散歩絵 : spazierbilder

記憶箱の中身

地衣類、蘚苔類

2009-03-31 18:05:44 | 自然観察




ウツギの植わる鉢の中に生えていたCladonia pyxidata、ジョウゴゴケの一種。

地衣類、蘚苔類、羊歯類が何故魅力的なのだろう?
普段見慣れた生物(植物)の形態から少し外れているからなのだろうか。
つい、わくわくして地面を這いつくばってしまう。
茸も同定し難いが苔の同定も難しいね。







二人展も良い反響を聞くことができた。
相棒のInui女史は本日帰国。
昨日から快晴で、ぬるみ始めた空気が気持ちよい旅立ちの日だ。
飛行場までの道は極近所からバスが直通で走っているので、便利なのだ。
ほんの20分ちょっとで空港に到着する。
私も5月末には日本に旅立つ予定だけれども、早く手配をしなければいけない。
これから展覧会片付け2件とグループ展にだす作品準備をして配達しなければならないが、今日明日はぼんやりと陽差しを楽しみたいと思う。

午後散歩をしながら"すかんぽ”を摘んだ。




春。。。かな?

2009-03-28 14:19:55 | 自然観察


一応春は来ているらしい。
花も咲き始めた。
頭の中に小さなつむじ風がぎゅんぎゅんと巻き上がっている感じがこの数日あって目が回るのがうっとうしい。
聞けば今年は例年より寒い三月で十年ぶりに寒い春だという。
それでも雨も風も強いし寒いと言うのに気の早い桜はほころびかけている。
ちょっと太陽が顔を覗かせると寒暖計の目盛がぐっと上がる。


トルコスーパーマーケットに行くと出始めたばかりの美しい赤色のラバルバー=Rhabarber(ルバーブ)の若い茎が並んでいるのを見かけた。
一緒に出かけた友人はそれを食べたことがないという。
それでは味見をしようということになり、数本買って帰った。
砂糖煮をするかケーキである。
結局ケーキを焼いた。
その晩彼女は夕食に呼ばれて外出することになっており味見をせずに出かけたが、今朝皆で味見をした。
春の味だ。
時期になれば甘酸っぱいルバーブのケーキは一度は食べておきたいものである。

ルバーブ(Rheum rhabarbarum)は生薬として使われる食用ダイオウで、根は下剤やダイエット補助材として利用されることが多いらしいが、シュウ酸カルシウムが多いのでリューマチ、痛風、肝臓腎臓障害のある人はあまり食べないほうがよいらしい。
昔はこの葉を煮出した液で鍋を磨いたと言う、食べ過ぎたら体によくない事はそれを推してみればうなずけるか。。。

中国からロシアを経由してヨーロッパにやって来たダイオウはRhabarberと呼ばれ、名の由来はギリシャ語の"barbaros“から来ており、意味は異国の、とか外国種のと言った意味のようである。
中国では紀元前2700年ごろにはすでに薬草としてのダイオウの名は書物にあらわれているというが、かの国でこれをお菓子として食べる習慣があるものかどうか?私は聞いたことが無い。
私の知る限りでは食用としてのルバーブはイギリスが発祥らしい。
ドイツ人の友人は子供の頃、ルバーブの若い茎を良くかじったものだそうだ。真っ赤なるバーブの茎は少し酸っぱいがほのかにラズべリのような香りもあって、渇いた喉に心地良いのだろう。最も食べ過ぎてお腹を壊す子供も多かったということだった。

