小学教師の雑感・多感

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修学旅行の振り返り ◎、○、△、×、?、!の6観点

2010年06月23日 | Weblog
修学旅行の振り返りを子ども達に話すべく、学級通信を書いた。

◎、○、△、×、?、!の6観点。明日は、どの項目から話そうか。


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◎ → 保護者からもらった手紙  ~ 涙、涙、涙 ~

2日目の夜、6年○組は○号室に集合した。2日間の振り返りをした後、保護者にどんな言葉を掛けられて出発したか、今頃どんな気持ちでいるかを話し合った。手紙の存在を知っている人は多かった。しかし、保護者がどんな気持ちで手紙を書いたか、想像できている子は少なく感じた。
そこで、家庭訪問で手紙を書くことをお願いした時の保護者の反応や、私自身の「親心」について話した。途中で厳しく、叱りもした。そのくらい、親の思いは強いということを伝えた。
手紙を読むことで、泣くことは恥ずかしいことではないと伝えた。むしろ泣いている人を笑うような人が一番、恥ずかしいということを伝えた。
そして、手紙を配った。皆で同時に読んだ。手紙を開けるとすぐに泣く子もいた。友達の涙に誘われるように泣く子もいた。手紙を2度3度と繰り返し読むことで泣く子もいた。その数は20名程だっただろうか。子ども達は、どんなことを思い涙したのだろうか。親の愛情の深さに対してであろうか。いつも味方でいてくれるということに対してであろうか。それとも、自分が思い描いていた手紙との違いからであろうか。
いずれにしろ大切なのは、自分だけではなく、隣の人も、その隣の人も、親にとってはかげがえのない(交換できない)存在であるということを気が付くこと。だから隣の人も、隣の隣の人も大切にしなければならない。保護者の手紙と、友達を真剣に受け入れることができる君たちは素晴らしいと思う。

○ → 食事の集合 ~ 4回中3回も ~

○○での食事は4回あった。1日目の夜、2日目の朝、2日目の夜、3日目の朝である。6年○組はそのうち、3回も一番に集合し、着席できた。3日目の夜は最後だったが、時間に間に合わなかったわけではない。むしろ、同じ部屋の人の財布を気にするという責任感を持ちつつも、しっかりと時間に間に合ったことは素晴らしい。

△ → 集合時の整列  ~ どこへ行けば・・・ ~

そろうのは早い。しかし、なかなか整列できない。特に4列で並ぶことが難しい。修学旅行の前日、教室で背の順に並ぶ練習もした。その時はできても、仲の良い友達との話を優先したり、順番を考えずに前や後ろに並んでしまったりする。非常に残念だ。日本人は整列するのが得意で、外国の方々から尊敬されるらしい。これからも、日々の教室移動や朝会、運動会など整列する場面は多くある。気持ちよく整列できるようにしていきたい。

× → ハイキング ~ ガイドさんに聞こえるように・・・ ~

○○でのハイキング。確かにガイドさんの話は難しかった。確かに歩いたり止まったりを繰り返すのは疲れた。しかし、だからと言って、ガイドさんに聞こえるように文句を言うのは間違っている。ガイドさんを抜かして歩くのは間違っている。
ガイドさんは朝早く、○○から足を運んできてくれた。準備もたくさんしてくれていた。自分達以上に、ガイドさんの方が歩いたり止まったりして長時間を過ごすことは疲れるだろう。
また、熱心に説明を聞いている友達がいることも忘れてはならない。それに、興味を持って聞けば、必ず収穫はあるものだ。(例えば先生は「倒木更新・とうぼくこうしん」という言葉は知っていたものの、実物を今回はじめて目撃した。倒れたカラマツの上に桜と白樺が成長していた)。
つまらない、疲れた、興味ない等、思ってしまうのは仕方がない。しかし、自分のためにも周囲のためにも言わない方が得ではないか。更におもしろい話が聞けたかもしれない。修学旅行3日間で、最も残念な出来事だった。

? → UNO  ~ 今やっていることを・・・ ~

2日目の朝、体調不良の子がいると聞き、部屋に駆けつけた。熱はないようだ。その子のそばにいた方が良いと判断し、同じ部屋の子達とUNOをやることに。盛りあがってきたその時、某先生が体調不良の子を見に部屋へ。そして一喝。「なに朝からゲームなんてしてるのっ。早く布団をあげなさい!」。私達はさっさとゲームを終わらせるべく、無言で続ける。1分程経ってからだろうか。某先生が「あれ、先生もいたの?ごめんね・・・」と。何か言われた時は、今やっていることを、すぐに切り上げましょう・・・(笑)!

