新・空と鷹と鉄の間に

ヒコーキ、ホークス、鉄道好きのブログです。

2021年ブルーリボン賞・ローレル賞

2021-05-26 19:07:19 | 鉄道

2021年度鉄道友の会選定、ブルーリボン賞・ローレル賞受賞車両が決定いたしました。

ブルーリボン賞 BLUE RIBBON
近畿日本鉄道80000系電車「ひのとり」
近鉄80000系は大阪難波と近鉄名古屋を結ぶ名阪特急のうち停車駅の少ない甲特急用として登場し、従来より甲特急に使用されていた21000系アーバンライナーや21020系アーバンライナーnextを置き換えています。6両編成と8両編成があり、両先頭車はプレミアムシート車、中間車はレギュラー車という構成で、プレミアム・レギュラー共に座席はバックシェル構造となっています。当初の目的通り名阪甲特急の他、出入庫の関係で阪奈特急(大阪難波ー近鉄奈良間)にも充当されています。
これで近鉄は1960年の10100系ビスタII世から、20100系あおぞら(1963年)、18200系(1967年)、12400系サニーカー(1978年)、30000系ビスタIII世(1979年)、21000系アーバンライナー(1989年)、21020系アーバンライナーnext(2003年)、50000系しまかぜ(2014年)に次いで9回目のブルーリボン賞受賞となり、東の小田急ロマンスカーの8回を抜いて私鉄最多受賞となりました。
 
ローレル賞  LAUREL PRIZE
東日本旅客鉄道E261系電車「サフィール踊り子」
JR東日本E261系は「大人のIZU 本物のIZU」をコンセプトに、全車グリーン車でグリーン車の上級クラスであるプレミアムグリーンも連結、さらにはカフェテリアも連結した構成となっています。東京・新宿ー伊豆急下田間でスーパービュー踊り子のあとを受け継ぎ、「サフィール踊り子」として運転されています。
先代の251系スーパービュー踊り子も1991年にローレル賞を受賞しており、伊豆方面への特急電車では2代続けての受賞となりました。
東海旅客鉄道N700S新幹線電車
東海道・山陽新幹線の最新型車両でN700系置き換え用に登場しました。ベースはN700系ですが、床下機器の小型化・軽量化により機器構成の見直しが行われ、16両編成だけではなく8両編成や6両編成など短い編成両数にも柔軟に対応できるようになっています。またバッテリー走行システムも搭載され、停電などの非常時に駅などまで自力走行できるようになっています。今後の東海道・山陽新幹線標準車両となる車両でもあり、すでに西九州新幹線「かもめ」にも採用が決まっています。
ベースとなっているN700系新幹線電車は2008年のブルーリボン賞に輝いており、その後継車両であることから、新幹線の置き換えの早さに改めて驚かされます。

流山本町江戸回廊

2021-05-18 19:55:16 | 旅行

流鉄流山駅の周辺は古くからの流山の中心地で、流山街道の旧道には古い建物などが残っています。

駅前にはちゃんと地図もあり、ちょっと雨が降りそうですが、平和台駅まで歩いてみることにします。

この流山本町の町には地元市民有志により店先や軒先に切り絵行灯が飾られており、暗くなるとあかりが灯るそうです。流鉄流山駅にも置かれていました。この切り絵行灯の切り絵は置かれているお店や場所にちなんだものになっているそうです。

流山駅から県道を超えて旧街道へ出ると、土蔵造りの呉服店が現れます。1890年(明治23)に建てられた老舗呉服屋新川屋です。国登録有形文化財にも指定されています。屋根の鬼瓦が恵比寿様と大黒様になっているのが特徴になっています。

その並びにあるのが丁子屋。1923年(大正12)建築の町家造りの建物で、フレンチレストランとなっています。屋号はこの建物で営業をしていた足袋屋さんの屋号そのままだとか。町屋でフレンチとはなかなか粋な感じがします。

