思考の部屋

日々、思考の世界を追求して思うところを綴る小部屋

衝撃的な温度差を感じる

2011年09月27日 | ことば

[思考] ブログ村キーワード

 虫の声も騒がしく、気温はますます寒くなり、秋の深まり、紅葉の近いことが木々からもわかる季節となりました。

 さて今朝は見出し写真で昨朝の通勤時に目撃した衝撃的な風景を紹介しました。

 午前7前頃安曇野から松本に向け走行していると前方に・・・なんとオープンカーが見えるではありませんか。私は寒さにヒーターを入れているのに・・・です。

 信号待ちでつい携帯で写メしました。年齢私よりも年上で60歳は越えている男性でした。

 出勤後、社内の人たちにはなすと「朝のさわやかさを満喫している」と理解する人がいて、それもありなんと思うのですが、私も朝のさわやかさは好きな方ですが、昨朝は全くそう感じられませんでした。

 そこで思い出した言葉が「温度差を感じる」です。ということは今朝はこの言葉を考えてみました。

 「温度差を感じる」という言葉はよく耳にします。実際の気温などの温度差からその違いを知る場合もあれば、相互の意見の対立からその差の違いを表わす場合も使われています。

どのような時にっ使われているのか、Googleで検索してみると、

<検索結果>

 温度差を感じるとき. 何となく思い出したそれは、 たぶんドラマのワンシーンだったと思います。 老人と若い女性が、お昼ご飯を食べている。 若い女性は、一番食べたいものを最後に残している。 反対に老人は、一番食べたいものを最初に食べた。

 彼との温度差を感じる. 私は社会人1年目の、22歳です。 付き合って約1年の、不動産会社に就職した同い年の彼氏のことで悩んでいます。 彼は付き合った頃から結婚願望が強く、つねに「結婚」についての夢を語ってくるような人です。 ...

 私はあの人を愛しているけれど、あの人は私を想ってくれている? 教えてノエル」-もちろんです。ふたりの温度差を埋めるお手伝い、この・・にお任せ!

なんとなく、温度差を感じる今日この頃

日本と海外で感じる“原発”の温度差

相手と自分の『好き』に温度差を感じる

作り手との温度差を感じる

と検索結果があり、サイト内に「読売オンライン発言小町内検索」というサイトがあり、これで「温度差を感じる」を検索すると、

温度差を感じる友達

社全体VS営業所長 職務能力の要望に温度差を感じる

バレンタインについて、男性との温度差を感じることもありますね

外に出たがらず私の家で過ごしたがる彼女と、公園で子供を遊ばせたい私とでは段々温度差を感じるようになりました。

派遣会社と派遣社員(事務派遣ですが)との間に温度差を感じる...

人付き合いで温度差を感じることは、誰しも経験があることだと思います。
 
彼女の一言を自分なりに重要に受け止めたので早く対応したのに肩透かしをくらい、日にちが経つにつれ友情の温度差を感じる。

<以上の検索結果>

という結果で、内容的に説明するまでも無く理解できるものです。大気中の空気など読めないのに「空気が読めない」と表現したり、相手の体温や話内容に温度を感じることがないのに、そのように表現出来てしまうところにことばの不思議を感じます。

 気温などの温度の差を表わす使い方はそのまま承知することがでます。一方、感情の相違、価値観の相違、立場の違いに体感的な「温度の差」という言葉を使うだから、疑問に思うのは私だけではなくサイトには、

<疑問例>

 かつて新聞に「温度差」という用語が登場したとき、私は戸惑った。「官邸と党の間に温度差」というような表現が新聞に登場する??

「温度差」というからには「温度の差」だから、「官邸の体温が36℃で、党が38℃」というようなことだから、官邸は健康だが、党は熱が高いという意味かと思ったら、「考え方に差がある」とか「認識に差がある」というような意味らしい(よくわからない)。

と述べている人もいました。

 気温、体温などの計測される温度数値、それとは異なる数値のその差異を計測した結果の感覚的な所感なのだろうか、確かによく分からないが、誰もが理解できるところではないでしょうか。

 「温度」という言葉は古語辞典には出てきません。中国語に「温度」という言葉があり日本語と同じ意味ですから渡来の言葉であることが分かります。

 自己と他者との間の温度差という表現に焦点を当てた場合に温度という言葉に関連して思いつくのは「温かさ--冷たさ」問いう言葉です。

 「冷たい人ね」「温かさを感じる人」「心あたたまる言葉」・・・・・

こういう言葉は日常的に使われていてこれには否定的に思う人はいないのではないかと思います。

 現代語に匹敵する古語を検索する辞典で「温度」という言葉は出てきませんが、

あたたか・い「暖」
 あたたかし[暖]
 あたたけし[暖]
 ぬくとし [温]
 ぬるし  [微温]

つめた・い「冷」
 さむし  [寒]
 つらし  [辛]
※使われ方から
 つめやい感じ    ---ひややか[冷]
 つめたい目で見る---めをそばむ[目側]
 つめたく扱う    ---むげにする[無下]
 つめたくなる    ---さむ[冷]、ひえいる[冷人]、ひゆ[冷

<以上『古語類語辞典』(三省堂)参照>

となっています。そこで代表格の「あたたか」を古語辞典で調べますと、

あたたか【暖か・温か】
1 ほのかに熱が感じられるさま。ほのかにぬくもりをのある感じ。
2 なまぬるいこと。いいかげんなこと。安易。
3 自分にとって都合のよいこと。うまいこと。
4 金持ちであること。
5 ずうずうしいこと。ずぶといこと。
6 阿呆。馬鹿なこと。
7 熱のあるさま。

<以上『岩波古語辞典』参照。

ここには6番の「阿呆。馬鹿なこと。」にはなるほどなのです。

 「馬鹿な意見に温度差を感じる」

みんな昔から温度差を感じていたのでしょう。「暖かい・冷たい」を含む「温度」という合理的な言葉があるから端的に温度差になった・・・そう勝手に理解したくなりました。

 こんな寒い朝にオープンカー・・・考えものであります。

 ですから早朝の私の衝撃は・・・「阿呆な。馬鹿な」を感じたのでしょう。

 別な意味で思うのですが、世の中正義論を戦わしても、話し合いをする上においても、何か身にまとわなければその温度差はクリアーできないと感じました。

ということで今朝は昨日の朝の衝撃的な体験から「温度差」を感じてみました。 

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