スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

サッポロビール盃マリーンカップ&無限性の由来

2014-04-09 19:12:01 | 地方競馬
 新女王の座に近付いたワイルドフラッパーが,その地位を決定的なものとするのか,それともストップを掛ける馬が出てくるのか。第18回マリーンカップの最大の焦点はそこであったと思います。
 そのワイルドフラッパーが好発も,主張したサマリーズとアクティビューティを行かせて,少し離れた3番手。発馬はあまりよくなかったカイカヨソウが内から追い上げ,向正面で4番手に。最初の800mは49秒5でこれはミドルペース。
 3コーナー前からワイルドフラッパーは前との差を詰め始め,コーナーでは内からサマリーズ,アクティビューティ,ワイルドフラッパーの3頭が雁行。ただ,この時点で手応えの差は歴然としていて,ワイルドフラッパーの勝利はほぼ確実と思えました。その手応えの通り,ワイルドフラッパーは直線で抜け出しあとは独走。今日も後続に7馬身の差をつけるという圧勝劇。コーナーワークで一旦は3番手以下に差をつけたサマリーズですが直線半ばでは一杯。交わしたアクティビューティが2着で,カイカヨソウもゴール手前でサマリーズを捕え,1馬身半差の3着。
 優勝したワイルドフラッパーエンプレス杯からの連勝で重賞2勝目。共に大きく差をつけてのもので,牝馬同士のダート戦では当分は負けることは考えにくそう。牡馬相手でも好走が可能ではないかと思えるような楽勝の連続です。Wild Flapperは手に負えぬほどのお転婆。
 騎乗した福永祐一騎手は第13回以来5年ぶりのマリーンカップ2勝目。管理している松田国英調教師にはマリーンカップ初勝利。

 二重性にこだわるのでなければ,亀裂内在性だけではなく,無限性にも生じていると理解しておく方がなお安全です。とりわけ知性による無限性の認識に視点を当てると,この亀裂は明瞭だと思います。
 スピノザの実体の定義が同時代の思想家にとって困難であったのは,実体の認識のされ方が,そこに含まれていたからだと僕は推測しています。第一部定義三により,実体はそれ自身によって知性に概念conceptusされなければなりません。同じことが属性にも該当することが,第一部定理一〇で確認されています。したがって物体的実体,それをスピノザ流に翻訳した延長の属性の無限性は,延長の属性そのものによって知性にconceptusされることになります。
 対して第一部定義五は,様態はほかのもの,すなわち実体ないしは属性に内在するというだけでなく,それらによってconceptusされることを示しています。したがって運動と静止および不変の形相をした全宇宙の無限性は,それら延長の属性の無限様態自体によってconceptusされるのではなく,延長の属性によって知性にconceptusされることになります。これは第一部公理四からこのように帰結しなければなりません。
 こうした無限性の亀裂が,延長の属性とその無限様態の間に存在するということは,スピノザ自身が認めています。上述したように,この亀裂は,各々の無限性の由来に依拠するというのがスピノザの考えです。スピノザのことばをそのまま拝借すれば,実体と属性はそれ自身の本性によって無限です。それに対し無限様態は,その本性によって無限であるというわけではなく,その原因によって無限なのです。そしてこのことは各々の無限性にだけ該当するのではなく,永遠性にも該当します。つまり由来に相違はあったとしても,永遠性が一義的でなければならないように,無限性も一義的でなければならないのです。
 また,第一部定理二九備考に倣えば,これを能産的自然所産的自然の間の亀裂とみることも可能です。この場合でも永遠性の亀裂が同様に妥当するので,無限性が一義的であるという結論は同様です。
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