振り返ると丁子屋と新川屋の建物が並びでみられ、なかなかいい景色です。

旧街道からちょっと脇道へそれたところにあるのが「近藤勇陣屋跡」。1864年に甲府で敗走をした新選組が会津へ向かうために屯集したのがここ、流山。1864年4月2日に近藤勇・土方歳三以下新選組の残党が集まりますが、翌3日には新政府軍に囲まれてしまいます。流山を戦火に巻き込みたくないと考えた近藤勇はこの地で新政府軍に出頭し捕らえられてしまいます。一方の土方歳三こののち箱館へと向かい、両雄はこの地で永遠の別れとなってしまいます。その時に近藤勇が陣屋とした醸造家の土蔵があったところと言われています。

旧街道へ戻って歩いてゆくと、1903年(明治35)創業の和菓子店清水屋本店が現れます。こちらの建物も国登録有形文化財に指定されています。清水屋さんでは流山の白みりんを使ったお菓子などが販売されています。

清水屋さんの対面にあるのが旧寺田園茶舗の見世蔵を利用した万華鏡ギャラリー寺田園茶舗見世蔵です。流山在住の万華鏡作家の作品をはじめとした万華鏡を展示、販売しているそうです。

そして、やはり流山といえば忘れてはならない、みりん。1814年に従来の赤みりんから、色が淡く澄んだ白みりんの製造が開始され、甘く飲みやすいことから江戸のみならず京、上方までとどろいた流山の白みりん。現在でもキッコーマンの子会社流山キッコーマンの工場があり、マンジョウ本みりんが製造されています。


その流山キッコーマン工場の壁面に流山本町まちなかミュージアムと称し、流山白みりんの歴史を学べるようになっています。工場の見学はできませんが白みりんの歴史がわかるようになっています。

鉄的にきになるのは、工場から緩いカーブを描いている道路。この道路は廃線跡で、流山駅から工場までの貨物専用線で、1968年まで貨車によりみりんの原料の入荷と、みりん製品の出荷に利用されていました。現在はその道路の形状に面影をとどめているのみです。

平和台駅の方へ歩いているうちに雨が降ってきましたが、傘をさすほどでもないので気にせずに歩いていきます。こちらは一茶双樹記念館。俳人小林一茶が折に触れて流山の酒造家秋元家に寄寓したとのことから、その秋元家の跡地にできたのが一茶双樹記念館です。旧秋元家邸宅などが移築保存されているようです。お庭を見ながら一句捻るのもまた一興かと。
次第に雨がひどくなってきたので、平和台駅へ向かいます。ケーズデンキの裏手のこんもりした丘は流山の地名のもとともなった、赤城神社。その昔、赤城山が山体崩壊をした時にその一部の流れ山がこの地にたどり着いたと言われており、その流れ山の丘に赤城神社が建立されています。
雨が降ってきたのと、時節柄じっくりとみるのが憚られる状況だったので、早足での流山散歩になってしまいましたが、今度はじっくりと歩きたいと思う街でした。

流鉄流山線

2021-05-16 20:39:31 | 鉄道

千葉県松戸市の常磐線馬橋駅から、小さなローカル鉄道が走っています。

JR常磐線の複々線の線路の脇に短いホームと2両編成の電車。馬橋と流山の間を結ぶ流鉄流山線です。今日は東京から一番近いローカル線に乗ってきました。

流鉄流山線は馬橋と流山を結ぶ目的で流山側の住民の出資により1913年に設立、1916年に開通した鉄道で、営業距離5.7kmに5つの駅がある小さな鉄道です。全線乗車しても12分です。かつては流山の名産品である味醂の出荷など貨物の輸送もありましたが、現在は流山市から東京方面へのアクセス鉄道として機能しています。しかし2005年のつくばエクスプレス開業は打撃を受けたようです。

電車は西武鉄道から譲渡された西武新101系を改造した2両編成の電車。流鉄では編成ごとに愛称がつけられており、「流星」のほかに「さくら」「若葉」「なのはな」「あかぎ」の5編成が在籍し、それぞれ車体のカラーが違っています。

