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「晴行雨筆」の日々から生まれるもの

高槻先生の第一印象 瀧口

2015-03-07 21:20:15 | つながり
瀧口 晴嵩

 私は麻布大学の獣医学科に入学し、学部生3年生のときから3年以上高槻先生のお世話になりました。本来なら獣医学科の研究室に所属するのですが、私の強い希望で高槻研に入れさせていただいたのです。高槻先生の第一印象は、「自分よりずっと年配なのに対等に話をしてくれるやさしい生き物好き」でした。なにかやわらかい感じと、話のしやすさで先生の下で勉強をしてみたいと思うようになりました。
 とくに3、4年生のときでしょうか、その第一印象から私はよく先生とお話をさせていただきました。いつでも先生はすぐに私の話に聞き入ってくださり、ご自分の作業を放ったらかしてまで、なにも知らない学生の話の相手をしてくださいました。逆に私が忙しくても、「瀧口くん、これを見てよ!」と話しかけてくださいました(笑)。それは付き合ってやっているという感じではなく、本当に学問に没頭して夢中になっているようでした。
 第一印象は当たっていましたが、高槻先生にはほかに気づいていなかった特徴がありました。それは学問に対して極めて厳しいということです。ゼミや研究発表の場で先生は一切の甘えや曖昧さを許しませんでした。常に、おもしろいことを学術的に解明していくことに全力投球されていました。役に立つか?に観点をおく議論が一般的である世の中で、純粋に学問そのものを扱う生き様をまざまざと見せつけられた3年間でした。結局私は、熟考の末研究の道に進まなかったわけですが、高槻先生から学んだ精神は私の奥深くに根強く残っているのです。私がまだまだ小さいときからそうやって、多くの人が高槻先生の影響を受けてきたのでしょう。私はその一員になれた事を誇りに思っています。
 高槻先生、本当に長い間おつかれさまでした。先生は私にとってとても偉大な存在でした。そして先生との3年間は決して忘れません。
(2012年 麻布大学卒業)

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