晴耕雨ログ

晴れの国の片田舎で暮らす自然派おばさん
畑仕事に生甲斐感じながらゆるゆる歩む農婆の人生

嫁の仕事

2013-04-15 22:04:45 | Weblog
 菜園ではアスパラが頭をだし、三つ葉も柔らかに葉をひろげ、里山ではワラビ・筍・蕗と季節の食材に豊かな自然のなかで暮らせることに幸せ感じます。

 母の納骨法要の日。
 田舎暮らしに浸透したそんな旬の食材を使っていよいよ最後の御膳をつくりました。
菩提寺では昔から生の食材でつくる生御膳がならいとなっております。火を通さない生御膳は、少し手間をかけ飾り切りでより美しく仕上がるのでしょう。
季節を感じながら永く暮らしてきた身近な自然を思い出させてくれるだろうと小さな蕗の葉、艶やかな椿の葉、今が盛りの山桜の小枝を添え母だけのための精一杯のごちそう。母への御膳準備は嫁としてのさいごの務めです。

 わが家から見える大きな菩提寺の屋根、その裏山に開ける見晴の良い墓地。
法要の行われた本堂から墓地までの勾配のきつい参道には山ツツジが咲き、今が見ごろの山桜もきれいでした。
 一年で一番気候の良い時に、この美しい地に母は永眠しました。

 四十九日法要を終え少しばかりの安堵感といよいよの寂しさに一日休眠の嫁でした。

  < 嫁として 旬菜を盛る 最後の日 > 

 

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