WBC、優勝おめでとう
WBC(世界野球競争)の決勝前に日本チームの大谷選手が発言した「相手チーム選手へ憧れるのは今日だけは止めよう」との言葉が話題になっている。
理由は憧れていては超えることができないから。私にもとても印象に残った言葉だった。より強く印象に残すために深掘りしてメモしておきたい。「憧れる」とは「理想のものとしてあがめる」とネットにあった。
確かに憧れている相手と向き合い競争するとは、技術において近づこうとしている相手であるために勝てるとの予想ができないもの。だから今日だけは勝つために止めようと声掛けした。
ところで、大谷選手は自分でもこれを実践している。その証左だろうと思えるものが、アメリカ(米)チームのトラウトバッターとのピッティング。2ボール✖2ストライク◎球種はどちらもストレートだった、5球目にフォークを投げ✖、カウントは3✖2◎のフルカウントとなる。トラウトは米チームの4番バッター。2◎はフルスイングの空振りだった。大谷は彼に5球の力を絞った集中した投球をしている。この場面で、6球目緊張する身体に、「打たれるかもしれない」と思う相手への「憧れ」。相手を超える球種を考え選択して「よしこのボールを投げよう」と緊張を和らげて威力あるスライダーを投げた。
この場面を観ていて、大谷選手がこれまでのアメリカでの大活躍を出来るように成長できた出発の言葉は「相手に対し、憧れるな」だろう、と思えた。素晴らしく綺麗な言葉だとも、とても感心できる。大谷選手、おめでとう。日本チーム、おめでとう。