ジェイン・オースティン『高慢と偏見(上)』(光文社古典新訳文庫)
★★★★☆
十八世紀末のイギリス。
ベネット家の子は娘ばかり5人。限嗣相続法により、財産は娘たちではなく
男子である彼女たちのいとこに奪われることが決まっている。
生きるすべのない娘たちが、近所に越してきた財産家の青年・ビングリーに
見初められることを期待するミセス・ベネット。
母の期待通り、長女ジェインは舞踏会でビングリーと出会い、
強く惹かれ合う。
次女エリザベスは、ビングリーの友人・ダーシーと知り合うが、
身分低い自分たちを蔑むような高慢なダーシーの言動に
反感を抱く。
***************************************
5冊しか読んでないので、この時点での感想だと断っておくけど、
この光文社古典新訳文庫っていうのは、訳が自然でいいね。
これも先に映画を見ちゃったので、
ビジュアルイメージが固定されてしまっていたんだけど、
見たのがずいぶん前だったうえ、
原作通りにストーリーをなぞっているわけでもないので、
映画とは別物として楽しめた。
固定されたビジュアルイメージも邪魔にならなかったのは、
映画が原作の雰囲気を壊していなかったからかな。
ロマンスにまつわる心情よりも、
「品のない」と評されるような母親と妹たちの言動に
ハラハラし、本当のことだけにそれを他人から指摘されて
冷静でいられないエリザベスの気持ちのほうがリアル。
身分が低い側のエリザベスの視点だと、ダーシーの苦悩の告白は
自分たちを馬鹿にしているとしかとらえられないんだけど、
ダーシーの苦悩やビングリーを心配する気持ちというのは
階級社会においては、まっとうなものなのかもね。
中盤から引き込まれて一気読み。
下巻が楽しみ。
★★★★☆
十八世紀末のイギリス。
ベネット家の子は娘ばかり5人。限嗣相続法により、財産は娘たちではなく
男子である彼女たちのいとこに奪われることが決まっている。
生きるすべのない娘たちが、近所に越してきた財産家の青年・ビングリーに
見初められることを期待するミセス・ベネット。
母の期待通り、長女ジェインは舞踏会でビングリーと出会い、
強く惹かれ合う。
次女エリザベスは、ビングリーの友人・ダーシーと知り合うが、
身分低い自分たちを蔑むような高慢なダーシーの言動に
反感を抱く。
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5冊しか読んでないので、この時点での感想だと断っておくけど、
この光文社古典新訳文庫っていうのは、訳が自然でいいね。
これも先に映画を見ちゃったので、
ビジュアルイメージが固定されてしまっていたんだけど、
見たのがずいぶん前だったうえ、
原作通りにストーリーをなぞっているわけでもないので、
映画とは別物として楽しめた。
固定されたビジュアルイメージも邪魔にならなかったのは、
映画が原作の雰囲気を壊していなかったからかな。
ロマンスにまつわる心情よりも、
「品のない」と評されるような母親と妹たちの言動に
ハラハラし、本当のことだけにそれを他人から指摘されて
冷静でいられないエリザベスの気持ちのほうがリアル。
身分が低い側のエリザベスの視点だと、ダーシーの苦悩の告白は
自分たちを馬鹿にしているとしかとらえられないんだけど、
ダーシーの苦悩やビングリーを心配する気持ちというのは
階級社会においては、まっとうなものなのかもね。
中盤から引き込まれて一気読み。
下巻が楽しみ。
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