ひとり紫苑・プチプラ快適な日々を工夫

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千總の虞美人草小紋で漱石展

2013-06-07 17:55:46 | 文芸・作家の世界を訪...

先週、NHKの日曜美術館で放送されていた「漱石の美術世界展」に触発され、東京藝術大学美術館に行きました。

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漱石の作品に出てくる絵画などを展示するとともに、「虞美人草」の主人公藤尾の臨終のシーンに出てくる酒井抱一の作品(実際には漱石の創作)を、現代の画家が描いたり、「三四郎」の美禰子が東大の三四郎池にたたずむシーンを描いたりと、とてもユニークな美術展です。

「女はまぶしいと見えて、団扇を額のところにかざしている。」

 

三四郎が美禰子に一目ぼれするシーンですね。

美しいのでアップでも。

 

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漱石は、おとなしい女性より、いわゆる「魔性の女」コケティッシュな、男性を翻弄するタイプがお好きなんですね。

 

その象徴が「虞美人草」

 

虞美人草は、ひなげし(丘の上ひなげしの花が~~。アグネス・チャン)というと可愛らしいけど、罌粟、ココリコという少し毒を含んだ花という気がします。

虞美人草は、中国の絶世の美女から出たネーミングです。

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東大の心字池(のちの三四郎池)。三四郎が美禰子を見初めた場所です。

 



漱石、よく読みましたが、長いあいだ忘れていました。

 

若いときには、あまりに教科書的だと勘違いしていたけど、「草枕」とか「夢十夜」とか幻想的ですごく面白いんですよね。

 

再読します

 

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「草枕」、字の大きいワイド版を購入

 

カキツバタの折り紙は、テラスで本をめくっていたら、どこかの教授らしき人が、去り際にポンと置いて、「あら!」というと、にこっと笑って「どうぞ」

 

うーん、さすが「漱石展」に来ている人、粋だわ。

 

ワタクシをゴミ箱と間違えたわけではないですよね

 

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本日のきものは、やはり虞美人草小紋でしょう。

 

単衣の季節に小紋着ることあまりないのですが、この日に着ないでいつ着るのってところです。

 

P6062895gubijinn_7千總の単衣小紋に単衣紬の帯。

 

これは前に黒と合わせたけど(「椿尽くしで湯島のお茶会)、しっくりこなかった。

 

ひなげしといえば、やはりこの季節だよね。やはりその季節に合うようにできているのね。

 


帯は単衣紬の作り帯です。

帯は少しカジュアル過ぎました。

 

 

 

帯留はネコちゃん。

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まっ、それはともかく、「虞美人草」の藤尾の枕元に置いてあったという屏風。

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漱石は、こう書いています。名文!

 

 

 

「色は赤に描いた。紫に描いた。凡てが銀(しろがね)の中から生える。銀(しろがね)の中に咲く。落つるも銀(しろがね)の中と思わせる程に描いたー花は虞美人草である。落款は抱一である」(虞美人草」より)

 

ちなみに花言葉は恋の予感、おもいやり。

 

いやあ、面白かった。

 

漱石はやはり日本の宝です

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コメント (4)
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