第5回総選挙雑感(読者からの投稿その2)
今までの総選挙では、一貫して、すべてのメンバーが同一の軸で、厳然と順位づけされ、序列化されてきた。
上位になるには、歌にダンスに励むことはもとより、メディアの露出も勝ち取り、握手会を始めとする地道な営業活動でコアなファンを掴み、さらにググタスやブログでもまめに発言し個性を際立たせなければならない。
それでいて、まっとうに頑張ること、露出を増やすことが票につながる保証はない。
むしろ、ファン心理は危機にこそ燃える傾向があるため、一般にファン層が広がっても逆に選挙での順位が落ちる板野友美のようなパラドックスも少なくない。
そして、どんなに人気のある若手でも、なかなか神7の壁は崩せない。
そんな正攻法で、心身をすり減らし、無力感に打ちひしがれてきた多くのメンバーたちは、指原の快挙を「うそでしょ」「ずるい」「ありえない」と思ったかもしれぬが、逆に、指原は自分たちと違う種目で、違う戦い方で1位になれたのだ。そう思うこともできたはずだ。
言い換えれば、AKBで1位になるには、別にどんなやり方でもいいし、もっともっと自由でよいのだ。
前田敦子になる必要も、大島優子を目指す必要もないのだ。
自分は、自分なりの力、個性で、自分に与えられた場所で、自分を信じてやっていけばよいのだ。
そう勇気づけられたメンバーも少なからずいたのではないか。
そして、真摯にパフォーマンスを磨いてきたメンバーから見れば、指原に選挙で敗れたことは、決して痛手にはならないだろうし、トラウマにもならない。
なぜなら、彼女は彼女のやり方、指原wayで1位になったのであり、指原が、あらゆる場面での「不動のエース」というわけではないからだ。
所詮、総選挙は、たった1枚のシングルの選抜を決めるお祭りにすぎないのだ。
みんなにかけられていた魔法の呪縛が解け、目が覚め、そんな単純な事実に気が付いた。
もちろん順位は上の方が良い。
努力は報われてほしい。
でも、その順位が一つ上がったから、下がったから、何かが変わるというものではないのだ。
それぞれの、固有のやり方が、どれだけ指示されたかの指標でしかないのだから。
だからこそ、自分なりのやり方で、去年より一人でも多くのファンを惹きつけて、票を増やしたい。
自分との闘いとして。
そんな風に、多くのメンバーは思ったのではないか。
だから、今回の選挙後、指原のウイニングラン?をしり目に、多くのメンバーが、実に晴れ晴れとした清々しい笑顔で、会場を去っていった。
こんなに後味の良い、爽やかな総選挙はそうあるまい。
自分を真のアイドルと思いきれない、半端なアイドル、指原にしかできない芸当だったろう。
会場中がそんな平和なムードに溢れていた時、二人だけ、非常に険しい表情をしていた人間がいたことが、私には気になった。
成田から駆けつけて、何気にスタジアムの解説者席で観戦していた前田敦子と、ウィッグを外して現れ、18位にランクされた峯岸みなみである。
二人の心中、真意はわからない。
しかし、TVの画面から垣間見た二人の表情からは、こんな心情が透けて見えた気がした。
前田敦子は、自分があれほど苦しい思いをして求め、盟友大島優子と二人で争い、守ってきたトップの座と、指原という存在がどう考えても結びつかない、といういわく言い難い戸惑い。
そして、周囲が爆笑の渦に包まれるなかでも、厳しい目線を緩めることのなかった峯岸には、指原に対して、より複雑な心情があるのかもしれない。
自分は1期生の中で、歌もダンスも負けていなかったはずの前田に「渚のチェリー」であっさりとセンターの座をさらわれ、以後、常に後列に甘んじてきた。
でも、見れば見るほどセンターで輝いていく前田敦子の姿に、いつしか自分も、一番近くにいる前田敦子ファンとして、憧れの気持すら抱くようになり、あっちゃんになりたいが、なれない自分に折合いをつけてきた。
バラエティー班として、MCやコメントでは誰にも負けないという自負を持ってきたが、自分はアイドルなんだ、アイドルになりたいんだ、という残り5%のプライドはどうしても捨てることができなかった。
だから、プライドのかけらも見せずに、すいすいバラエティーの世界で居場所を作っていく指原には複雑なやっかみを感じていた。
敦子が卒業し、若手が台頭し、恋愛沙汰で古参メンバーが次々と辞めていく。
自分はどこに居場所を求めればよいのか。
揺れていた自分、現実から逃避していた自分、どこか脇が甘くなっていた自分。
そんな自分が起してしまった恋愛騒動で、奈落に突き落とされてみて、改めて自分にはAKBしかないこと、AKBをとことん愛していたことを思い知らされた。
運営や秋元Pとどんな話があったのか知らぬが、AKBに残りたい一心で丸坊主にして謝罪したことが、思わぬネガティブな反響を呼び、自分の誠意や反省もどこかに紛れてうやむやになってしまった。
研究生として一から出直そうと心に決め、バラエティでも努めて笑って明るくふるまい、再起を期してきた。
だから、この総選挙は、けじめの意味で、ウィッグを外し、今のありのままの自分を見てもらい、自分の決意のほどを知ってもらいたかった。
しかし、なぜ指原?
