散歩絵 : spazierbilder

記憶箱の中身

西伊豆

2010-11-22 14:52:52 | 移動記録
二泊三日で家族旅行をすることになった。
行く先は西伊豆となった。

泊まったホテルは屋上に露天風呂があって、夜空を見ながらお湯に入る事が出来る。さすがに夜は風も冷たくなり露天風呂にやってくる人は少ない。
暗闇の中で漆黒の空を眺めながら湯船につかっているとなんだか身体が浮遊しているような不思議な感覚があった。夜はホテルの従業員が和太鼓を披露し、佐波神社の魔除け小豆一粒をいただいた。魔除けだが、お財布に忍ばせておけばお金が増えるそうだ。早速財布にしまっておこう。

一泊は海辺の民宿に泊まった。小さな釣り宿でもあり、おばあちゃんは海女さんだ。
妹家族が何度か訪れているので顔見知りでもあり帰り際に土産にトコロテンをどさっとくれた。
トコロテンはその辺りの名物の一つであるから何処に行ってもトコロテンがついて来た。
途中昼ごはんに立ち寄った食堂ではそこで食事をするとトコロテン食べ放題。黒蜜と黄な粉をかけてもいいし、酢醤油でもいい。山ほど用意されている。どうやらそれがウリの食堂だった。
私はうどんを食べた後でごろごろと切った寒天に黒蜜、黄な粉がけをいただいたのだが、これが案外美味しかった。
壁にはところてんを食べきれば無料、残した人は500円いただきますと注意書きがあった。
さて話を戻して、この民宿に一泊した目当ては舟釣りだった。甥の希望だ。しかし海の状況が今ひとつ悪く舟を出せないといわれて、仕方なく防波堤釣りをすることになった。
コマセを撒くと鰯がきらきらと背を見せながら回遊してくるが最初に一匹釣りあがったきりでまったくつれない。アイゴという棘のある魚が沢山やってくるがこれは釣ってもすぐに捨てなければならない。さされたら大変痛いそうだ。小ぶりのカサゴも一匹釣れたが海に返した。
一匹きりの鰯がバケツの中でしばらく目を回していたようだったが、ほんのわずかな隙に鴉に盗まれてしまった。そういえばあちらこちらで鴉が見張っていたのだ。
都会もんがつりをしていると近所の暇人。。。もとい、釣りの名人達が寄ってくる。
村の人々がどんな情報伝達網を持っているのか不思議なくらい早い。
あっという間に「鴉に鰯を盗まれちまったんだってな~」といいながら集まってくるのだ。
何釣ってるんだ~と声をかけながら近づいてくるおばあさんは「そんなんじゃだめだ~ぁ、もっとコマセを撒け~ぇ、こませ、こませ~~こうやってなぁ~」といってコマセをばっと撒き、甥の釣竿をとって釣り糸をたれた。
「はぁ~ 昨日は沢山釣れたんだが、今日はちっとも駄目だぁ~、あ~釣らしてやりてぃな~」といいながら食いついてこない魚たちを恨めしそうに見つめていた。


      



  


海辺の某民宿での夕飯一部。イセエビと鮑を追加注文。



某民宿の目の前にある浜から見える夕日。



西伊豆の海辺の某ホテルでの夕飯。



某ホテルの部屋の窓から見えた夕日。












この地方に見られるなまこ壁。かわらの継ぎ目に漆喰で盛り上げるように作られて、その形状がなまこのようだからこの名がついたらしい。

なまこ壁の古い家屋の近くに”臭木”の木が生えていて実を沢山つけていた。
その実で草木染が出来るのだと家族に話すとそれじゃ少しもらってゆこうということになって手を伸ばすのだが、今ひとつ高みに有る実に届かない。木の下でがやがやしていると通りがかったおじいさんが立ち止まり何をしているのかと問う。
一通り説明すると、手に持っていた杖の柄で上方の枝を引き寄せ採れと言ってくれた。やがておばさんもやってきて「枝ごと切っちゃったらいいのよ」などと大胆な事を言う。
結局三人ほどの見物人に見守られながら実を少し戴いたのだった。










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2 コメント

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東京から近いのに (LE)
2010-11-23 14:19:48
伊豆の海もいいねぇ~。なにも熊野灘までいくこともないのかなぁ。。。いんやぁ、伊勢エビはやっぱりおいしゅうございますのぉ。
LE さんへ (Seedsbook)
2010-11-23 15:19:32
伊豆は良かったよ。
今回は西伊豆だったけれど、東の方もよさそうだし、内側もよさそうだ。
イセエビの季節だったからね。鮑の踊り食い(?)。。。これはちょっと見ていて気の毒だった。でもありがたくいただいた。

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