押谷仁・瀬名秀明『パンデミックとたたかう』(岩波新書)
★★★★☆
このところ、パンデミックやらウイルスやらの本ばかり読んでいて
「病は気から」状態なのか、扁桃腺が腫れあがって全身がだるい……
さてこれは、微生物学の教授とSF作家の対談形式で、
新型インフルエンザをめぐる問題について語った一冊。
行政を批判したり、「個人レベルでこういうことをすべき」と
対応策を示したりするのではなくて、
統計資料のとらえ方やなぜこういう対応が採られたのかという理由、
感染症を取り巻く社会の在り方について書かれていて
読み物として大変おもしろかった!
わたしが子どもの頃、予防接種は学校で強制されたものだけど、
最近はそれがないと聞いて、なんでだろうと思ってた。
この本によると、かつては、社会を守るためという公衆衛生の考え方で
予防接種が行われていたのに、日本も個人主義的になってきて
予防接種は集団を守るためというよりも個人を守るためという形に
考え方が変わってきたのだとのこと。
神様みたいな絶対的な存在がいない日本の社会では、
「個人主義」と「自分勝手」が混同されやすいというけれど、
この本にも書かれていたように、感染したら「自分がつらい」だけじゃなくて
「自分から感染して命を落とす人もいる」のだということまで
想像が及ばないんだよね……。
★★★★☆
このところ、パンデミックやらウイルスやらの本ばかり読んでいて
「病は気から」状態なのか、扁桃腺が腫れあがって全身がだるい……
さてこれは、微生物学の教授とSF作家の対談形式で、
新型インフルエンザをめぐる問題について語った一冊。
行政を批判したり、「個人レベルでこういうことをすべき」と
対応策を示したりするのではなくて、
統計資料のとらえ方やなぜこういう対応が採られたのかという理由、
感染症を取り巻く社会の在り方について書かれていて
読み物として大変おもしろかった!
わたしが子どもの頃、予防接種は学校で強制されたものだけど、
最近はそれがないと聞いて、なんでだろうと思ってた。
この本によると、かつては、社会を守るためという公衆衛生の考え方で
予防接種が行われていたのに、日本も個人主義的になってきて
予防接種は集団を守るためというよりも個人を守るためという形に
考え方が変わってきたのだとのこと。
神様みたいな絶対的な存在がいない日本の社会では、
「個人主義」と「自分勝手」が混同されやすいというけれど、
この本にも書かれていたように、感染したら「自分がつらい」だけじゃなくて
「自分から感染して命を落とす人もいる」のだということまで
想像が及ばないんだよね……。
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