なんとしても手に入れて食べたい"美味”と言うわけではないのだが、季節を感じる野菜の一つである。

個人的にはルバーブのごつごつとした茎や葉、そして花咲く頃の大振りの蕾などなかなか見ごたえのある容姿で好きである。
庭があれば植えておきたい植物の一つだ。





参考1
参考2

見えぬところで

2009-03-27 07:15:08 | 思考錯誤
優雅に水面をすべる水鳥も
水面下では忙しい。





水面下に隠れて見えないさまざまなことがある。
いや、わからない事だらけか。
私たちの頭の中も色々不明なことが多い。

昨日読んだ記事でこんな話があった。
卒中で倒れて後、視覚に異常を起き、形体認識ができにくくなった数名の患者の協力でテストが行なわれた。それぞれが好きな音楽を聴きながら、そして音楽無しで形体識別テストを行なうと成果が明らかに違ったのだそうだ。
もちろん好きな音楽を聴きながらの作業で好成績を得られたのだ。
音楽を聴かせながらMRI=核磁気共鳴画像法で調べると脳内の活動が活発になっているという。音楽が効果ある治療に使えるのではないかと言うこと、音楽の私たちの脳に及ぼす影響は大きいと言う話だ。
音楽は薬だ。。。といつも何気なく言っていたことだけれど、実際に薬になりえる。
音楽のジャンルや調べによって影響を及ぼす場所が違ったりすることも在るのだろうか?
先日グラフィックの仕事をしながらロックを飽きるほど聴いた。リズムが調子を引き出してくれるような感じだ。
今朝は、たとえばある古楽期の音楽を聴きたくなった。なんとなくくたびれて頭が重いのを癒してくれる。
時に応じて必要な部分を刺激してくれるのかもしれない。

脳細胞のあちこちに音の粒子が染込んで、活性化されてゆく様を想像しながら瞑想するのもいいかもしれないね。



和食一品アイディア募集中

2009-03-26 04:29:04 | 思考錯誤


メイル受信箱に在った一通を開くと、『某ラジオ局のXXさんが連絡を取りたいと言っている』というメッセージが入っていた。
送信者はケルンの画廊主人だった。
一体なんだろうか?もうケルンの展覧会は終わっている。

実は今ちょっとした地元アート関係の馬鹿馬鹿しい騒動に巻き込まれており、芥子粒ほどの小さな抗議文からたいそう捩れ拗れた話に発展しつつあり新聞が煽るとめらめらと事は燃えてとんでもない方向に波及してゆく、と言う事態を痛感しているのだけれど、そこにタイミングよくラジオ局っていうのは一体何だ? とたちまち疑心暗鬼である。
まさかこの事件に関してであるはずはないとはいえ、話の内容も知らないままについ悪い方向に想像してしまったのはわれながら呆れる。妄想だ。

聞いて見れば、やはり何の関係も無い話で、その上展覧会やアートとも関係ない。

連絡を取ってきたのはWDR5と言うラジオ局のある小さな番組の担当者だった。

小さな番組も小さな番組、ほんの7分ほどの番組でドイツにすむ異邦人の台所紹介と言ったらいいだろうか。
そもそも担当者と私は面識があった。昔ケルンで展覧会をした折に彼女からインタヴューを受けたことがあったのだった。そのとき渡した私の葉書が彼女の資料の山からつい最近、滑り落ちたのだそうである。そんなわけで彼女は私を思い出したと言うわけであり、これは何かの啓示であろうと私に連絡を取る事を思い立ち、インターネットで情報を得て、かの画廊に電話をしたという経緯だ。

私に料理の話を聞こうというのはあんまりいいアイディアじゃない気もするのだが"啓示”とあればやはり私のほうも無視してはいけないかもしれないし、少しだけ面白そうでもある。
私の好きな一品料理を作って見せるわけなのだが、さて何を作ったものやら思いつかない。

此処でお願いです。
誰か、こんな料理なら良かろうと言うアイディアがあれば、ぜひご一報ください。







街景色

2009-03-25 16:05:39 | 思考錯誤



(2週間前、日本からの客人の荷物を税関に取りに行った日の写真。ある店のショーウィンドウの模様替え中。)

展覧会のオープニングがまずまずの盛況で終了して、やれやれと思っていると色々なわずらわしい事柄ができたり気ぜわしい毎日だ。
おかげで何だか疲れは抜けないし(心身共に。。だ)又雨が多いし、寒さもぶり返しているのは余計だ。

マグノリアの蕾がほころびかけているのを見かけたが、この雨と寒さでは綺麗に咲かずに終わるのかもしれない。
我がテラスでは今クリスマスローズ、土佐水木、水仙、杏が雨の雫を重たげに身にまとって咲いている。