始発の馬橋駅は木製の上家の残るレトロな佇まい。それもそのはず。1971年の常磐線・地下鉄千代田線直通運転までは国鉄との共同使用駅で、このホームに国鉄常磐線の列車が発着していました。レトロ感はホームだけではなく、改札口も自動改札などありません。自動券売機は設置されていますが、窓口には硬券乗車券と硬券入場券が常備されています。

馬橋駅で一日乗車券と硬券入場券を購入して電車に乗ります。一日乗車券の図柄は3種類あり、馬橋駅発行券と流山駅発行券、そのほか中間駅発行券で異なっています。一日乗車券は500円ですが、全線を往復乗っても400円なので、単純往復だと元が取れず、乗り降りをしなければなりません。もっとも全線で馬橋駅も含めて6駅なので、乗り降りすると言っても限られますが。なお流鉄では全駅に駅員がいて窓口で乗車券と硬券入場券を発売しています。

電車は20分間隔の運転を基本として朝夕時間帯に運転本数が増えますが、基本的は2本の列車が運転されています。途中の小金城趾駅は唯一の交換可能駅。電車は必ず小金城趾駅ですれ違います。

小金城駅のホームは島式ホームですが、やや長めに作られているので、電車が並んでいる姿も撮影できます。先に流山行きの電車が到着するので、流山行きの電車の方が停車時間が多めにとってあります。「流星」と「さくら」が運用についていました。

終点の流山駅は開業時からの木造駅舎が残り、関東の駅百選にも選ばれています。この流山駅には流鉄の本社や車庫が設置されており、運用についていない電車が留置されています。

2番線に留め置かれているのは黄緑色の「若葉」。平日の朝ラッシュ時間帯には2番線も使い交互発着をしているようですが、土曜休日や昼間は車両の留置に使われています。

駅の奥には車庫があり、横の道から整備中の電車がチラ見することができます。手前の黄色い電車が「なの花」。奥の赤い電車は「あかぎ」でジャッキアップされて整備中のようでした。
JR線との乗り換えはマンションの中にある幸谷駅でも乗り換えできます。駅のすぐ前はJR新松戸駅。常磐線と武蔵野線が交差する駅です。そのため流山から乗車する旅客のほとんどがこの幸谷駅で降りてしまいます。私も帰りは幸谷駅で降りて新松戸から武蔵野線に乗って帰りました。

さだ丼 新自分風土記III

2021-05-09 09:42:43 | さだの詩
 

4/21に発売されたさだまさしさんのニューアルバムです。今回は全曲新規録音のセルフカバーアルバムで、曰く今のさだまさしで聞いて欲しいと、全曲録音し直したそうです。

01 北の国から〜遙かなる大地より〜
02 案山子
03 道化師のソネット
04 無縁坂
05 桃花源
06 天までとどけ
07 にゃんぱく宣言
08 関白宣言
09 あなたが好きです
10 聖夜
11 しあわせについて
12 SMILE AGAIN
13 奇跡2021
14 いのちの理由
 
いわゆるベスト盤の領域の今回の収録曲は、すべて過去に映画やTVドラマ、CMなどでタイアップされた曲が選択されています。またACの広告で話題になったにゃんぱく宣言が今回初めてCD化されています。
初期の頃の作品は今とは違う音域で歌っていたので、歳を重ねたさだまさしが歌うとまた違う味わいがあります。また歌詞を読んでいると、今のこの状況に置かれていると何かグッとくるものがあります。
 
IIIというからにはIやIIもあるわけで…。
それが2019年の5月に同時リリースされています。楽曲リストはこちら。
新自分風土記I〜望郷篇〜
01 精霊流し
02 望郷
03 驛舎
04 長崎小夜曲
05 天然色の化石
06 神の恵み〜A Day of Providence〜
07 祈り
08 October〜リリー・カサブランカ〜
09 デイジー
10 主人公
11 防人の歌
 
新自分風土記II〜まほろば篇〜
01 雨やどり
02 線香花火
03 檸檬
04 フレディもしくは三教街〜ロシア租界にて〜
05 償い
06 前夜(桃花鳥)
07 セロ弾きのゴーシュ
08 生々流転
09 修二会
10 まほろば
11 風に立つライオン
 
