さて、「三千院」のおみくじが日本で一番最初だということをご存知ですか?
これはガイドブックにも書かれていることが少ないと思います。
おみくじの由来は
こちらをクリックしてみて下さい。
おみくじと言えば、大体、「大吉」や「吉」が出てくることの方が多く、引いてそれっきり、ということが多いとおもいますが、ここ大原三千院では、おみくじを引いた人に対して、お坊さんに解釈してもらえるという、とても素晴らしい制度があるのをご存知でしょうか?(ちなみにガイドブックにも書いてありません)
「三千院」のおみくじは何とも辛辣です・・・・
ほとんどが「凶」で、「大吉」や「吉」が出るのは珍しいとのこと。
ま、ここのお坊さんのお話では、ほとんどの人が「凶」を引くことが多いそうです。
私も今年三回行って、三回引きましたが、ことごとく「凶」でした
しかも、前二回は全く同じ内容のものを引く始末・・・・
今年の三月、はじめてここのおみくじを引いたとき、自分の中の精神状態をぴたりと当てられてしまって怖さすら覚えてしまい、
その時は友人と一緒だったので、うやむやにして帰ってきましたが、その半年後の九月も、同じものを引いてしまった時には凹みました・・・
私が引いたおみくじの内容について、お坊さんから言われたことは
「あなた、今、頭の中、怒りでいっぱいでしょ?」
この時は観念しました。
「はい・・・昨日、友人と大喧嘩しました。でも、今は怒りいっぱいというわけでは・・・」
親友と言っても過言ではない、派遣の同僚と大喧嘩して絶交を言い渡されてかなり凹んでいた時でした・・・
さすがのお坊さんも、あまりの仰天エピソードに非常に面食らってましたよ
「なるほど・・・
でも、残念ながら、関係修復はかなり難しいよ。それもかなり長い時間かかるよ。」
えーっ!傷ついてボロボロな私にはそれ、厳しすぎる・・・
「何があったのかわからないけど、却って互いの為には良かったんじゃない?これがきっかけで、それぞれの進む道を歩き始めたんじゃないかな?」
言われてみればそうかもしれない・・・
彼女は半年ほどの同棲の末、昨年末に入籍をし、赤ちゃんが欲しいと言ってたっけ??そして、そろそろ家庭に専念したいから仕事を辞めたいとも言ってたな・・
一方の私は、派遣から契約社員に昇格して、新たな人間関係を構築しなければいけない時期だし・・・
そして、最後にお坊さんに言われた一言には身につまされました・・・
「今のあなたには『やわらぎ』が必要ですよ。いずれ恋人が出来た時、そうした気持ちをもって接しないと、大事なものを失いかねませんよ。」
ここ3・4年、家族には「いつからこんなに性格キツくなったのよ・・・」と嘆かれてはいましたが、何かとすぐに腹を立てる自分の今の性格に本気で危機感覚えました・・・
二回も同じものを引いてしまったのは、恐らく、自分の中に時折発生する「怒り」という感情に対して何らかの策を講じない私自身への警告だったのだと思います。
きちんと自分の短所と向き合わないと、大事なものを失いかねない・・・という教訓。
お坊さんには「仲直りしたいあまりに自分をディスカウントするようなことは絶対しないほうがいい」と言ってもらえたものの、かけがえのないものを失ってしまった喪失感から立ち直るのに、二ヶ月近くの時を要しました。
彼女は10月末で今の職場を辞めてしまいましたが、未だに和解出来ずじまいです。
同じフロアなのに全く口を聞かずに過ごしたこの二ヶ月間、本当に辛かったです。
私と彼女の仲を周囲の人たちも知っているだけに、まるで互いに面識もなかったかのような私達の状態を見て、どう思ってるのか考えるだけでもいたたまれなくなり、新しい部署にもなじめずにいたこともあり、一時期、辞めることも考えました・・・
今は仕事にも慣れてきて、ようやく自分の存在意義が確立してきたので、喪失感からは完全に立ち直っていますが・・・
愛知万博の後の旅行先として、当初は金沢か飛騨高山に行くつもりだったのが、あまりの交通の便の悪さに結局行き慣れた京都にしたのは何とも幸いでした。
折しも、旅行行く日に絶交言い渡されましたからね・・・・
これが京都じゃなかったらホント、今頃どうなってたのかわかりゃしません・・・
それにしても、三千院のお坊さんはスゴイとしか言い様ないっす。
おみくじにある漢文の部分から今の状態を言い当ててみせた上、本人から今の悩みを聞いた上で、アドバイスをしてくれますが、その通りに日々を過ごすと、後々になってお坊さんが言った通りになるのですから・・・
きっとお坊さんは、本人の話を聞いているうちに、この先のことも予見出来てしまうのでしょうか・・・
カッとしそうな時、私はいつも、この時の三千院でのお坊さんのやりとりを思い出して、気持ちを鎮めています。
それにしても、「恋に疲れたら三千院に行こう」ってのが歌詞にありましたが、おそらく、おみくじ→お坊さんのカウンセリングに由来しているんでしょうね・・・
でも、母にあの歌のことを聞いたら、「あの歌、最後は自殺しちゃうみたいよ・・・・大原に自殺するところなんてあったかしら??」
そ、それでか・・・・一人で大原を歩いていたら、お土産やの人やお茶屋のおばちゃんたちにとーっても不審な目で見られました