あのあっちゃんのためにあった最上位の席にいるのが指原?
バラエティでは自分の方がずっと先を行っていたはず。
指原だって即刻、辞退になってもおかしくないほど叩かれたのに、博多に移って、何食わぬ顔をして今まで以上にメディアに露出して。
何かを失うどころか、得るものばかりで。
よりによって1位。
しかも、それを周囲はおかしいと思うどころか、笑って許してしまっているこの雰囲気。
じゃあ、私の立場はどうなるの。
私の居場所はどこに残されるの。
そんな風に思ったかどうかは定かではない。
しかし、彼女だけはあのステージ上で笑っていなかった。笑えなかった。
その後のインタビューでも、何度も自分の髪の毛について触れ、育毛剤も使った、というネタを披露していた。
彼女の心情を慮るにやぶさかではないが、そういう痛いネタを語れば語るほど、この日の総選挙のムードから浮いて行った気がする。
彼女なりのこだわりとプライドとは対極にある指原が最大の支持を得てしまう現実から。
もちろん峯岸にはしっかりとコアなファンがついているし、歌もしゃべりも巧みで、愛すべきキャラクターであることに変わりはない。
今後、運営が彼女をどう遇するかにもよるのだろうが、指原が遠いところに羽ばたいてしまい、篠田麻里子、板野友美など1期生が続々と卒業する中で、彼女がどこに自分の居場所を求め、どうやって、愛してやまないAKBに貢献していけるのか。
微妙な立場に立たされていることは否定できない。
(続く)
今までの総選挙では、一貫して、すべてのメンバーが同一の軸で、厳然と順位づけされ、序列化されてきた。
上位になるには、歌にダンスに励むことはもとより、メディアの露出も勝ち取り、握手会を始めとする地道な営業活動でコアなファンを掴み、さらにググタスやブログでもまめに発言し個性を際立たせなければならない。
それでいて、まっとうに頑張ること、露出を増やすことが票につながる保証はない。
むしろ、ファン心理は危機にこそ燃える傾向があるため、一般にファン層が広がっても逆に選挙での順位が落ちる板野友美のようなパラドックスも少なくない。
そして、どんなに人気のある若手でも、なかなか神7の壁は崩せない。
そんな正攻法で、心身をすり減らし、無力感に打ちひしがれてきた多くのメンバーたちは、指原の快挙を「うそでしょ」「ずるい」「ありえない」と思ったかもしれぬが、逆に、指原は自分たちと違う種目で、違う戦い方で1位になれたのだ。そう思うこともできたはずだ。
言い換えれば、AKBで1位になるには、別にどんなやり方でもいいし、もっともっと自由でよいのだ。
前田敦子になる必要も、大島優子を目指す必要もないのだ。
自分は、自分なりの力、個性で、自分に与えられた場所で、自分を信じてやっていけばよいのだ。
そう勇気づけられたメンバーも少なからずいたのではないか。
そして、真摯にパフォーマンスを磨いてきたメンバーから見れば、指原に選挙で敗れたことは、決して痛手にはならないだろうし、トラウマにもならない。
なぜなら、彼女は彼女のやり方、指原wayで1位になったのであり、指原が、あらゆる場面での「不動のエース」というわけではないからだ。
所詮、総選挙は、たった1枚のシングルの選抜を決めるお祭りにすぎないのだ。
みんなにかけられていた魔法の呪縛が解け、目が覚め、そんな単純な事実に気が付いた。
もちろん順位は上の方が良い。
努力は報われてほしい。
でも、その順位が一つ上がったから、下がったから、何かが変わるというものではないのだ。
それぞれの、固有のやり方が、どれだけ指示されたかの指標でしかないのだから。
だからこそ、自分なりのやり方で、去年より一人でも多くのファンを惹きつけて、票を増やしたい。
自分との闘いとして。
そんな風に、多くのメンバーは思ったのではないか。
だから、今回の選挙後、指原のウイニングラン?をしり目に、多くのメンバーが、実に晴れ晴れとした清々しい笑顔で、会場を去っていった。
こんなに後味の良い、爽やかな総選挙はそうあるまい。
自分を真のアイドルと思いきれない、半端なアイドル、指原にしかできない芸当だったろう。
会場中がそんな平和なムードに溢れていた時、二人だけ、非常に険しい表情をしていた人間がいたことが、私には気になった。
成田から駆けつけて、何気にスタジアムの解説者席で観戦していた前田敦子と、ウィッグを外して現れ、18位にランクされた峯岸みなみである。
