百醜千拙草

何とかやっています

愚痴は言うまい

2017-10-31 | Weblog
論文のリバイス、あてにしていた筆頭著者の人が戦力外となり、必要な実験をできる人がいなくなり、結局、自分がやる羽目になりました。しかも、ようやく出た実験結果は予測されたものと異なり、実験計画の変更とそれにともなう作業の遅延が起こりそうです。それで念のため編集室に連絡しました。この雑誌、去年もリバイス実験が長期化したので編集室に連絡したのですが、去年の時点ではリバイスの期限はなかったのに、今回は3ヶ月を大幅に過ぎれば、リバイスではなく新規投稿扱いにするというように方針が変わっていました。最初はそれに気がつかずのんびり構えていたので、焦りました。ここまできて一からやり直しは御免です。一応、期限の延長には応じてくれました。

この一年あまりは、いろいろ辛い目に会いました。研究も進まず、グラントも当たらず、人もあてにできずで、ひたすら耐えてきましたが、まだまだ夜明けの兆しが見えません。おかげでこの一年、論文も出ていません。さすがにこの業界でも、一年論文を出さないと、いなくなった人と見做されるようで、雑用の依頼がずいぶん減りました。ま、こういう状態なので雑用がないのは歓迎です。今年は11月のシンポジウム以外は、あとは予定なし。運気の低迷期にある時はじっと身を低くしてムリをせず鋭気を養うことだと言い聞かせています。

また、愚痴っぽくなりましたが、愚痴を言うのはもうやめるようにします。同じ事情で、床屋政談もなるべくしないようにしようと思います。日本の政治の腐敗が絶望的で手の施しようのない状態であるのはこの10年でイヤと言うほどわかりました。例えて言うなら福島原発です。根本的に状況を改善することは不可能であるのは明らかなのですが、何もしないわけにいかないので、できることをやっているという状況です。無論、汚染水のタンクなどとっくの昔に飽和しており、どうしようもないので、放射能は海に垂れ流し。それも「アンダー コントロール」のうち。 ちょっと前には、廃炉への工程表がこっそりと書き換えらえて、燃料取り出しは3年後に延長になっています。ま、3年たったらまた3年延長するのでしょうな。手の出しようがないのだから、工程表など茶番もいいところです。大局をみずに目先の小事にとらわれることを「タイタニック号の甲板の椅子をならべかえる」と喩えたりしますが、沈没はどうやっても避けられなら、椅子を並べ替えたりして忙しくして気を紛らわすのも意味があるのかもしれません。

話がずれました。日本の政治も似たり寄ったりです。アメリカの属国であるという原因を見ないようにして、表面ばかり独立国であるかのように振る舞うことで、権力を保持しているのが自民党とその補完勢力でしょう。日本の政治ゴッコはそれこそタイタニックの上での椅子取りゲーム(権力争い)と変わりません。ま、しかし、それを国民が選んだのですから、仕方がありません。恨むなら己が不明を恨むべしです。

だからといって、社会や政治にことにアパシックになるというのではないです。汚いものを見て単に目を背けるのではなく、そういう現実を客観的に受け止めた上で、それに関して愚痴を言うのはやめる努力をしたいと思うようになりました。言うは易しですけど。
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