散歩絵 : spazierbilder

記憶箱の中身

森に目玉

2007-10-30 18:52:06 | 思考錯誤
 










地面に目が生えていたよ。









ハロウィン前夜

ある若者24歳はハロウィンのパーティーに仮装して出かけた。
帰りの電車内で前後不覚眠りこけ、たたき起こされて目を開けると警官や救護班の顔がいくつも並んでいた。。。と言うニュースを読んだ。
どういうことかといえば、彼は〝殺人被害者”と言う趣味の悪い仮装をしていたらしい。血だらけの姿でぐったり寝込んでたら、いくらなんでも驚くし、心臓の悪いお年寄りなどが見て気絶したり腰を抜かして怪我などという大騒ぎにならなくて良かったというものだ。同車内の乗客がこれは大変とすぐさま警察に通報したわけだけれど、人騒がせな若者です。そういう格好で眠りこけないで欲しい。そのなりで酔っ払ってユラユラ歩いていても恐いけれど。。。

今年はなんだかハロウィンだな、と思う間もなく10月の最終日を迎えてしまった。最も私には関係の無い出来事ではあるけれども。
この所、世間で何が起こっているのかあまり察知できずにいる。

今日ある人から幽霊話を聞いた。あまり恐い話ではない。ただいつも”そこにいる”だけという幽霊の話だ。
いきなりだったので何で又幽霊話なのかと内心首を傾げたが、精霊のなせる業だったか?
しかし今日あたりは街を歩いていてもすでにハロウィン商戦は跡かたなく、世間はクリスマス一色だ。

帰りの電車の中で幽霊話なんか密かに作り上げようとあれこれ考えていたら、思わず降りる駅を乗り越しそうになって冷や汗をかいた。


ハロウィン噺1
ハロウィン噺2
ハロウィン噺3
ハロウィン噺4

日曜日の散歩

2007-10-29 09:40:15 | 植物、平行植物


針葉樹の一角が不思議な柔らかさを持っていた。暗くて手ブレがしたが、この一枚はその時の雰囲気を持っているので捨てがたく残しておく事にした。一眼レフを持っていたら良かったなあ、と後悔したが身軽に散歩したかったので仕方ない。

それにしても昨日の森は何時にも増して綺麗だった。

黄や紅に色付く葉から透過される光は踊っている。太陽が雲間から顔を出すたびにふわりと辺りが明るくなるのはまるで森が呼吸をしているかの様だ。薄暗い針葉樹の固まる一角は薄灰青緑の靄がかかったようで小枝は灰色の産毛。

この森は小さな森だし、休日など人出も多いので迷子になって帰れない事態に陥る事も無いだろう。例えば夜に入り込んで湿地のくぼみにはまるとか、小川に落ちるとか、自分の生んだ妄想に追われて勝手に木に頭をぶつけるとか、そんな事がない限りは問題ない。
とは言え森の中で茸なぞ探しながらうつむき加減でザクザクと歩いていると方向がわからなくなってくるので、ヘンデルとグレーテルの気持ちが少しわかってくるというものだ。

さてその茸。

今回の収獲はムラサキシメジである。
この茸は同定しやすい。どうやら既に収獲をした人がいたらしい形跡があったがまだ沢山新鮮な奴等が顔を出しているので少しだけ頂いてきた。
これは生食は中毒を起らしいが火を通せばとても美味しい茸だ。
ムラサキシメジと、ナラタケをほんの少しバター炒めにして夕飯の一品に加えた。

スッポンタケ(↓写真上左端)の幼菌も沢山見かけたけれど、これは中々食べる気にはならない。
食べ方によっては悪くないという人もいるようだが本当の所はどうなのだろう? やっぱり一度は試すべきなのかな? 

