ずっと気になって聴いていなかった、デイヴ・ホランド『Conference of the Birds』(ECM、1973年)。(昔は『鳩首協議』などという邦題が付けられていた。)
ようやく中古盤を見つけた。
Dave Holland (b)
Sam Rivers (reeds, fl)
Anthony Braxton (reeds, fl)
Barry Altschul (perc, marimba)
目玉は、何といっても、サム・リヴァース、アンソニー・ブラクストンという冗談のように強力なフロントふたり。聴いてみると、かれらの個性満開で、こちらの期待を裏切らない。リヴァースのソロは、通過後にもずっと発酵臭を残すような癖があり、また、ブラクストンのソロは、ボードゲームのようにあっちからこっちへと機敏にジャンプする。
かれらが飛翔するなかを、ホランドのベースが踊り、アルトシュルのパーカッションが遊ぶ感覚。ダンスの音の隙間と、飛翔の痕跡の隙間に、自由な時空間が絶えず発生している。
●参照
デイヴ・ホランド『Prism』
デイヴ・ホランド+ペペ・ハビチュエラ『Hands』
デイヴ・ホランドの映像『Jazzbaltica 2003』
カール・ベルガー+デイヴ・ホランド+エド・ブラックウェル『Crystal Fire』