被災地支援プロジェクトチームEn

東北の中長期的な復興を目的としたボランティア任意団体です。活動のご報告をしていきます。

【学習サポート】2017年度第6回:今年度を通じての参加から学んだこと

2018-02-07 20:18:02 | 日記
初めてEnで活動をしてから半年が経とうとしています。Enの活動では、災害研修、リーダー研修、学習会の3つがメインでした。これらに即して書きたいと思います。

 災害研修では被災地域を訪れました。津波に襲われた大川小学校を実際に訪れてみて、あまりの迫力に圧倒されました。亡くなった児童のことを考えると目頭が熱くなってきました。震災の裏に秘められた背景や事情を知り衝撃を受けました。実際に現場へ行って見ること聞くことの大切さも感じました。さらに、おしかの学校の方々から震災当時のお話を伺うことができ、震災の甚大さを痛感しました。また、日ごろの防災意識の向上が大切であることが分かりました。実家では防災の備えをしているけれども、今の住まいではどうなのか考えたこともありませんでした。震災についてよく考え見直すことができた有意義な時間となりました。

 リーダー研修ではリーダーのあるべき姿とそれに必要なものを学びました。リーダーとは発言権の強い人を指すのではなく、メンバー全員が力を発揮できるように働きかける存在なのだと分かりました。そのためにも、Enではメンバー全員に役割が与えられ、あらゆることを他人任せにせず自分ごとのように考えました。また、即座に決断する力も必要です。10月の活動では、台風の影響で中止としました。私としては残念でしたが、メンバー、生徒の安全を考慮しての中止であると思うと最善策だったと思いました。これらのことは、何をすればよいのか決断できる力、周りに協力を呼び掛ける力に関連しています。職場、被災地あらゆる場面で有用な力となっているので、いざという時に活用できるよう心掛けておきたいです。

 私の中で一番印象に残っているのが学習会でした。生徒に勉強を教えると言っても、学校、塾、学習支援では意味合いが少し違うことがわかりました。学習支援は生徒に寄り添うこと、学習スタイルの自立を図ることを目標にしています。そのため、生徒に勉強を時間いっぱいさせるのではなく、勉強をしようという心構えを持たせたり、雑談や悩みを聞いたりするのに重きを置いています。教育実習や塾講師のアルバイトの経験を活かそうと意気込んでいた私は出鼻をくじかれました。しかし、運営や他のメンバーを参考に、真面目一辺倒なスタイルから真面目と笑いを組み込んだメリハリのあるスタイルへと変えることができました。ただ、私は自分の教え方に満足していません。改良を重ねていきたいです。

 学習会の合間にあった、先生方との座談会で東日本大震災前後の教育現場の話を聞くことができました。震災後、防災教育の意識が高まり今までのものが見直されました。他にも生徒との接し方にも変化があったことも知りました。変化に対応することに追われている中、学校と子どもが好きという事実は変わらないと感じました。そうでなければ、支援団体の受け入れや協力を行っていません。私がEnで貴重な経験を積むことができるのは、先生方のお陰と言っても過言ではありません。

 変化に対応できること、学校と生徒が好きなことの二つが教師に求められる資質なのではないかと思いました。私事ではありますが、今年の夏に教員採用試験を受験する予定です。いざ教員になったとき、今回お世話になった先生方のような立ち振る舞いができる自信はありません。採用試験までに限られた時間を効率よく使って、少しでも先生方に近づけるよう努力します。

 ここで受験を控えている3年生にメッセージを送ります。

 私は去年の夏から冬の間の参加でしたので1年生から今までの様子すべては分かりませんが、コツコツとたくさんの努力を積み重ねてきたことと思います。その努力はいつの日か報われる時が来ます。受験当日に報われるといいなと願っています。

 受験生ということでいろいろな人たちから「頑張れ!」と言葉がけをされていると思います。だからと言って「頑張れ!」と言うのが普通ですが、敢えて私は言いません。「頑張れ」は元々「頑固張れ」という言葉を省略してできた言葉です。それにより体がガチガチに硬くなってしまい、本来の力が出なくなってしまうのではと考えています。のびのびと受験に臨んでもらいたいのでこの言葉を送ります。「せいいっぱいやってこい!」

 最後になりましたが、Enで関わった全ての方々に感謝を述べたいと思います。たくさんの学びと発見、そして素敵な出会いをありがとうございました。
(ゆっきー)