ちなみに、一眼レフも持たず身軽に散歩などと言いながらしっかり鋏と袋は携帯していたのでした。


粉物

2007-10-29 05:14:10 | 飲食後記
  Fougasse

昨日から又冬時間にはいった。
ちょっと風邪気味だったので今朝は少し寝坊をした。一時間時計の針を戻すのが得したような妙な気分だ。

今朝は気分も大分回復したので昨日に引き続き”粉物”料理を続ける。
というのも昨日は久しぶりに街の書店に出かけて数冊仕入れてきたのだが、綺麗な表紙に引かれてパンつくりの本、ケーキつくりの本も買ってしまったのである。
すると作ってみたくなる。
※他に入手した本
谷崎潤一郎 /陰影礼賛(ドイツ訳に興味あり)、フェルナンド・ペソア/(語録集)、Thorbeckes Magischer Kraeutergarten(これは美しい本)、茸案内本(これは最近の必需品)




パンは案外上手くいって気をよくし、更に話は天然酵母作り方面に向って走る。
今日は林檎酵母を仕込んでみた。 林檎はエルスターという種。
酵母作りは昔一度干し葡萄で試した事があるが、どういう結果があったのか今ひとつ記憶がはっきりしないのは多分上手く行かずに終わったのだったかもしれない。
林檎酵母は初めてなので楽しみだ。今週末くらいには出来上がるだろうからそれで中種を作るのだが、またお気に入りのFougasseを作りたい。



兎に角壜に何か仕込んで育つのを待つのは楽しいものだ。
だいたい壜が並んでいる風景。。。に何故惹かれるのだろうか?

再びどんぐり転がる。

2007-10-26 03:43:36 | 製作記録


おっと。。。
金のどんぐりが。。。
隙間にはまってさあ、大変。





絵が乾くのを待つ間、どんぐり独楽を作り出したら止まらなくなって、何をやってるのかわからなくなった。どんぐり独楽を作る木材はアトリエに山ほどある。丸棒を切り出してどんぐりを作るのだが、小さいのでかえって指先に力を入れることになって案外疲れる。三つも作ったら手が滑って切り出し小刀をまたもや人差し指に刺してしまった。危ないなと思った矢先のことで、馬鹿だな、と後悔先に立たず。幸い他の作業をするのにひどくは差しさわりがないが、なかなか痛い。もともと美しいとはいえない手だが、その上生傷耐えずに気の毒な手だ。
しかしこのどんぐりたちはちゃんとくるくると廻ってくれるのでなかなかかわいい。もう少し増やすかな。(。。。痛い目にあっても懲りていないらしい)





南瓜

2007-10-24 09:40:22 | 飲食後記
花屋で南瓜を買った。飾り用ではなく食用である。何故花屋で南瓜なのかといえばハロウィンが近いからで最近の流行である。また数年前からこの国も南瓜の味に目覚めている。以前はシンデレラが乗れないまでも子豚の馬車ならば十分と言うような明るいオレンジ色の巨大な南瓜や柔らかいのでハロウィンのランタン作りには最適というような実が秋の畑に点々転がっていたわけだけれども煮ても焼いても旨くない。ちょっと火にかけるだけでぐずぐずと崩れる軟弱さは日本の南瓜煮風料理にはまったく不向きで胡瓜のように甘酢漬けにして食べられる。一度この国に来て間もなくガラス瓶に入ったそれを見つけて早速試してみたが甘酸っぱいだけで味もなくどうやっても食べ続ける気分になれずに仕方なく捨てた。それ以来甘酢漬け南瓜は食べていないが最近その甘酢漬け南瓜を使った南瓜パイのレシピを見つけた。ひょっとしてもしかして意外にも万が一美味しい可能性があるだろうか。この国で現在の人気種は”ホッカイドウ”という。北海道品種改良されたオレンジ色の南瓜で果肉は上記の南瓜に比べると引き締まって甘みもある。アメリカから日本へ渡来し改良されてヨーロッパに到着したわけだが"子豚馬車用南瓜”の品種改良だという。もっとも西洋南瓜は南アメリカの高原乾燥地帯原産であるからこの国でも問題なく育つのだろう。"グリーン・ホッカイドウ”という名も最近目に付く。こちらはオレンジ・ホッカイドウよりもさらに実が引き締まって甘みもさらに強く味が良い。日本の”エビス南瓜”に近い。以前南瓜祭りなるものに出掛けたことがあったが100種以上数千個の南瓜が道なりに整列しピラミッドになり人形になり乗り物になりなかなかな見ものであった。どういうわけかトウモロコシ畑の真ん中に南瓜祭り会場は設けられて立ち枯れトウモロコシの壁に四方を囲まれており、隅には砂が敷かれて擬似浜辺が出現しカリブ風を装ったわらぶき屋根屋台で飲み物を販売していた。その名も"パンプキンビーチ”である。この感性に乾杯。異空間"とうもろこし海”に浮かぶ島の"南瓜浜辺"に点在する寝椅子にくつろぎながらビールを飲む不思議さは案外味わいがある。さて冒頭の南瓜である。濃緑色の径20cmほどの南瓜である。その腹に包丁を突き立てるが刃は果肉に囚われ抜き差しならず振り回し罵りながら調理台に叩きつけ汗水たらし危うく我が指を落とす寸前パキリと割れた。割れてみるとさっきの頑固さは息を潜めて従順に切られてゆく。今夜は南瓜を食べる。

