末期を知るのは、境内中央に残る樹齢数百年の大銀杏のみである。

(クリックすると拡大!) 

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ピアニストは肉体労働者

2016-04-13 23:03:02 | 音楽

かつて、それも大昔、たぶんネスカフェの宣伝だったかな。中村紘子と云う小柄でキュートな女性が出てきて、ピアノを舞踊のように優雅に弾いた。嫉妬まじりに、小賢しい女とみた。あれから彼女はずっとこの国のピアノ界を牽引してきた。

先日NHKBSプレミァム『クラシック倶楽部』でバッハの「パルティ―タ」とショパンの「幻想即興曲」等を弾いた。ショパンを弾く時は「綿密な計画の下に、あたかも即興でやったかのように弾き、しかも詩的でなければならない」と言った。爾来、賢しい婆さんになったものだと思った。

今や太い樽のような胴体から肉体労働者のような太い腕で、打楽器のように鍵盤を叩く。しかし、だいぶ前に録画をしたのだが、未だに消す気にはならない。悔しいけれど、その音には年令を越えた魅力があるようだ。彼女が豊かに歳は重ねたあかしでもある。

とある小さなコンサートで、名もない若いピアニストが袖なしのドレスを着てピアノを弾いた時、その腕の太さに驚いたことがあった。ふと気が付いたのは、女性のピアニストは太い腕を隠すために袖なしのドレスを着ない。しなやかな腕と胸の鎖骨を見せるバイオリニストと対照的である。

 

ピアノ キーボード 筋肉の上腕二頭筋の黒いシルエット

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絶対死なない兵士

2016-04-07 22:40:17 | 歴史

秦の始皇帝はこの世に叶わない物は何も無く、故に永遠の命を、不老不死に薬を求めたという。その延長線上に位置するのか、彼の墓には兵馬俑が埋められたという。何のためにか?

秦が滅びた後に、楚の項羽と漢の劉邦が出てくる。『史記』には人間を生き埋めにするという叙述が出てくる。残忍な項羽は攻略してしまうと、全部の人間を穴埋めにして殺した。疑うと、降参した20万人の兵士でも一夜にして生き埋めにした。

ところが、秦の時代では兵馬俑が埋められた。それも一体一体、顔も身なりも違っていたという。この時代は生き埋めして殉死させれば肉体は腐ってしまう人間の兵士よりも、絶対に死なない兵馬俑の方が、永遠の命が求める覇者には価値があったのではないか。だから始皇帝が自分の墓の守りとしたのか。何となくそんな気がし始めた。そう思うのだが、これは間違いなのだろうか?

Army of the Terracotta WarriorsClay Soldiers Close-up

更に、やぶにらみ的な余談だが、隣国は埋めて隠してしまうのが簡単な解決方法らしい。事故を起こした新幹線車両すら埋めたというのだから。この日本では、まずそんな広い土地が無い。隣国だが、随分と違う歴史と人間を造ってきたのだろう。何にせよ、難しいお隣さんだということかな。

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やっと桜が来た

2016-04-02 13:16:03 | 雑感

東京から遅れて、ここ神奈川県南部にも桜がやってきた。

 

1週間前の井の頭公園にて

今年の桜は術後1年目なので、格別である。ゆっくりと春をかみしめたい。

大和市の千本桜にて(拡大はクリック!)

 

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