気ままな趣味の散歩道

趣味にまつわる話題を、デジカメ画像などを活用し郷土の写真、菜園と園芸、郵趣、版画と年賀状などを紹介してまいります。

縦一列の「コイル切手」

2014-08-24 15:16:42 | 郵趣と切手

 今日は、切手のコレクションです。ちょっとお付き合いください。

 日本の郵便切手は、このところ毎年記念切手等が200種以上が発行され、珍しさもなくなってきていますが、中でも数が少く、珍らしくもあるのが普通切手の「コイル切手」です。

 切手は一般的には四方に切手を切り取る穴があり(目打ちと言います)、切手を切り離すと四方にギザギザが付きます。ところが下図の切手には左右にギザギザがありません。これがコイル切手です。

  

  小さな普通切手は上右図のように1シートの構成が縦横10×10枚の100枚構成になっているのですが、コイル切手は自動販売機用の切手で、機械に縦のみつながった1000枚の切手をローラー風に巻いてセットするので横には切手がないからです。

 したがって、窓口で販売される切手は最高でも縦横とも最高で10枚のつながった切手となりますが、コイル切手は前述のように1000枚つながりますから11枚以上のつながった切手をコレクションすることもできます。(上の小画像を拡大してご覧ください)

 3000種以上発行されている日本の郵便切手のうち普通切手は600種強で、その中でのコイル切手は40種弱です。しかもそのほとんどが、自販機がなかったり、窓口販売される切手とデザインや額面が同じのため、一般的には知られていません。

  戦前に発行された7種を除くコイル切手が集まりましたのでご紹介します。以下のコイル切手は、昭和34年から、51年ころまでに発行されたものです。

 

  続いて次は、平成元年から10年ころに発行されたコイル切手です。なお、右端の2枚続きの青色のコイル切手は、昭和43年に我が国に郵便番号制度が導入され、その周知宣伝と、記念に発行された特殊コイル切手です。この切手以外に、特殊な目的に発行されたコイル切手はありません。

 次は、自販機も機能が高規格になったことと、コイル切手の幅(多種の額面)に対応するために発行された額面印字式のコイル切手です。左側の緑系の切手は、デザインが、スズメと稲とツバキが描かれて、額面印刷の無い台紙切手に自販機で購入者が選択した額面が印刷されて出てくるタイプのコイル切手です。

 その額面は、50円、80円、90円、120円、130円の5種類がありました。このうち、130円切手は、定形外郵便物の料金が、その年のうちに130円から120円変わったため、短期間発売で終了し、希少価値があり市価は高額となっています。(120円切手は130円額面と切り替え後発行)

 右側の紫系の切手は270円切手単独用(デザインは、スズメとモミジとツバキ)で、この切手が貼っあると速達郵便に機械が即対応するとの利点がありました。

 これらの切手の販売は、機械システム上連続して5枚までとなっていて、上記のように、6枚以上の連続した切手は何らかの事情がない限り見当たりません。

 (一番右の270円切手が5枚でないのが残念です)

 長々と続きましたが最後は、ちょっと入手しにくいものが入りました。一番上の小画像の右端は10円コイル切手です。この切手、中央の部分が何やら黒く塗られている部分にお気づきでしょうか。

 そうです。これは機械に最初にセットするときのいわゆる余白部分で、不要な部分となるところですが、印刷してなく白紙でもいいのですが、切手として印刷しているので墨で抹消しています。その次の切手からが販売されることになるもので、下画像にその先端に部分を拡大2画像でご紹介しますので、こんなものもあるということで参考にしてください。

                     

 左:途中(下の方)までが墨で消されています。 右:更に中央部を拡大し、墨で消された下2段の切手は販売されません。上3段目から上部が販売機で出てきます。

 今は、ケイタイやスマホの全盛時代。郵便による切手の利用量も減り、コイル切手の今後の存在が注目されるところです。なお、コイル切手は一部「ロール切手」と呼ばれることもあります。


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