! → バスガイドさん  ~ 大人になったら ! ~

バスガイドさんの名前は○○さん。ベテランの方だ。ゲームや話し等で私達を楽しませてくれた。
そんなバスガイドさんも別れ際に、「こんなに元気な子を案内するのは初めて。正直、1日目はどうなることかと思った!」と口にした。「しかし、2日目、3日目と一緒に過ごすうちに、今までで最も印象深いクラスとなった。今は別れがさびしいが、君達はきっと素敵な大人になることでしょう。ぜひ、その時に会ってみたい」と。実際に涙ぐんでいらっしゃった。
先生は3月の卒業式を、一つのゴールと考えている。しかしその先、ずっと先。君達が大人になった時、○○さんが言った通り、びっくりするくらい素敵に成長していることだろう。そんな日を思い描くと、今から楽しみになってしまう。

振り子の原理 ~修学旅行・2泊3日~

2010年06月22日 | Weblog

小学校生活、最大のイベントとも言ってよい2泊3日の修学旅行を終えた。

「大変な子ども達」が多いので、行く前は気が重かった。

しかし予想に反して、非常に楽しく思い出深い3日間になった。


ベテランのバスガイドさんも、こんな風に振り返った。

「1日目はどうしようかと思った。こんなクラス・学校とは出会ったことがない。」
「しかし、2日目、3日目と一緒に過ごすうちに、今までで最も印象深いクラスとなった(4日目は無理ですが・・・(笑))。」
「今は大変でしょうが、きっと素敵な大人になるでしょうね。ぜひその時に会ってみたい(中学・高校ではまだ会いたくない・・・(笑))

そして、別れの時には本当に涙ぐんでいらっしゃった。


私もたくさんの思い出があるが、同じくバスの中の出来事が一番のインパクト。

当初は私に対して「死ね・消えろ・触るな!」と連発していた隣のクラスの男の子。

そんな彼が、私の隣の席に座りたいと言い、膝に乗ったり、膝を枕にして寝たり・・・

すっかり、なついてくれるようになった(もちろん、その子の人間関係などいろいろな要因があるが)。



修学旅行前日、子ども達には「振り子の原理」というものを話した。

「正直、君たちは気づいているだろうけど、マイナスに見られている。先生は悔しい。
 今週も、警察が学校に入り、保護者も入り、修学旅行も普通より多くの先生が入る。
 クラスは一つの社会なのだから、先生と君たちとで一緒につくり上げていきたい。
 
 しかし、マイナスに見られているということは、チャンスでもある。
 みんなは振り子を知っている?(黒板に左が-、右が+と書く)
 
 左側に大きく振られたら(-)、次に右側に大きく振られる(+)
 小さな-では、小さな+にしかならない。君たちは現状、大きな-だ。
 しかしそれは、これから、大きな+になるチャンスを持っているということ。
 そのチャンスが、明日からの修学旅行だ。
 修学旅行はゴールではない。しかし3月の卒業式に向け、大きなジャンプを起こす山としよう。」


子どもとの人間関係も同じだと思う。

大きな-だった子が大きな+となった体験は、自分にとっては小さくない。


卒業まであと9カ月。

振り子は-にも+にも振れるだろうが、最後は何とか+にしたい。自分と子ども達のために。

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振り子の話しを終えたのち、一人の素直で無邪気な男の子が私に立ち寄って来て、一言。

「先生~、振り子はもう-が強すぎて、一周しちゃいそうじゃない?」

私は苦笑い。そんな子だからこそ、-の状況を強く感じているのだろう。

「そうだね~、○○君。でも、一周したら+になるね(笑)」

-をつきつけめて、突き抜けると+になる・・・という振り子の原理もあるのかもしれない(笑)

わずか2カ月あまりで・・・

2010年06月07日 | Weblog


月曜の朝から深刻な雰囲気での打ち合わせ。

はるばる東北からやってきた新規採用の女性が、わずか2か月あまりで退職することに。


これは、本人の努力や資質だけの問題ではない。

システムや社会など、外部環境によるところが大きいと、思わざるを得ない。