スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

エーデルワイス賞&本性と発生

2007-10-11 20:33:38 | 地方競馬
 2歳牝馬限定の唯一のダート重賞である今日の第10回エーデルワイス賞
 先手を奪ったのはサマーエタニティ。カミヒコーキ,ディアースパークル,ストロングライデン,モエレフェミニン,ディアダンサーなどが続いていき,前と後ろがかなり離れる展開になりました。
 ストロングライデンがまず動き,3コーナー過ぎに先頭に立ったのですが,中団に構えていたマサノミネルバが一気に外を捲っていくと内の各馬をあっさりと捲りきりました。これで先行馬は一掃。抜け出したマサノミネルバはそのまま5馬身の差を付けての圧勝。2着争いも後ろ目に位置していた馬の争いとなり,マサノミネルバのすぐ後ろにいたモエレプットが馬場の中央を伸びて2着,最内からきたユニティが3着で,大外を伸びたライトオブマリアが4着という結果でした。
 ここはJRAから参戦した馬のレベルが高くなく,予想通りに地元の北海道勢が上位を独占しました。優勝したマサノミネルバはもちろん重賞は初制覇。この馬は北海道でも牝馬路線というより牡馬を相手に戦っていた馬で,その分,牝馬戦線で戦ってきた馬たちより底力をつけていたという面はあるかもしれません。明日以降,騎乗した山口竜一騎手のコメントがアップされるものと思います。

 明日は女流王位戦五番勝負の第二局が指されます。五番勝負ですので,連勝と連敗になるか1勝1敗同士になるかは大きなところです。

 僕が『エチカ』において,その定義される事物の本性essentiaと発生との両方を明快に示していると考える典型的な定義Definitioとして,神Deusの定義である第一部定義六があります。この定義は,神が絶対に無限な実有ens absolute infinitumであるということによって,神の本性を示していると同時に,そのことのうちに神の発生が明示されているからです。実際,第一部定理一一第三の証明は,単にこの定義だけから神の実在を証明していますので,この定義のうちに神の発生が含まれているということについては,そのように理解しても問題ないのではないかと思います。ただもちろん,実在的に考えた場合には,神というのが自己原因causa sui,すなわちその本性とその実在とが同一のものであるのに対して,ここで疑問としている観念ideaというのは,思惟の様態cogitandi modiであって,そうしたものではありませんから,この第一部定義六が神の発生を示すのと同じような意味で,第二部定義三が観念の発生を表すということはないということはいえるかもしれません。
 実際,事物の定義がその定義される事物の発生を含まなければならないということが,スピノザの哲学における約束事のひとつであるとはいっても,だから『エチカ』における事物の定義がすべてそのようになっているとは,僕自身も考えているわけではありません。しかし,この第二部定義三については,単に観念の本性だけを示しているのではなく,観念の発生をもスピノザはこの定義のうちに示そうとしたのではないかと僕は思うのです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする