心身徒然話

治療家から観た心身や日頃感じた事柄を書きとめました。
(左にあるブックマークの「創健整体治療室」から概要に飛びます)

汗の内攻

2018-06-29 10:25:28 | Weblog
まだ6月ですが、梅雨明けのような日々が続いています。東京も30度を超え、天気予報を見ると今年も35度の真夏日の地域が出始めましたので、これからの季節の問題として間違った汗の処理による弊害として汗の内攻を書きたいと思います。これが、これから来る本格的な真夏に向けて健康に過ごして頂くための、一つの参考になればと願っております。
◎汗の内攻
汗には、尿では排泄出来ない老廃物や毒素が含まれています。外に出るはずだった汗が、行き場を失って内にこもるとこうした老廃物や毒素が身体の中で悪さをする。そこでいろいろな症状が出て来る。
これが、汗が身体の内側を攻める。これが「汗の内攻」です。
◎発汗の意味(体温調整・疲労調整)
汗をかくこと自体は悪いことではありません。むしろ、健康を保つためには大事な働きです。ただし、汗をかいたままにしておくと、いろいろな身体のトラブルにつながってしまいます。
子供によくある、あせもやアトピーの悪化など肌のトラブルの他、発汗機構が停止すると寒気が起こるし、汗が内攻すると必ず呼吸器に影響が起こり、そして泌尿器の方にも変調が起こることがあります。また、急な内攻で下痢になる場合もあります。
◎汗の内攻による徴候
1. だるい
2. 手足が重い
3. 皮膚が強張る
4. 筋肉が痛む
5. 呼吸が苦しくなる
6. 身体がむくむ
7. 妙に眠くなる
8. 風邪を引く
9. 胃が痛む

夏は、背中の風に警戒しましょう。
(汗が内攻する。)
◎赤ちゃんは、大人の3倍近くも汗をかく。
汗が出る汗腺の数は、生まれながらに大人と同じ数ある。よって、大人に比べて赤ちゃんは皮膚の面積に対して汗腺の密度がとても高い。
◎汗の内攻の処理の仕方
内攻した汗を誘導するには、発熱することが一番。
方法として半身浴、脚湯でも足湯でもよい。中でも足湯をやった方が最後の汗まで出すことが出来る。
◎足湯
くるぶしがかくれるまでのお湯に足を入れて温める。
効能:喉の痛み、耳の痛み、歯の痛み、鼻つまり
◎脚湯
膝がかくれるまでのお湯に足を入れて温める。
効能:寝冷え、下痢
◎足湯、脚湯の要点
1.足湯も脚湯も入浴温度より2度高いのがよい。
2.最初の温度より冷めないようさし湯を用意すること。
3.4分~6分お湯に付け、片足だけ赤くならない時はよく拭いた後、その片方だけ2分追加する。
4..ポカンと落ち着いたホッとした気持ちでやるのが望ましい。


冷え

2018-06-25 10:27:49 | Weblog
梅雨明けでもないのですが、今日は東京で最高気温33度という気温になるなると言われています。

こうなってくると、至る所でクーラーが作動し始め、冷え性の方にとって辛い環境になっていると思います。

職場でのクーラーだけではなく、少し気が早いですが7月に入り梅雨が明ければ本格的に熱帯夜が続き、自宅でもクーラーなしでは安眠出来ない環境になります。そこでクーラーの弊害として夏風邪や神経痛、リューマチ風の筋肉痛、また脚がだるい、眼が痛む、お腹が痛い、腰が痛い、胸が痛い、頭が痛い、吐き気がするなどの症状の人が多くなります。

そんな時は、朝起きたら脚湯(膝がかくれるまで湯につける。いつもの温度より2~3度高めのお湯に4分。)をして、その後タオルで良く拭くといろいろな症状がなくなります。

そこで、自分が冷えているかどうかの判断法と解決法を紹介致します。こういう冷えている状態のときは足の第3、第4指間が狭くなっており、押すと過敏痛があります。そこを拡げるように押してから脚湯をすると更に効果があります。また、脚湯が時間的に難しいという人は、両足の各指と指の付け根(足の甲側)の押して痛いポイントを母指で数回ずつ指圧して下さい。効果が実感出来るでしょう。


枯れるということ

2018-06-22 11:05:57 | Weblog
最近、親戚の中で癌闘病の末亡くなられた方がおり、改めて死について考えてみました。

核家族が進んだ現在は日本人の9割近くの人がその死を病院で迎えています。

その死も、延命治療のために体中に管を付けて酸素を送ったり、栄養や薬を流し込んでいます。昔は、自宅で家族や兄弟に見とられながら死を迎えたものです。それが、今はどう見ても自然の死を迎える光景としては疑問を感じます。

家族や兄弟・友人からしてみれば少しでも長生きをして欲しいという感情はすごく自然な気持ちだと思います。
そこで、その死を迎えようとしている人の肉体の立場になって考えてみると、少し考え方が変わって来ます。人間いや生物にとって自然な死のかたちは目一杯巻いたゼンマイが力を出し切って動きを止める様に、全ての力を出し切って生ききった先の状態に有るのではないでしょうか。

以前、著書を読んで感動し講演にも行ったことがある「奇跡のリンゴ」の本の木村秋則さんがこう言うことを言っています。『葉っぱに丸く穴が開いている。それは、誰が見ても虫が食べた穴だとおもうでしょう。ところが、実は病気になった部分を葉が自ら落とし、病気が広がるのを防いでいるのです。その少なくなった面積の分だけ、周りに小さな葉っぱが出て補っている。』まさに、アポトーシスそのものです。

また、木村さんは無農薬栽培の作物と農薬を使った作物の比較としてただ自然に放置しておきその経過変化を観察する実験をして見たところ、自然のものは枯れていき、人が手を加えたものは腐っていったそうです。

私達は人間も自然の中の一生物にすぎないことを忘れているのではないでしょうか。余力を残して死ぬときは苦痛を伴い、そうでない人は陶酔の中亡くなると以前本で読んだことがあります。人生を生ききり最後は自然のリズムに身を委ね身体を清め枯れて逝きたいものです。


健康とは、自分を生きるということ。

2018-06-01 11:08:31 | Weblog
不健康な状態とは、病気になったとか身体の不調があるとかではない。
健康な状態とは、病気にかかったことがないとか身体の不調感がないことではない。
本来病気などないのが本当で、自然の理にかなった生活を送ることが出来ていれば、 病気などなく生を全うして生ききることが出来るはずです。
病気になったとか、身体が不調だという中に本当は病気とか体調不良というかたちを 借りて崩れた身体のバランスを整えてくれていることの方が本当で、何年も風邪を引 いたことがないとかいうのは鈍っている状態で、健康とはいえないのです。
熱が出た、痰が出た、下痢をした、蕁麻疹が出た、あそこが痛い、ここが痛いなどな ど事故とか事件がらみの外傷は別として、いやそれすらそうかもしれないが、日常の 出来事全てにおいて理由があるように基本的に身体のすることにはちゃんとした意志 が働いていると思います。
そこで自然の理を乱さず自分自身を生きるとはどういうことか、それは自分の無意識 の中にある劣等感や自分の無意識の中にある不安感を根付かせないことに尽きます。
自分は自分であって他の人には成り得ないという基本的なことを見直すべきです。
人は意識の向く方向でものごとが180パーセント変化します。自分自身に感謝の心 を向けどれだけ自分自身をまるごと信じきれるかが健康に生きる鍵になると思います。
「病症は私達の身体の守護神であり、私達は各自に天下に比類なき医聖を持っている」