おもちゃ絵の中には猫をテーマにした作品が多く残っている。次の
江戸の猫たちのコーナーには、猫を擬人化した猫絵が100年以上にわ
たり制作された。さらに明治期に入るとその幅が広くなり、人間の世
界をそのまま猫写して、または本来の猫らしさも表されている。
まずは、「五拾三次之内猫之怪」(弘化4年・1847、歌川芳藤画、版
元不明)で、同年に上演された「尾上梅寿一代噺」を取材した巨大な
猫が御簾を被っているシーン。さらに芳藤は猫の顔を9匹の猫と鈴で
表現した戯画を残している。
次は、「猫のかわり絵」(明治初期、歌川芳藤画、版元:大政)で、
右が雄、左が雌、一番下の絵に折り重ねると猫の姿がそれぞれ5つに
変化できる。3段目の猫は言葉を発している。
そして、「東海道五十三次ねこづくし」(明治初期、作者不明、版元:
伊勢屋茂兵衛)で、猫好きの歌川国芳が猫を描いた「猫飼好五十三匹」
があり、それを真似た絵だ。ただし一部異なり、五十三次の宿場では
ない“しづをか”(静岡)が入っていたり、国芳の絵には“なまだ”ともじ
った島田が、ここでは“ひまだ”となりウィットに富んでいる。
tabashio(墨田区横川1-16-3)
江戸の猫たちのコーナーには、猫を擬人化した猫絵が100年以上にわ
たり制作された。さらに明治期に入るとその幅が広くなり、人間の世
界をそのまま猫写して、または本来の猫らしさも表されている。
まずは、「五拾三次之内猫之怪」(弘化4年・1847、歌川芳藤画、版
元不明)で、同年に上演された「尾上梅寿一代噺」を取材した巨大な
猫が御簾を被っているシーン。さらに芳藤は猫の顔を9匹の猫と鈴で
表現した戯画を残している。
次は、「猫のかわり絵」(明治初期、歌川芳藤画、版元:大政)で、
右が雄、左が雌、一番下の絵に折り重ねると猫の姿がそれぞれ5つに
変化できる。3段目の猫は言葉を発している。
そして、「東海道五十三次ねこづくし」(明治初期、作者不明、版元:
伊勢屋茂兵衛)で、猫好きの歌川国芳が猫を描いた「猫飼好五十三匹」
があり、それを真似た絵だ。ただし一部異なり、五十三次の宿場では
ない“しづをか”(静岡)が入っていたり、国芳の絵には“なまだ”ともじ
った島田が、ここでは“ひまだ”となりウィットに富んでいる。
tabashio(墨田区横川1-16-3)