継続して講習会に参加したことで、自分なりに教育について考える重要な機会になりました。教育に正解なんてものはないけれど、個人的に問題意識を持ったことについて書いていこうと思います。
Enの講習会には勉強を苦手としている中学生がたくさん来ていました。そんな中学生に勉強を教えたり、触れ合ったりしていく中で、気づいたことがいくつかあります。まず、彼らは勉強が苦手なのをどうにかしたいと思って講習会に参加しているのだということ。
やはり「できない」という状態にいるのは、決して心地がいいものではないし、その状態から脱したいという意志が中学生たちからは感じられました。それと同時に、気持ちはあるものの、その状態から脱する術を彼らは持ち合わせていないということにも気づかされました。
中学校の授業では、わからないところが出てきたら、ある程度は自分で解決していかなければなりません。しかし、解決しようとしている間にも授業は進んで行ってしまいます。その結果、「わからない」がどんどん積み重なって、いつのまにか自分ではどうしたらいいかわからない状況に陥ってしまうのです。
僕も中学生時代に同じような経験をしているのですが、ほんとに何から手をつければいいかわからないし、教科書を読んでみるものの、自分で理解するにはやはり限界があり、途中で投げ出していました。
そんなとき、僕がどうやってそのような状況から脱したかというと、その答えは塾に通うことでした。塾に通ったことで、勉強のやり方もわかりましたし、学校でやった内容をもう一度わかりやすく教えてもらったことで、学力もつき、問題が解けるようになり、いつのまにか「勉強っておもしろいな」と思えるようになっていました。「勉強がおもしろい」という状態になってからは、自然と自主的に勉強ができるようになったのを覚えています。
自分の体験談を書きましたが、何もみんな塾に行くべきだ、ということを言いたいわけではありません。僕が言いたいのは、勉強が苦手な子が勉強をできるようになるには、まわりの助けが不可欠だということです。
僕の場合は、塾という「環境」があったからこそできなかったものができるようになりました。同じように、勉強が苦手な子には、Enの講習会のような勉強をする「場所」であったり、ていねいに勉強を教えてもらえるような「環境」が必要になるのだと思います。加えて、勉強ができないことを決してその子だけの責任とは考えず、教える側がその子に寄り添っていく姿勢もとても重要だと思います。
講習会に継続して参加してくれた勉強が苦手な中学生の学力は、明らかに向上していました。講習会に参加せず、自分でなんとかしようとしていたら、ここまでできるようにはならなかったのではないかなと思っています。
またEnの講習会が彼らに与えられたものは、決して小さくはないと思います。勉強が苦手な中学生に対するアプローチとしてその子だけの責任と考えず、寄り添って手助けをしてあげられることはひとつの教育のカタチなのではないかなと、僕は思います。
(文責:あき)