金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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7:芥川龍之介 『地獄変・邪宗門・好色・薮の中 他七篇』

2011-01-22 21:55:41 | 11 本の感想
芥川龍之介『地獄変・邪宗門・好色・薮の中 他七篇』(岩波文庫)
★★★☆☆

【収録作品】
「運」
「道祖問答」
「袈裟と盛遠」
「地獄変」
「邪宗門」
「竜」
「往生絵巻」
「好色」
「藪の中」
「六の宮の姫君」
「二人小町」

芥川の「王朝もの」を集めた短編集。
やっぱり有名な作品は、それ相応の理由があるよな~。
「地獄変」と「藪の中」の完成度は抜きん出ている。
「袈裟と盛遠」「好色」「六の宮の姫君」は、
古典の世界の登場人物の心理を近代の目で解釈しなおして
詳細に語っているのだけれど、物語としてのおもしろさはいまいち。
「地獄変」の後日談にあたる「邪宗門」は
おもしろそうだったのに未完!
それを収録した芥川の言。

「それを今上梓するのは一には書肆の嘱により、
 二には作者の貧によるのである」

コラ~!!

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