先日行われた近畿大会ですが、結果とは別に今回はみんな良い形ができて、すごく嬉しかったです。
この大会には、成年女子形で千紗と希容と千明、少年女子形で恵里奈が出場しました。
近畿大会は各県から1名ずつしか出場できないので、2府4県の6名で点数制で予選を行いました。
上位4名が決勝トーナメントに進出し、1位と3位、2位と4位が対戦する組合せになります。
少年女子形は上位2名、成年女子形は上位3名が国体に出場できます。
少年女子形では、恵里奈が決勝トーナメントに進みましたが、決勝には進めず国体の出場は逃しました。
結果は出なかったですが、形はとても良かったと思います。
気持ちの面でも成長し、試合までの意識が今までよりもポジティブに保てた感じがします。
インターハイに向けて、あと少ししかありませんが、さらに技を磨き自信を持って挑んでほしいと思います。
成年女子形では、決勝トーナメントに、千紗と希容と千明が3人とも残りました。
木村さんと千紗、希容と千明が対戦し、決勝には千紗と希容が勝ち進みました。
今回、千紗は準優勝でしたが、久しぶりに気持ちの入った良い形を見ました。
長く競技生活をしているといろんな感情が出てきますが、最近の千紗の成績を見て心配されて声をかけていただくこともあります。
これから本気の千紗を見てもらえるように頑張ってほしいなと思います。
国体出場を決める三位決定戦では、千明が健闘するも負けてしまいました。
千明も国体には出場できませんでしたが、今まで見た中で一番良い形を見せてくれました。
感動しました。
試合一週間前からのメンタル面での課題を見事に克服した感じがします。
試合当日も平常心の中にしっかりとした闘争心を持ち、アップ中の千明が大きく見えました。
千明のことは以前のブログで紹介しましたが、なかなか結果に繋がらず辛い日々を送っていました。
http://blog.goo.ne.jp/shiseijuku/e/bf86869482c0c2b0a1da71bc4e379184/?page=2&guid=ON
今回の試合で、千明の形を見た人の中には、千明の力をわかってもらえた人もいるんじゃないかなと思います。
コツコツ努力を積み重ねた成果が出て、必ず次に繋がる経験になったと思います。
希容も、全日本学生、ナショ合宿、世界学生と続き、大学に入ってから気の抜けない日々を過ごしてきた中、気持ちが切れることなく、よく頑張って勝ち取った優勝だと思います。
だんだんしっかりとした技が出せるようになり安定した結果を残せるようになりましたが、今は次のステップへの途中段階です。
私は世界学生でスロバキアに行く飛行機の中で、『トップアスリート・名将 777の思考』という本を読みました。
多くのアスリートが残した言葉を集めたものです。
その中の一つに、スピードスケートの清水宏保選手の言葉がありました。
「あるステージから別のステージに移る場合、必ず地殻変動的な歪みが発生するものです」
そうなんです!
今のまま、守ってしまうと進化がありません。
より良くなるために変わる意識が大切なんです。
その途中段階だけを見ると、今までのイメージと違うので、いろんな評価が出てくるのは当然です。
それは一見マイナスに見えることがあっても、じつはプラスになるための準備段階なんです。
そこであきらめたり、戻ってしまっては次の目標に進めません。
その評価を参考にしながら、きちんと段階を作り、計画的に進めていく。
計画的に進まない時も焦らず、別の角度から見て、違う方法を考えてみる。
コツコツ日々積み重ねていった結果が、「あ、変わったな!」と思ってもらえる状態になると思います。
「あ、変わったな!」と感じてもらえるまでは長い長い道のりですが、その道から逸れてしまわないようにしっかり目標を持って進んでいくことが大事です。
希容はこれからまたさらに力をつけてくれると思います。
国体に向け、全日本に向け、そして来年度には今年と違った清水希容を見せてもらえるように頑張ってほしいと思います。
希容のライバルでもあり、良き仲間の千明。
今大会も本当に良い試合を見せてもらえました。
いつも道場で指導のお手伝いを一生懸命してくれている千明に、世界学生の時のお土産でTシャツを買いました。
希容も同じものを買うと言って買っていました。
すると、近畿大会前の練習で、二人でお揃いで着てくれていました。
二人で話してくれていたようです。
これからも、こんなふうにお互いを高めあい、協力しあい、そして試合の時には全力で競い合う二人でいてほしいなと思います。