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「晴行雨筆」の日々から生まれるもの

小平での「イーレ構想」に発表

2022-03-26 20:13:36 | 講演
 3月26日、小平市小川公民館で「鷹の台のまちと新公園を語る会」(ひとえん会主催)という講演会がありました。

 中央大学の辻野五郎丸先生が「玉川上水・分水網の今後の活用と課題」という話をされました。江戸時代の江戸の水路網が玉川上水を軸としていたこと、作られた時点で玉川上水の深さは1メートルほどに過ぎないこと、玉川上水を世界遺産にすることを目標とするなら通水しなければならないこと、かつては水の話はしにくかったが、最近はその動きが活発化して、行政も動くようになったというような点が印象的でした。

 私は「玉川上水イーレ構想」という話をしました。これは以前にこの会に呼ばれた時、玉川上水に行く前に立ち寄れる「博物館のようなもの」があったらいい、ただしお金にはならない、という話をして、公園で街を活性化するという目的の会だから、多分却下されると思っていたのですが、どういうわけか取り上げられてもう一度話して欲しいということになりました。それで講演では鳥類調査も紹介して、その施設を「イーレ」と呼ぶことを提案しました。イーレとはギリシア語で「行く」「歩く」などの意味で、「玉川上水を歩くための入り口」という意味です。私がこの提案をしたのは鷹の台には以下の好条件があるからです。
1)小平は玉川上水の真ん中にある
2)この場所は玉川上水にも鷹の台駅にも近い
3)鷹の台には大学が多いので、イーレで玉川上水の解説をする学生が確保できる
4)イーレで展示する内容は動植物については十分あり、今後、玉川上水の水、土木工事、歴史などについて情報を確保できる
そしてイーレができれば、次のような利点があると話しました。
1)魅力ある展示ができる
2)老人から昔の玉川上水や生活の話を聞くなどすることで、老人の活躍の場を作れる
3)これらが機能すれば、子供から老人までのコミュニケーションが生まれ、玉川上水の価値を次世代に引き継ぐことができる

 3番目にひとえん会の相馬一郎さんが鷹の台全体の活性化について非常に総合的、かつ具体的な話をされました。注目されるのは建築家の隈研吾さんが小平市の仕事をされることになり、相馬さんはこれまでにも隈氏と交流があり、この仕事の中で隈氏も玉川上水の重要性を強調しておられたということで、これは小平市を動かす非常に大きな力になると思いました。それでイーレが実現したら、私は博物館を作った経験が活かせると思います。花マップの蓄積情報が活かされると思うと楽しみです。


コメント
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