種子

2007-10-22 16:09:02 | 植物、平行植物


このポンポンとした可愛らしい物。
やがてほぐれて飛んでゆく。



                                                               

塊をほぐすと綿のようにな繊維がむくむくと拡がる。




アネモネ・ジャポニカ 秋月菊の種。
(この種でも栽培可能のようだが先祖返りしてしまい、背の低い白花が育つらしい。)










 

時たまパチッ、ツツツツツツ。。。。。ピチッ。。。と板の間で音がしているのを不思議に思って見に行くと先日採っておいた土佐水木の果実が割れ収縮する力で2粒ずつ中に入っている黒く艶やかな種を発射していたのだった。

深秋の陽だまりに白綿毛が爆発し、
深秋の陽だまりに黒い種が飛び跳る音に耳を傾ける。

陽だまりを楽しむ贅沢。



くたびれ気味の週末の過ごし方

2007-10-22 02:10:18 | 飲食後記



金曜日はエッセンの展示を引き上げ、土曜日にはアトリエを片付けて一段落。
土曜の午後は気分転換に森に出掛けて10キロほど歩いた。ナラタケをほんの少しだけ収穫。
ところが今日、日曜日になって疲れがどっと重たい湿った布団のようにかぶさってきて、外の雨模様を良いことに家から一歩も出ないで日が暮れてしまった。
こういう時、発作的に料理に専念することになることがあって、今日はケーキを作ることになった。取り立ててお菓子つくりが大好きということでもなく、上手なわけでもないのにどういうものだか思いつく。
ケーキはシフォンケーキでひとつはハーブ、ひとつはカラメル味だ。
可笑しなものでシフォンケーキを作るときは必ず2種類作る。
疲れている時に作ろうと思いつくほうが悪いのだけれど、手順ミス多発で一応ケーキに出来上がったのが不思議なくらいだ。料理は集中力がなければいけないと再確認。
もっとも最近この件ではしょっちゅう"確認”を繰り返している。
2個目のケーキが冷える間、3個目の用意を考えていて(。。。とまらなくなっている。。。)気がついたのは卵が無い事だった。しかし、何か作りたい。疲れているのに作りたい。(体と気持ちがばらばらだ。)
引き出しを開けるとゼラチン板が出てきた。
先日からテラスでいまだに盛んに咲いている真っ赤なベゴニアの花を使って何か実験してやろうとたくらんでいたので花を両手一杯ほど摘み、花びらにアガヴェ・シロップを加えてピューレを作ってみると真っ赤な美しいソースが出来上がった。ベゴニアの花の酸味は爽やかな青林檎のようだけれど、少しメリハリをつけるためにライムジュースも加えてみたらなかなか良い感じだ。クランベリージャムの風味に似ている。
このソースを雪のように白いムースにかけたら美しいなあ、と思い描いたが、ケーキ2個分の奮闘直後にムースを成功させるだけの気力をかき集めることが出来ずに5秒熟考の末ミルクゼリーに決定。
ところがここでまた集中力の欠如。分量は少ない、ゼラチンが固まらない事態発生。本当はベゴニアソースゼリーは固めで細かく崩れた紅いルビーの欠片のようになってミルクゼリーの上に乗るの筈だったのに、いくら待ってもジャムの姿のまま固まらない。
がっかりだ。
見栄えも悪いが、しかし味の組あわせとしてはなかなか良いのではないかと思うので、気を取り直してもう一度作る予定。

そんな風にしてあっという間に日曜日が終わってしまったのでした。

さて、もう一切れケーキを食べよう。



ヘレボルス

2007-10-19 13:10:00 | 植物、平行植物
冷え込んできた。
そろそろゼラニウムなどの剪定をして取り込まなければならないだろう。。現在7度くらい。
土佐水木の種を沢山集めた。

 

土佐水木は春一番にレモン色の花を咲かせる春告げ花なのでうれしい。
誰か土佐水木の種が欲しい人がいますか?
種から育てて土佐水木の豆盆栽などいかがでしょう?

