ビル・マッケンリー『Ghosts of the Sun』(Sunnyside、2006年)を聴く。
Bill McHenry (ts)
Ben Monder (g)
Reid Anderson (b)
Paul Motian (ds)
この盤に色を付けているのは、紛れもなく、ポール・モチアンのドラミングである。柔軟な板バネのようにどこまでも伸び縮みして、鞭のように強靭。これに、さらに、ベン・モンダーの巧いギターがおそろしく噛み合っている。モチアンが、自身のグループでずっとビル・フリゼールと組んでいたことも、よくわかろうというものだ。
(ところで、かつて、青山のBody & Soulで、テザード・ムーンの一員として演奏するモチアンを、至近距離で観た。もちろん演奏は素晴らしかったのだが、その後、ビビってしまうほどの迫力があって、サインでも貰おうかと思っていたが、やめた。)
マッケンリーのテナーも極めて真っ当に鳴っていて、ずっと耳が吸い寄せられる魅力がある。ケレン味というものはないが、好きな音。
●参照
ポール・ブレイ+チャーリー・ヘイデン+ポール・モチアン『Memoirs』
ゴンサロ・ルバルカバ+チャーリー・ヘイデン+ポール・モチアン
ビル・エヴァンス『The Complete Village Vanguard Recordings, 1961』
キース・ジャレットのインパルス盤
70年代のキース・ジャレットの映像