中島義道『私の嫌いな10の言葉』(新潮文庫)
★★★☆☆
『哲学者というならず者がいる』と並行して
読んでいたエッセイ。
著者の主張は、わたしの読んだ本の中では
いずれも一貫していて、同じことを書いているようで
立て続けに読むと飽きちゃうんだけど、憎めない。
さて、著者が挙げている嫌いな言葉は以下の通り。
「相手の気持ちを考えろよ!」
「ひとりで生きてるんじゃないからな!」
「おまえのためを思って言ってるんだぞ!」
「もっと素直になれよ!」
「一度頭を下げれば済むことじゃないか!」
「謝れよ!」
「弁解するな!」
「胸に手をあててよく考えてみろ!」
「みんなが厭な気分になるじゃないか!」
「自分の好きなことがかならず何かあるはずだ!」
最後の「自分の好きなことが~」については、
とりわけ身に覚えがあって納得。
「自分の好きなこと」を相手に問いつつ、問う側が
「社会的に評価される、できれば職業と結びつくこと」、
「社会的上昇志向が薄いしかも堅実なもの」、
「社会的地位・名誉・金をちらつかせ」てないもの、
と縛りをかけている、とその欺瞞を指摘している。
ただ嫌いだというだけでなく、こうした言葉の出てくる
社会的・文化的背景まで言及していて興味深い。
★★★☆☆
『哲学者というならず者がいる』と並行して
読んでいたエッセイ。
著者の主張は、わたしの読んだ本の中では
いずれも一貫していて、同じことを書いているようで
立て続けに読むと飽きちゃうんだけど、憎めない。
さて、著者が挙げている嫌いな言葉は以下の通り。
「相手の気持ちを考えろよ!」
「ひとりで生きてるんじゃないからな!」
「おまえのためを思って言ってるんだぞ!」
「もっと素直になれよ!」
「一度頭を下げれば済むことじゃないか!」
「謝れよ!」
「弁解するな!」
「胸に手をあててよく考えてみろ!」
「みんなが厭な気分になるじゃないか!」
「自分の好きなことがかならず何かあるはずだ!」
最後の「自分の好きなことが~」については、
とりわけ身に覚えがあって納得。
「自分の好きなこと」を相手に問いつつ、問う側が
「社会的に評価される、できれば職業と結びつくこと」、
「社会的上昇志向が薄いしかも堅実なもの」、
「社会的地位・名誉・金をちらつかせ」てないもの、
と縛りをかけている、とその欺瞞を指摘している。
ただ嫌いだというだけでなく、こうした言葉の出てくる
社会的・文化的背景まで言及していて興味深い。
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