心身徒然話

治療家から観た心身や日頃感じた事柄を書きとめました。
(左にあるブックマークの「創健整体治療室」から概要に飛びます)

身体との信頼関係が大切

2018-07-31 11:04:16 | Weblog
 不妊治療に来られる方で、無事妊娠された人に子育ては出産後からでは遅く、妊娠が分かった時からが本当ですと話しています。そして、子育てで何が一番大切かと聞かれたら、子育てで一番大切なことはお腹の赤ちゃんとの信頼関係を結ぶことと答えています。お腹の中の赤ちゃんは、自分では何も出来ずお母さんや周りの家族に頼るしかありません。まさしく、命を預けている状態なんです。そして、へその緒を通してお母さんと繋がっており、お母さんの喜怒哀楽が直に赤ちゃんに影響して来ます。もしも、お母さんの精神状態が不安定であれば、お腹の赤ちゃんにしてみても不安定になり、安心して成長出来ません。赤ちゃんにとって、安心して成長できそして望まれて誕生できる環境を整えてあげることが、信頼関係を結ぶということです。信頼関係が結ばれていてば、赤ちゃんは何の心配もなく素直に明るく表情豊かな、何に対しても好奇心旺盛な活発な子として誕生出来ます。そして、人を信じ人から信頼を得る根っ子が、お腹にいる時に築かれるのです。
 それと同じ様に、私たち自身も日々健康のため働いてくれている60兆もの細胞との信頼関係が大切です。もしも病気になった時、その原因が自分の不摂生にあるのに、その事を棚に上げ反省もなく再び同じ事を繰り返していたならば、はたして信頼関係が結ばれるのでしょうか。立場を変え、細胞の立場として考えてみてください。共存している立場としても、日々元気に何の不自由もなく活動できる様に60兆もの細胞が働いているのに、無理難題ばかり押し付けこちらの気持ち考ないでいたらどうでしょう。働く事が嫌になり、しいては身体に問題が起きても見て見ぬ振りをしてしまうのではないでしょうか。そして気がついたら、取り返しの使い状況になっている事になりかねません。でもそんな状況になっても、そこでこれまでの行動を省み反省をし生活を変え信頼関係を再び築こうとするならば、60兆もの細胞はそれに応えようと働き出すはずです。心身一如として、共同生活をしているのですから共存共生が本来の関係であるべきです。



熱中症になった

2018-07-18 11:01:15 | Weblog
この記事は8年前のもので、室内でも熱中症に成ることを知らなかった時の貴重な体験談ですので、再度載せることにしました。

ここのところ梅雨明けとともに気温35度以上の猛暑が続いて居り、新聞テレビなどで熱中症の話題しきりですが、人ごとではなく先日家人が家の中で熱中症になってしまいました。

最初は、日中頭が少し痛い程度でしたが、夜中に頭痛と吐き気そして胃が重く(本人の感覚として、水分の含んだ高野豆腐が入っている様に重い感じがする。)生あくびが出てとにかくだるく気持ちが悪いと訴えていました。

最初は原因が良く分からず、とにかく重い胃に気を送り胃がグルグルと動き出したので次は頭に気を送ることにしました。頭の痛いところに手を当てると、こちらの手にもその痛みが伝わって来ます。治療の間、胃は楽になって来るのですがその他の症状はあまり変化はしませんでした。

これはちょっと尋常ではないと感じた家人は、フラフラしながらも自らネットで調べたところ「熱中症」の症状であることに気がつき、とにかく身体(両脇・後ろの首筋・ソケイ部)を冷やすことにしたところ、少しずつ症状が改善して行きました。それから体温計を買って来て計ったところ、37.4℃もまだあり不足している電解質と栄養補給するべく、DAKARAと栄養ドリンクを買って来て飲ませ安静にしていたところ、その日の夕方頃にはだいぶ回復して元気になってきました。

後で知ったのですが、中程度の熱中症(頭痛・嘔吐・倦怠感)になっていてそのまま気がつかずにいたらと、ゾッとしました。世間では、日常生活の中で高齢者が多く発症しているのにまさか、そんな年でもなく家の中に居て発症するとは思っても見ないことです。でも後で考えてみると、普段の睡眠不足と水分不足が原因で免疫力が低下していたことが引き金になったんですね。猛暑と熱帯夜がまだまだ続きますが、くれぐれも健康管理には気をつけてこの猛暑を元気に乗り切って下さい。



