ケティル・ビヨルンスタ『La notte』(ECM、2010年録音)を聴く。
Andy Sheppard (ts, ss)
Anja Lechner (violoncello)
Eivind Aarset (g, electronics)
Arild Andersen (b)
Marilyn Mazur (perc, ds)
Ketil Bjornstad (p)
ビヨルンスタの作品というと、チェロのデイヴィッド・ダーリングと組んでの静謐なる録音という印象があり、特に聴くことも少なかった。この新作は、アンディ・シェパードのサックス、マリリン・マズールのドラムスなど、気になる編成ということもあって、耐えきれず入手した。
相変わらず、メロディを綺麗な和音で横支えし、循環するピアノである。勿論悪くない。しかし、透明感があるというのはコードやメロディからの逸脱が極めて少なく、退屈ということも意味する。
それでも、多彩なメンバーでのライヴ録音ということもあって、一期一会感があり、ひたすらうっとりとして繰り返し聴いてしまう。やはり、シェパードのふわりとして巧いサックスは個性的なのだなと確認した。
Andy Sheppard (2010年) Leica M3、Summicron 50mmF2.0、Tri-X(+2増感)、フジブロ4号
●参照
○キース・ティペット+アンディ・シェパード『66 Shades of Lipstick』、アンディ・シェパード『Trio Libero』
○アンディ・シェパード『Movements in Color』、『In Co-Motion』
○アンディ・シェパード、2010年2月、パリ