tetujin's blog

映画の「ネタバレの場合があります。健康のため、読み過ぎにご注意ください。」

1リットルの雨水に@太平洋の小島

2016-10-25 22:17:48 | プチ放浪 海沿い編

洗面器1杯分。約3リットルの水が各自の入浴に与えられる量だった。
ジープ島。グアムのさらに飛行機で約2時間、南へ。そこからボートで40分。太平洋のど真ん中、チューク諸島の環礁にぽつんと浮かぶ小島。
洗面器1杯の水は、周囲30数メートルの小島での生活を象徴するものだ。

珍獣ハンターのいもとさんが、30秒で全身を洗えるとYoutubeに動画を上げていたが、諸氏の意見を聞くと、頭から全身をたった1杯の洗面器の水で洗うことができるらしい。

島での水は、本島から運んでくる飲み水以外の生活用水は降雨にたよるしかない。きまぐれに降るスコールを、いくつかの大きなポリタンクにためる。シャワー、トイレなどはこの貯めた雨水を利用する。
だから、飲み水は別にして、入浴に使える水の量には制限がある。

といっても、太平洋のど真ん中の環礁内の海水は、プランクトンの生息も少なく綺麗だ。真っ白なサンゴ砂の波打ち際を歩いていても、磯の香りなどまったくしない。海中はサンゴ礁でえさとなる海草などがあまりないから、海ガメの生息数も限られている。
だから、海の中に入っても海水で体が汚れた気はしない。むしろきれいな海水で体を洗えている感じがする。また、紫外線も強く、体や髪の脂質分を石鹸で無理に落とすのも得策ではない。
おまけに、生分解性の高い植物油由来の無添加石鹸やシャンプーでは、そのアルカリ性から肌がつっぱり、髪はキシキシとなってしまう。
なので、頭は水で流すだけ、体もぬれたタオルで拭くぐらいでさっぱりする。
使った後に髪がごわごわになってしまうシャンプーや石鹸を使うまでもない。

あら紐の輪っかのキーを外してシャワー小屋の戸を開けると、漆喰で固められた床の上に、約8ガロン(30リットル)の水の入ったバケツがポツンとある。
島に住み込みの夫婦がくんでくれた雨水。狭いけど快適なバスタイム。
・・・こうした不便さに対して、日本語の選択を間違えて、「贅沢な時間」とかいうと現地の人たちに失礼だ。不自由な生活を想像することすらできない暴言。自己欺瞞。

体を流した水を再度、洗面器で受けて、その水で水着を洗濯。
そんなこんなで、入浴に使う水の量は1リットルもあれば十分。
所要時間は3分。シャワー小屋を出ると「早いね」と声がかかる。
「カラスの行水だから」とか返事をするが、3分のうちの半分は洗濯してるから、カラスもびっくりかも。
まさに大自然の中の島の生活。文明生活に慣れきった体には、この原始生活のような不便さがたまらなくいとおしい。


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