忘却への扉

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おっしゃる意味が分かりません

2017-06-01 | 平和を

 【 地 軸 】 2017/5/24 地方紙1面下段コラムより

[ 「おっしゃる意味が分かりません」。そう言って上司への忖度(そんたく)を拒み、真実を暴く警察官―これはドラマの話。だが近ごろは、現実も奇なり。同じせりふを叫びたい心持。
 ▲受動喫煙対策を嫌って「(がん患者は)働かなくてもいい」とやじを飛ばした大西英男自民党衆院議員。謝罪したが「働かなければいいという趣旨で発言していない」「(傷つける意図はなかったから)撤回しない」。あの、おっしゃる意味が…。
 ▲がんなど病気を抱えた人の就労は厳しく、働く環境を選べるどころか、大西氏のような上司の無理解、偏見で職を失う人も多い。そんな現実も知らず開き直る態度が謝罪、だろうか。
 ▲失言や暴言続きの現政権。トップからして国会でも根拠を十分に示さず「あり得ない、批判は当たらない、批判ばかりだ」の繰り返し。説明する側もされる側もたぶんよく分からぬまま「共謀罪」法案が衆院を通過した。
 ▲「一般人は対象外」というが、誰が一般人かを決めるのは権力側。監視せずに一般人が「組織的犯罪集団に一変した瞬間」が分かるらしいが、判断の根拠は例えば「ビールと弁当を持っていれば花見、地図と双眼鏡なら犯行の下見」。おっしゃる意味が全く分からない。
 ▲「ここにいる皆さんはもう『一般人』じゃないですよ」。先日のぞいた国会前の抗議集会での発言に参加者が沸いた。分かったのは、その危うさだけ。本気で意味を考え、諦めずに何度でもノーを。]

 ( 忘却への扉 ) 

 安倍晋三首相は自分のことを日本で絶対権力を持つ偉い人だと思い込んでいるようだ。日本国憲法で明白だが、日本で主権を持つのは国民であって、あくまでも首相は国民のしもべに過ぎない。
 1党独裁で安倍「1強」。安倍政権になってからの失言暴言続き、多数になり過ぎた自民党議員の質の低下だけでなく、上も上なら下は見習う。政権や党が下に責任を取らせれば、自らの責任逃れができなくなる。
 上部が守ってくれると安心して反省することなしのため、誰もが同じことの繰り返し。「共謀罪」の判断根拠に例えて、「ビールと弁当を持っていれば花見、地図と双眼鏡なら犯行の下見」。冗談にもならない。先日ラジオ番組で「では、スマホを持っていれば共謀罪」。ようは権力側が判断一つで、市民の誰もが犯罪者扱いで日々監視され盗聴される自由のない社会を狙う危ない巨大集団の存在が透けて見える。