 

ギボウシの種も集めてある。確か欲しいといっていた人がいたけれど、まだ蒔いてみるつもりかな? 送ろうか?

へレボルスの種も沢山溜め込んだが、乾燥してしわが入ってしまったような種は発芽しにくいらしい。水に漬けておいてもだめなのだろうな、外に放っておいたほうが良かったのだろう。



ヘレボルスの苗を先日手に入れた。

小さな6個の小さなポットにそれぞれ一株ずつ植わっている。ヘレボルス・オリエンタリス6種類セットの筈だが葉を見ただけでは3種までは見分けられるが、後は区別つかないので咲いてのお楽しみ。

ところでこの植物も毒性を持っている。
(私は何も、毒性植物を沢山集めて喜んでいるわけでも、いつか使ってやろうと育て続けているわけでもない。たまたまそうなるだけの話なので心配無用である。。。)
ロミオとジュリエットに出てくる毒。
ジュリエットが飲んだ毒はヘレボルス・ニガーだったようだし、ヘレボルスの根を井戸に投げ込み村人を毒で戦闘不能にして戦いに勝ったという話も紀元前から残っているとも聞く。
粉末を床に撒いておくと体の中にたまっている毒や悪霊を消す効果があるということになっていて、若さを保つ、果ては透明になることさえも可能だとまで言う。(どういう意味で透明になるといったのだろうね。)兎に角魔女の必需薬草だろう。
悪霊避け、悪霊払いにこの根を軒に下げておくこともあったらしいから、魔よけに根っこを少し切って首からつるしておいたらどうかな。ひょっとして透明人間になれるかもしれないしね。
また毒も使いようで薬になるわけで薬草としても活躍したようだ。

冬に咲く優しげな花の後ろにやっぱり秘密めいた話が隠れている。


H・オリエンタリスは春咲き 
 




オマケ


ベゴニアの花芯と花びら、秋明菊の種の綿毛部分。

どんぐり

2007-10-17 16:56:47 | V.P

















んんんんんんんんんん
ぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐ
りりりりりりりりりりりりりりりりり
ののののののののののの
みみみみみみみみみ
ががががががががが
こここここここここここ
ろろろろろろろろろろ
がががががががが
っっっっっっっ
たたたたた
ねね



どんぐり
。。。といえば
どんぐりの帽子を集めて煮出すと赤茶色に染まると聞いた。
どれだけ集めたら一着分染められるのだろうか?
どんぐり色のセーターなんてちょっと欲しい。
暖かい色。

暖かい
。。。といえば
どんぐりの実を細かく切って水にさらし炒って煮出すと
あったかなコーヒーもどきが出来るって話も聞いた。
リスほどに勤勉に杯集めるのはいいとして
どんぐりの皮むきなんて考えただけでもちょっと目が回る。

回る
。。。といえば
どんぐり独楽。
どんぐり型の独楽は(写真下から2番目)なかなか良くまわる。
これからヒーターの前に陣取ってどんぐり独楽を作るのに良い季節が来る。




薔薇の実

2007-10-15 11:41:11 | 植物、平行植物


仕事場の近くにある野薔薇の実を少し戴いてきた。

花は芯の白い薄いピンク色で可愛らしいが、棘も多いしアブラムシも山のように集る。私自身もたびたびたかっているので、アブラムシの気持ちがわからないでも無い気になっている。
花の咲かない時期でも、薔薇の木のそばを通り過ぎる度にふわっと香がするので、だから薔薇の茂みの傍を通るのが好きだ。
※しかしどの薔薇の茂み(花ではない)も香るわけではなく、良く思い出せばそれは野薔薇に多い気がする。※
剪定した薔薇の枝で爪楊枝なぞ作っておいたらきっといい香で気分がいいんじゃないだろうか?
ある時食事に呼ばれた時のことだが、『これがなんだかわかるかな?』と友人は挑戦するように茶色いお酒を棚からだした。
『これを作った酒屋は、それがあんまり手間のかかる蒸留酒だからもう二度と作らないといっていたよ。だからもう2度と手に入らないから、ほんの味見』とちょっぴりだけ小さなグラスに注いでくれた。
口に含むと鼻腔に覚えのある香が通ってゆく。記憶の引き出しを開いてその香を照合していたら、それは薔薇だとわかった。
薔薇のリキュールではない。薔薇の蒸留酒だ。なんて贅沢なお酒だ。
『これは薔薇だよね。』と答えると、彼はうなずきながら、ちょっとばかり悔しげな表情をしたので、私は内心へへへ。。と少し得意な気分になった。
蒸留酒を造るのはかなり大変だろうなあ。一度やってみたいけど、道具揃えが大変だろうから諦めている。