汗の内攻

2018-07-14 11:37:04 | Weblog
今日は、朝から日差しが強く肌にジリジリ感じ、本格的な汗の季節が到来です。そこで、汗の内攻について記しますので参考にしていただければ、幸甚です。
汗には、尿では排泄出来ない老廃物や毒素が含まれています。外に出るはずだった汗が、行き場を失って内にこもるとこうした老廃物や毒素が身体の中で悪さをする。そこでいろいろな症状が出て来る。
これが、汗が身体の内側を攻める。「汗の内攻」です。

◎発汗の意味(体温調整・疲労調整)
汗をかくこと自体は悪いことではありません。むしろ、健康を保つためには大事な働きです。ただし、汗をかいたままにしておくと、いろいろな身体のトラブルにつながってしまいます。
子供によくある、あせもやアトピーの悪化など肌のトラブルの他、発汗機構が停止すると寒気が起こるし、汗が内攻すると必ず呼吸器に影響が起こり、そして泌尿器の方にも変調が起こることがある。また、急な内攻には下痢になる場合もある。

◎汗の内攻による徴候
1. だるい
2. 手足が重い
3. 皮膚が強張る
4. 筋肉が痛む
5. 呼吸が苦しくなる
6. 身体がむくむ
7. 妙に眠くなる
8. 風邪を引く
9. 胃が痛む

冬は、真向かいに風を受けるな。
(心臓に影響がある。)
夏は、背中の風に警戒しましょう。
(汗が内攻する。)

◎赤ちゃんは、大人の3倍近くも汗をかく。
汗が出る汗腺の数は、生まれながらに大人と同じ数ある。よって、大人に比べて赤ちゃんは皮膚の面積に対して汗腺の密度がとても高い。

◎汗の内攻の処理の仕方
内攻した汗を誘導するには、発熱することが一番。
方法として半身浴、脚湯でも足湯でもよい。中でも足湯をやった方が最後の汗まで出すことが出来る。

◎足湯
くるぶしがかくれるまでのお湯に足を入れて温める。
効能:喉の痛み、耳の痛み、歯の痛み、鼻つまり

◎脚湯
膝がかくれるまでのお湯に足を入れて温める。
効能:寝冷え、下痢

◎足湯、脚湯の要点
1.足湯も脚湯も入浴温度より2度高いのがよい。
2.最初の温度より冷めないようさし湯を用意すること。
3.4分~6分お湯に付け、片足だけ赤くならない時はよく拭いた後、その片方だけ2分追加する。
4.ポカンと落ち着いたホッとした気持ちでやるのが望ましい。


深く眠るための三条件

2018-07-09 16:10:14 | Weblog
 食事と眠り、どっちが大事かと言えば整体では眠りを取ります。本当に深く眠れるようにすれば、後は自動的に人間の体は回復するように出来ています。そして、深く眠ると腰椎三番が引っ込んできます。朝起きた時に腰が強張って腰が痛いと言う人は、良く眠れなかった人です。そこで、体の筋肉を弛めるには、特に腰椎一番三番を弛めれば全部が弛んで、深く眠れるようになります。
 それでは、目が覚めても首が強張っている、腰が痛い、いくら寝ても眠い、起きるとだるい、重い、体の方々が痛いというのは、いくら眠っても弛まない場合です。
 その原因とは、考え事をしながら寝付いたり、何かをやりかけて寝たという場合に、眠っても緊張が続いている状態にあります。また心配が続いていると、だんだん強張ってくるのです。不安とか、怯えとか、恐れとかいうものがあって寝た場合は、目覚めても少しもさっぱりしなく、方々が固まっています。そんな状態があまり長い間続くと、同じ系統の偏り疲労が積み重なりなかなか弛まなくなります。
 そんな状態になる前に、次の三条件を試みてください。

1.深く眠るためには、何より肉体的に疲れること。(体を動かす)

2.疲労を平均にして床に入ること。(疲労というものは、偏り疲労を起こしていて体の一部の筋肉の硬化が原因で、その硬化した筋肉が弾力性を恢復するように仕向ければ、疲労は消失する。)無意識に行われている欠伸とか伸びとかは、偏りに対する自然の平均法と見てよく、また子供が熟睡に入るまでに転々と寝相を変えるのは、同じく疲労調整の無意識的な方法です。