花便り

2009-03-23 07:41:06 | 思考錯誤
ヘレボルスが咲いている。今年初めて咲く若い苗にも花が一厘ずつ付いて可愛らしい。





君は私のライラックで爪とぎをするのをやめてくれ!
自分の家に帰ったらちゃんと爪とぎ柱も太い幹の大きな楓もあるじゃないか。
どうしてこのライラックでつめを研ぐのだ?
(傷だらけのライラックが気の毒で仕方ないので、棕櫚縄を巻いた)

  


 若い苗たち。個の名称は知らない。


メモ

昨日は展覧会のオープニング終了。
まずまずの人出だった。

再び水玉

2009-03-19 19:03:01 | 写真
チューリップの葉に付いた雨水がきらきら美しかったので撮ってみた。
(先週の写真だけれども。。。)





昨日辺りから空が明るくなり始めた。
今日は一段落隙を狙って、街に出る。
K21という美術館に客人を案内し、その後買い物などしながら街を歩き回った。
風はまだ冷たいが、そろそろ金色の陽だまりのような水仙があちらこちらで咲き始めている。


水玉

2009-03-15 19:23:48 | 写真
この透明吊灯はどなたのものか?



今朝は静かな日曜日。
昨夕日本からの客人を向かえてお土産にいただいた焼酎が美味しく、つい飲みすぎたか今朝は少し頭が重い。
お酒の所為ばかりではなく慢性になってしまった肩こりの所為かもしれない。
外は少しずつ春の気配が色濃くなってきた。
ついさっき少し枯れ枝の選定をした。

タンポポの極若い葉がやわらかく美味しそうなので摘んで見れば一握りもあって、これは早速春のサラダにしたい。


水面

2009-03-13 18:36:34 | 思考錯誤
水鏡に映る景色を見るとつい写真を撮ってみたくなる。


夏の水面




冬の水面




今日は日本から送られてきた作品が税関で引っかかっているというので受け取りに行かねばならなかった。友人がちょうど街に出るというので手伝ってもらう。
これは文化交流の為に日本から送られてきたものであるとか、思いつく言い訳をしながら展覧会の案内状も見せて、無税で通してもらった。やれやれ。。。

帰りに友人が前から行きたかったカフェに立ち寄った。
何でもそのカフェの主人はコーヒーの焙煎で賞を貰ったという話だった。
行って見ると随分と若く感じの良い店主で、コーヒー講座も開いているということだった。コーヒーのソムリエというのもあるのを初めて知った。
今日はペルー産のコーヒー豆でカプチーノを入れてもらったのだが、それが大変美味しい。最近美味しいコーヒーに出会えなかったので二人で大喜びしながらあわ立つクリームがふんわり乗った香ばしいコーヒーを堪能。
税関も滞りなく通過し、美味しいコーヒーも飲んで本日もつつがなく終了。









3月22日からSchwalmtalという街の旧風車にて行なわれる展覧会”Dialog"の準備が少しずつ進んでいる。

日頃のスナップ写真を三ヶ月間毎日、送りあい、その写真に反応しながら、写真で返答していくという対話。
各自の作品も展示する為、2つの展覧会を仕上げるような状況。
その対話相手が展覧会のために明日の晩日本から到着。



みずつぶくすり

2009-03-06 07:20:23 | 写真
粘りつくような水粒




昨日は風がびゆびゆ吹いて頭が痛かった。
この水粒が頭痛を癒してくれる薬だったらいいのになあ、と思いながら写真を撮った。



気が付くと頭痛が消えていた。


雨風続く。本日も最低気温0度最高5度という予報。


早くコート無しで歩けるようになって欲しいものだ。

春水色

2009-03-04 19:04:34 | 写真
春、水面水底夢うつつ






まだまだ寒いとは言え昨日は久しぶりに明るい日差しを楽しんだ。
しかし陽が差し込むと今までずっと気が付かない振りができた窓の汚れが大いに目立つので困る。見えていると目がむずむずしてきたので簡単に窓拭き掃除をし、ついでにテラスの立ち枯れ草を抜き枯葉を集めてゴミ袋に詰め込んだ。これもずっと気になって横目で眺めてはそそくさと背をむけていた事である。枯葉をザバッとのけるとミミズ様ご一行がのんびりのびのびしているのを見つけて、仕方ないのでつまんで土のある場所に引っ越していただいた。何しろミミズ様は土を耕してくれるのだから大事にせねばならない。
スノードロップは真白い粒を風に揺らせ愛らしい、これを見る度に口に含めばひんやり冷たく砂糖のように甘いと思わずにいられない、クリスマスローズはにぎやかに首をそろえて咲き始め、杏もようやく蕾が赤く色づき膨らみはじめた。