丸節ユウレイ茸

2007-10-14 12:44:17 | 写真





昨日はRatingenの森を散策。
散策といえばなんとなくゆったりと響きがあるが、目は忙しく茸を探していた。久しぶりの秋晴れで青空に秋の黄葉が映えて美しいというのに視線は殆ど足元下方に向かっている。
何しろ今年は茸のあたり年らしくて、沢山収穫した話をあちらこちらで聞いたものだから、ちょっとその気になったのだ。
茸の世界は深い。
何でも口に入れてみる私だがそれでもかなり構える。だから収穫というよりも写真を撮ったり点検したりの話だ。それでも確実に食菌であるというのも3,4種類確認できた。(そんな茸も一本ずつ採ってきただけだけれど。)
向こうに親子づれが腕に籠を下げてあっちふらふらこっちふらふらとさまよえる亡霊のように徘徊しているところを見れば、多分、食用茸生息地帯であることが予想される。
私と相棒はあまり森の奥に足を踏み込まなかったからそれほど珍しい茸には遭遇しなかったけれど(またはすでに茸狩り常習犯がめぼしい物をさらっていった後だったかもしれない。)じっと見ているとあたりは茸だらけなのがわかる。Hallimasche=ナラタケなどは沢山生えていたがもうすでにだいぶくたびれている状態だったので収穫せず。
枯葉や枯れ枝をざくざくと踏みしめながら宝探しをしていると思いがけなく森の奥の方まで足を伸ばしていて時間の経つのも忘れてしまっている。ひょっとして”忘れ茸”なんていう茸がはえていやしなかった?
そういえば今年の秋その近所の森で怖い話があったようだ。
親子が茸を探しをしていて、木にくくりつけられた男の遺体が見つけたという事件だった。これはかなり怖い。話を聞いただけでもなんだかどきどきしてしまうではないか。
森の中で絶対に遭遇したくない。
そういうわけで少し臆病風に吹かれつつもどんな茸が生えているのか知りたい好奇心は森に向かう。

                                                   
                                                 □ □ □


小型カメラ不調。何度もストライキを起こすのでその度にカメラをののしりながらも、いくつかメモ代わりの写真を撮ってみた。







針葉樹の下の茸亡者

夢狭間

2007-10-11 08:09:04 | 夢遊




乳白色の水の中で私は歩いていた。
やや前傾した形で水に身を持たせるようにして歩く。
いや、歩くといっても気が付けば全然進んでいない。
周りの景色が一向に後ろに流れてゆかない事からそれがわかる。
ひどく足が疲れて重たく私は息をしなければ。。。と思った途端不安が急激に膨らんだ。
私は肺呼吸の哺乳類動物であるから水の中で呼吸は出来ない。
苦しくなってくる。
。。。と誰かが
『こういうところでは耳で呼吸するもんだよ。』というのが聞こえた。
ははあ、耳で呼吸すれば水は鼓膜で止まって溺れ死ぬことは無いんだな、と納得するのだが、初めての者には耳呼吸が難しい。
あちらこちらに耳呼吸をしている人がいるのか、細かい気泡が昇ってゆく。

というような夢を見た。
最も起きてから多少話をすっきりまとめてみたのであって、もっと訳のわからない話の様でもあった。
しかし、米のとぎ汁のごとき白濁した水の中で耳呼吸をせよ、と言われたのは確かにおぼえている。

起きて窓の外を見ると、急に気温が下がったのかすっかり濃い霧に覆われて、まるで今出てきたばかりの夢の中に又戻ってゆくかのように思われた。