フィリップ・ル・バライレック『Involved』(Out Note Records、2011年)を聴く。(わたしはフランス語をまったく知らないのだが、この表記でいいのか?)
Philippe Le Baraillec (p)
Chris Cheek (ts)
Mauro Gargano (b)
尾上一郎 (ds)
目当ては、クリス・チークのサックスである。スティーヴ・スワロウ『Into the Woodwork』において、とても良いソロを吹いていたことが印象的だったのだ。
ここでも、表面をマイルドにコーティングしたような音色と、甘酸っぱい(笑)ようなフレーズをたくさん聴くことができる。と言うと、アンディ・シェパードだってそうじゃないかという気がしてくる。ふたりともカーラ・ブレイやスティーヴ・スワロウの音楽と親和性があることは、偶然ではないに違いない。
バライレックのピアノは流麗で、普段積極的に好んで聴くようなものではないのだが、これは良い。ただ、ラスト曲の「St. Thomas」(ソニー・ロリンズ)には、チークも参加してほしかった。