何はともあれちょっとは片付いた様子になって、新しい春を迎える準備ができた。




"蚯蚓 Le Ver"
こいつはまた精一杯伸びをして、長々と寝そべっている--上出来の卵うどんのように。(ルナールの博物誌より、岸田国士 訳)



"卵うどん”。。。って卵で練ったパスタのことなわけだけれど、何だか妙に蚯蚓をあらわしている気がする。
昨日枯葉の下に休む蚯蚓をまじまじと観察して、おまけにさまざまな角度から写真など撮った。
今夜の献立にパスタはやめておこう。


暗闇に浮かぶ

2009-03-02 17:23:21 | 映画の話
暗闇に浮かぶいろかたちを集めてみる。
(ひょっとして、今私の頭の中も灯がともっていないのかもしれない)






昨日は11時から夕方17時までエスプレッソ4杯、クッキー4個、チョコレート2欠けのエネルギーで立ちっぱなし、喋りっぱなし。
オープニングだけのことなのでありがたい。疲れてくると何だか余計なことを言い出して、話が飛んでも無いところに流れそうになってくるのを方向修正するの更にエネルギー要だ。帰る頃には頭が痛くなった。
夜はソファに転がってちょうどナイト・シャマランが最悪助演男優賞と最悪監督賞を受賞することになった『レディ・イン・ザ・ウォーター』がテレビで流れていたのでぼんやりとしかし一生懸命観た。
一体これは。。。とと思いながら付いていって、最後にがっくり。。。気が抜けたのだけれど、この監督は緊張感を持たせるのは上手と思う。それって結構大変なことだ。この監督どうなって行くのだろう?
シャマランの最新作も評判はよくないが近いうちにDVDを借りてこようかな。
映画に集中することで重い頭がすっきりした。

映画は薬になることもある。アスピリン知らず。




ヘレボルスと蘭

2009-03-01 03:03:11 | 美術関係
灰鼠色の空の下で春色が増す。


残念ながらヘレボルスは切花では持たないが
敢えて一茎ずつ切って春の色を間近に愛でる。





今日はケルンへ個展の展示の引き上げに行った。
最近ぼんやり気味の私だ、貰ったお金を置いてきてしまうとか、売った作品を持ってきてしまうとか、そんなことで行ったり来たり時間を無駄にしている。(物忘れ多くてちょっと不安になるのだが、そんなものは普通でしょう、その年なら。。。と誰も驚かない。そんなものなのかなあ)
度々展覧会前に腰を痛める事が続いた。
今回も同様で先週の搬入後日ちょっと腰が痛い。動けるのだが柄にも無くシズシズとしか歩けない。
ちょっと疲れ気味だ。
帰宅道すがら、小さな花の咲く蘭を見かけて何気なく匂いを嗅いだら蜂蜜のような甘い香りがした。実を言えば欄が特に好きなわけでもないのだが、良い香りの植物はつい連れ帰ってしまう癖がある。甘い香りが疲れを癒してくれるようだ。
机の上において、何度も蜂か何かのように引き寄せられては香りを吸い込む。
夜になってからもう一度花の香りをいただこうとして近寄ると全く香りが消えている。
まさか私が匂いを全部吸い込んでしまったんじゃなかろうか?と心配になったが、調べると日中だけ香りを放つらしい。虫の活動時間だけ香るわけだ。
良かった、私のせいじゃなかった。






デンドロビウム:Berry Oda


メモ:

今日読んだ話。
電話中にする落書きは記憶力をあげるらしい。
ケンブリッジの脳科学インスティチュートの実験でそういう結果が出たのだそうだ。
いつもメモ帳と鉛筆を持ってスケッチしながら対談すると忘れないって事なのか?
試してみるべし。





明日は11時から二人展オープニング。


"Den Hepperle"
"Setsuko Fukushima"

Kunsthandel Steinbach
Rheinstr.34
47799 Krefeld
02151 26534

3月30日まで。