Sightsong

自縄自縛日記

オーネット・コールマン集2枚

2013-12-01 10:18:02 | アヴァンギャルド・ジャズ

『the golden circle』(Jando Music、2013年)というアルバムを聴いている。勿論、オーネット・コールマンがかつて有名なライヴを行った場所からグループ名を取ったものであり、オーネット集である。

Rosario Giuliani (sax)
Fabrizio Bosso (tp)
Enzo Pietropaoli (b)
Marcello Di Leonardo (ds)

トランペットを吹くファブリッツィオ・ボッソしか知らないが、みんなイタリア人なのかな。

オーネットの名曲「Congeniality」からはじまり、「Peace」や「Lonely Woman」などをまじえた構成は、オーネットへのリスペクトに満ち満ちている。しかし、ここで展開される演奏はあまりにもストレートである。ときにはトラディッショナルな芸さえもみせる。すなわち、爽快ではあるが変態的ではない。

あらためて、アルド・ロマーノ『To be Ornette to be』(EMI、1989年)を取りだしてみる。

Aldo Romano (ds)
Franco D'Andrea (p)
Paolo Fresu (tp, flh, YAMAHA SPX90)
Furio Di Castri (b)

のっけから、ベースもピアノもうねうねとしたソロで自己を主張しまくる。パオロ・フレスのトランペットの存在感は大きく、エフェクターSPX90を使ったのだろうか、同時吹きもみせる愉しさ。やはり、こうでなくては。逸脱がなければオーネット的ではない。

そしてアルド・ロマーノのマニッシュなドラミングは個性的。ジャズ・ドラマーに、大きな懐に引き寄せて受けるタイプと、身体の前面で闘うタイプとがいるとしたら、ロマーノは明らかに後者である。バッターで言えば、前さばきが巧かったスワローズの若松勉か(違うか・・・)。いや、がっちりした体躯で、速く重いパンチを出し続けるボクサーか。


アルド・ロマーノ(2010年、パリ) Leica M3、Summicron 50mmF2.0、Tri-X(+2増感)、フジブロ4号

●参照
オーネット・コールマン『Waiting for You』
オーネット・コールマン『White Church』、『Sound Grammar』
シャーリー・クラーク『Ornette: Made in America』 オーネット・コールマンの貴重な映像
オーネット・コールマンの最初期ライヴ
コンラッド・ルークス『チャパクァ』
アルド・ロマーノ、2010年2月、パリ


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