3.利害損失とか、喜怒哀楽とか憎愛とか執着とかを頭の中に置かぬよう生活するよう心がけ、特に床に入る前に呼吸を乱さぬよう、呼吸を静かに深く腹に吸って調えること。


先達の言葉

2018-07-09 14:33:21 | Weblog
苦を避くるは苦の因 楽を求むるは苦の因

楽のみなれば 楽すでになし

苦中に感ずる楽こそ 真の楽なり

楽は自然に来るもの 苦は自ら迎え求むるもの

世に苦なし されど人 楽を求めて苦しむ

苦楽一なり 離れて存在すべからざるものなり

                  野口晴哉

先達の言葉

2018-07-07 10:31:17 | Weblog
人は その信ずる如く在る
その心の如き 生活をもつ
憎まば憎しみを得 愛さば愛を得
生活を変えんと努むるより その心を改めよ
意志を頼るな 空想せよ
空想し そして欲求しつづければ いつも実現する
現実とは 心の反映に他ならぬ
常に倦かず欲求しつづけること
希望は いつも実現する
実現するまで 希望をもちつづけること
空想は 現実の最初のスタート
空想に向上なければ 現実に向上なし

野口晴哉「風声明語2」より

「人間の感情が初めて解読・画像化され、愛・恐怖・恥をじる身体部分が判明」

2018-07-03 11:16:47 | Weblog
フィンランド人の研究員チームによって新たな研究が行われた。これにより、感情が人体にどのような影響を与えているかを視覚化する方法が発見された。

米国科学アカデミー紀要(PNAS)で発表されたこの研究結果によれば、感情は単なる精神の状態だけではないことが明らかにされている。

研究チームは773名の被験者から集められたデータを使い、各感情ごとに身体のどの部分で活動が活発化あるいは鎮静化するかの関連性を導き出した。

被験者にはコンピューターによって型取られた輪郭が与えられ、その横には感情にまつわる単語や物語、映画や表情が置かれている。

被験者が身体の箇所でどのような活動を感じたか、激しさを感じた箇所は赤か黄色で、鈍く感じた箇所は青などの異なる色を使って塗るように言われた。




【図内の英語】

左上→右上へ

「Anger 怒り/ Fear 恐怖/ Disgust 嫌悪感/
Happiness 幸福感/  Sadness 悲しみ/  Surprise驚き/
Nutral 普通の状態」



「左下→右下 

Anxiety 不安感 / Love 愛/  Depression 憂鬱/
Contempt  軽蔑/ Pride  高慢/ Shame  恥/ Envy ねたみ」



怒りや恐怖、愛、憂鬱などを含む14種類の異なった感情により、身体の度の箇所が強い感情を感じるかを見ることができる。

この研究により、各感情はそれぞれ身体に異なって現れること、そして西ヨーロッパおよび東アジア人という異なる文化圏でも、身体へ現れる反応は同じであることが判明した。


研究員による覚書より:

「感情に関連した主観的な身体の感覚を表現したものとして、現在入手可能なものとしては、今回の分布図が最も正確に表現されたものとなります」

「6種類の基本的な各感情と結びついた身体的感覚のパターンが一致するということ、そしてこれらの感覚は身体を分類した様態で表されるということが、今回のデータで際立って明確になりました」


他の感情とは異なり、例えば嫌悪感は喉周辺、愛は全身で感じると特定の身体の部分に正確に表れるという発見に、研究員も驚いた。

一方、怒りや恐怖は胸部に強い感情をもたらし、悲しみや憂鬱感は脚や足に鈍さを感じさせる。

今回の結果は、感情が人体にどのような影響を与えるかを理解するために非常に大きな前進である考えられている。

同研究の結果により、情緒的疾患に関する研究を前進させ、それらの疾患を診断するツールともなりうる。

例えば、感情を分布図化することで、それぞれの異なる情緒的疾患に関する生体指標の開発を促し、例えば、不安感の症状を持つ者に対してスマイル・セラピーを行うなどの治療にも役に立つかもしれない。


参照元 http://beyondblindfold.com/