Sightsong

自縄自縛日記

浦島悦子『名護の選択』

2010-07-10 00:50:51 | 沖縄

浦島悦子『名護の選択 海にも陸にも基地はいらない』(インパクト出版会、2010年)を読む。前作『島の未来へ 沖縄・名護からのたより』(インパクト出版会、2008年)からさらに2年、その間のルポを集めたものである。

沖縄県議会の与野党逆転、国政の政権交代、デタラメな辺野古の環境アセスメント、高江での抵抗と国家暴力、辺野古反対の名護市長誕生、泡瀬干潟埋立という暴挙とストップの新たな流れ、国道建設によるやんばるの森破壊。著者はすべての現場の近くに身を置き、そこで起きている実状を発信し続けている。尊敬すべき存在である・・・というと傍観しているようだが、実際に私たちは傍観者なのであって、傍観者としてこのようなナマの声を聴き、記憶しなければならない。当事者となった自らの姿を想像しうる傍観者でなければならない。そうでなければ、今後、つながりの社会など実現しないだろう。そして、社会的不公平の解消などあり得ないだろう。

本書で報告されていることは留意して捉えようとしているつもりだが、初めて知ることも少なくない。以下は、気にかけておきたい点である。

○琉球のグスクとウタキの共通項
○ハンセン病の受苦史と受容史
○広東省珠海・三竈島(さんそうとう)における日本海軍による住民虐殺(1938年)と沖縄移民の導入

●参照
浦島悦子『島の未来へ』


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