ジョナサン・フィンレイソン『Moment & the Message』(Pi Recordings、2012年)を聴く。
Jonathan Finlayson (tp)
Miles Okazaki (g)
David Virelles (p)
Keith Witty (b)
Damion Reid (ds)
ジョナサン・フィンレイソンはスティーヴ・リーマンの諸作に参加しているトランぺッターであり、最近では、リバティ・エルマン『Radiate』にも参加している。そんなわけで聴いてみたのだが、少なからず驚いた。なんだこれは。
アルバム全体を通じて、時間はこなごなに解体され、そのフラグメンツがパズルのように自在に組み合わされ、組み上げられ、またいつの間にかゲームの出発点。それとは並行して時間の流れを創り上げるダミオン・リードのドラムスは、ちょっとフェローン・アクラフを思わせる感覚もあって素晴らしいのだが、しかし、主役は何といってもフィンレイソンとマイルス・オカザキのギターだ。
その、時間がロジカルに流れているのかどうかわからない異空間にあって、このふたりは立脚点を随時発見しては、魅力的なソロを繰り出しまくる。傑作、大推薦。