小学教師の雑感・多感

通じるものがあれば幸いです。

ぜひ情報交換いたしましょう。

いいいいせんせい

2010年03月31日 | Weblog


今年度当初、文字を書けなかった子がいる。

しかし1年間、コツコツと練習を重ね、安定した字が書けるようになってきた。

最後の授業で、手紙を書いてくれた。「○○○○せんせい」と私の名前を紙いっぱいに。

そして、最後から2行目に、たまたまかもしれないが「いいせんせい」と。


しかし、良く見ると「いいいいせんせい」と「い」が4つある。

とても「いい」せんせいなのか。それとも、もう「いい、いい」と首を横に振るせんせいなのか・・・

もちろん前者だと思う(笑)

今年度、支援級の子たちと「いい」関係を築けたことは、とても自信に繋がった。

“支援級の子に好かれる人に、悪い人はいない” よく言われること。



来年度は、新たな学校での再出発。

「荒れていて大変。持ち手のいない」と聞いている、新6年生を担任。

実際、同僚のお兄さんが「3人目の担任」(その前2人は倒れた…)として入った学年。

今年度はかなり、ボルテージをあげる必要があると思っている。

記憶の便秘・・・

2010年03月18日 | Weblog


明日は卒業式。

卒業を前に、受け持つ6年生に「最後の体育は何をやりたい?」と聞く。

すると、「リレーがやりたい」と即答。あまりにも意外な回答。

理由を聞くと、「2学期の最初、6年が修学旅行でいない時にやったから」だそう。もう半年も前のこと。


ちなみにその子は「知的障害」を持っている。しかし、ある種のことは忘れない。

たとえば、自分にとってネガティブなこと。今回で言えば、「自分がやれなかった体育」。

「自分がやった体育で楽しかったもの」をすぐに思い出せたら幸せであろうに。


このような症状を「記憶の便秘」と言うらしい。つまって、なかなか出ていかない。

「普通」の人なら、時間とともに忘れられることも、この子にとっては忘れられない。


そんなあれこれはさておき、明日の卒様式は「最高の記憶」となるよう心をこめて支援したい。