金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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32:よしもとばなな『王国〈その4〉アナザー・ワールド』

2011-04-15 00:14:42 | 11 本の感想
よしもとばなな『王国〈その4〉アナザー・ワールド』(新潮社)
★★★★☆

亡くなったパパとの思い出を胸にミコノス島をおとずれた
ノニは、そこでパパを思い出させる男性・キノに出会った。

視力の弱い占い師のパパ、植物を育てる能力に秀でたママ、
そしてパパの恋人だったパパ2の三人の親に育てられるという
特殊な環境で育ったノニは、パパの予言どおりに
愛情について苦しむことになった。
しかし、同時にパパが予言した、
恋愛抜きでいっしょにいるようになる相手―「猫の女王の家来」が
キノであると確信を得る。
敗れた恋のために傷ついていたノニは、キノと出会い、
母と二人の父の間にあったドラマを知り、
自分へ向けられた愛情をあらためて受け取ることになる。

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冒頭で新しい男性との出会いがあったため、
「新章に突入?別の話が展開するのか?」
と思ったら、主人公が雫石の娘なのでした。
王国3」の最後、こんな展開で終わってたっけ?と思ったのだけど、
読んだのが5年前の2006年。
なので細かいところまで覚えていないのだけど、
「その3」と「その4」の間にいろいろあったんだな。たぶん。
娘の視点で完結編になったのは良かったかも。
圧倒的な光に包まれるような読後感。
片岡さんはいいお父さんだ。

そして雫石が真一郎くんのことをいつまでも引きずってるのが
おかしかった。





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