二人の心中、真意はわからない。
しかし、TVの画面から垣間見た二人の表情からは、こんな心情が透けて見えた気がした。
前田敦子は、自分があれほど苦しい思いをして求め、盟友大島優子と二人で争い、守ってきたトップの座と、指原という存在がどう考えても結びつかない、といういわく言い難い戸惑い。
そして、周囲が爆笑の渦に包まれるなかでも、厳しい目線を緩めることのなかった峯岸には、指原に対して、より複雑な心情があるのかもしれない。
自分は1期生の中で、歌もダンスも負けていなかったはずの前田に「渚のチェリー」であっさりとセンターの座をさらわれ、以後、常に後列に甘んじてきた。
でも、見れば見るほどセンターで輝いていく前田敦子の姿に、いつしか自分も、一番近くにいる前田敦子ファンとして、憧れの気持すら抱くようになり、あっちゃんになりたいが、なれない自分に折合いをつけてきた。
バラエティー班として、MCやコメントでは誰にも負けないという自負を持ってきたが、自分はアイドルなんだ、アイドルになりたいんだ、という残り5%のプライドはどうしても捨てることができなかった。
だから、プライドのかけらも見せずに、すいすいバラエティーの世界で居場所を作っていく指原には複雑なやっかみを感じていた。
敦子が卒業し、若手が台頭し、恋愛沙汰で古参メンバーが次々と辞めていく。
自分はどこに居場所を求めればよいのか。
揺れていた自分、現実から逃避していた自分、どこか脇が甘くなっていた自分。
そんな自分が起してしまった恋愛騒動で、奈落に突き落とされてみて、改めて自分にはAKBしかないこと、AKBをとことん愛していたことを思い知らされた。
運営や秋元Pとどんな話があったのか知らぬが、AKBに残りたい一心で丸坊主にして謝罪したことが、思わぬネガティブな反響を呼び、自分の誠意や反省もどこかに紛れてうやむやになってしまった。
研究生として一から出直そうと心に決め、バラエティでも努めて笑って明るくふるまい、再起を期してきた。
だから、この総選挙は、けじめの意味で、ウィッグを外し、今のありのままの自分を見てもらい、自分の決意のほどを知ってもらいたかった。
しかし、なぜ指原?
あのあっちゃんのためにあった最上位の席にいるのが指原?
バラエティでは自分の方がずっと先を行っていたはず。
指原だって即刻、辞退になってもおかしくないほど叩かれたのに、博多に移って、何食わぬ顔をして今まで以上にメディアに露出して。
何かを失うどころか、得るものばかりで。
よりによって1位。
しかも、それを周囲はおかしいと思うどころか、笑って許してしまっているこの雰囲気。
じゃあ、私の立場はどうなるの。
私の居場所はどこに残されるの。
そんな風に思ったかどうかは定かではない。
しかし、彼女だけはあのステージ上で笑っていなかった。笑えなかった。
その後のインタビューでも、何度も自分の髪の毛について触れ、育毛剤も使った、というネタを披露していた。
彼女の心情を慮るにやぶさかではないが、そういう痛いネタを語れば語るほど、この日の総選挙のムードから浮いて行った気がする。
彼女なりのこだわりとプライドとは対極にある指原が最大の支持を得てしまう現実から。
もちろん峯岸にはしっかりとコアなファンがついているし、歌もしゃべりも巧みで、愛すべきキャラクターであることに変わりはない。
今後、運営が彼女をどう遇するかにもよるのだろうが、指原が遠いところに羽ばたいてしまい、篠田麻里子、板野友美など1期生が続々と卒業する中で、彼女がどこに自分の居場所を求め、どうやって、愛してやまないAKBに貢献していけるのか。
微妙な立場に立たされていることは否定できない。
(続く)
私には指原のみならず、参加メンバー全員とそのファン達をコケにしたようにしか見えませんでした。
「票数は愛」と言った当人が、負けた途端に「お祭り」「涙も出ない」。
自分(大島)に勝って良いメンバーと悪いメンバーが決まっていたのでしょうか。
初期からフロントメンバーである大島優子には下の気持ちはわからないのかもしれませんが
選抜に入れてやりたい。圏内に入れてやりたい。少しでも良いポジションで歌わせてあげたい。
ファン達はそう思い投票するのです。
フジの中継には憮然とした前田敦子。
後に篠田麻里子と一緒に映った時には祝福の言葉すらなく篠田とケラケラ笑っているだけ。
昨日週刊実話に記事が書かれたようですが
案外本当の事なのかもしれませんね。