最近間違って生さだを見てしまいさだまさしにハマってしまったとか、紅白で歌っているところを見てしまった、で、気になる…。そんなさだまさし入門にはこの3枚のアルバムがオススメかもしれません。

E231系スカ色

2021-05-03 13:32:00 | 鉄道
成田線我孫子(あびこ)ー成田間の通称我孫子支線は開業120年を迎えました。その成田線でかつて活躍をしていた幕張区所属の113系をイメージした電車が登場しました。

現在成田線我孫子支線では松戸車両センター所属の常磐線用E231系で運転されています。そのうち5両編成のマト139編成が、クリームとブルーの横須賀色の帯をまとって期間限定で運転されています。常磐・成田線と言えばエメラルドグリーンの103系の印象が強いですが、1989年までは幕張電車区の113系が我孫子ー成田間でわずかながら走っており、その電車をイメージしたそうです。といっても通勤電車しか走っていない現在に、近郊型の113系が走っていたことを知っている人はあまりいないと思われます。私も一度だけ乗車したことがあります。
京成線で京成成田までゆき、成田でJRに乗り換え。最初は下総松崎(しもうさまんざき)駅で降りようかと思っていましたが、撮り鉄が多くいたのでやめにして次の安食(あじき)駅まで乗ります。

安食駅のそばにある県道の踏切手前で狙うことにします。こちらは普段走っている常磐線のE231系。エメラルドグリーンのラインカラーに黄緑色のラインの入ったカラーです。

そしてこちらがスカ色の帯をまとったE231系。本家よりやや明るい気がしますが、光の関係でしょうか。乗務員ドアまで青くしてしまったのには恐れ入ります。

振り向きざまに側面を。こうしてみると横須賀線・総武快速線を走っていてもなんら違和感のないフォルムです。
撮影を終えてから安食駅に戻り、誰もいない駅のホームでコンビニで買ったおにぎりの昼食。上の写真でも分かる通り積乱雲が急速に発達しており、時折雷鳴も聞こえていました。そして食べているうちに急速に気温が下がってきた感じで風も冷たくなってきました。我孫子行き電車に乗り木下(きおろし)駅まで乗車。木下駅へ着くと雨が降り出しました。仕方がないので駅前に出るだけにしてホームへ戻りますが、雨は激しく降り出し、雷鳴や稲光も時折見られました。

雨の中、我孫子駅で折り返してきたマト139編成に乗車して成田駅へ。雨降る中撮影ポイントには撮り鉄の姿があり、ご苦労なことです。成田駅に戻ってきたところでしばし撮影タイム。駅撮りの撮り鉄も多いので、合間を縫って速やかに撮影します。

列車にはヘッドマークも取り付けられています。こちらは我孫子方のヘッドマーク。ヘッドマークには成田線我孫子支線の駅名と、E231系、先代の103系高運転台タイプが描かれています。

一方成田方にはE231系の他に桜・白鳥・飛行機があしらわれています。

こちらは本家本元、横須賀色のE217系。横須賀線・総武快速線の電車ですが、新型のE235系1000番台の登場により淘汰が開始されています。が、今のところは多数派勢力です。今後は急速に数を減らしてゆくことでしょう。

成田駅では時間が合えば本物と偽物の横須賀色電車の並びが見られます。発着ホームの関係で、間には房総色の209系が挟まりますが。

改めて側面だけ見てみると、よくできています。本家にはない15両の号車番号がちょっと違和感ですが。
この日は連休の休日ということもあり。撮り鉄が沿線に出ていました。成田駅ホームにも撮り鉄が出ており、なるべく接触のないように撮影をしたつもりです。が、特に年少の撮り鉄は動こうともせずにポジションをキープしようとする、他の人のことも考えない行動をとるので、正直辟易しました。近年撮り鉄のトラブルが報道されますが、一端をかいま見た感じがします。自分だけではなく他人のことも考えて行動してもらいたものです。
成田駅みどりの窓口のカウンターには113系と103系の行先表示器が置かれ、我孫子と成田の方向幕を出していました。