パパと呼ばないで

再婚した時、パパと呼ばないでくれと懇願した夫(←おとうさんと呼んで欲しい)を、娘(27)「おやじ」と呼ぶ。良かったのか?

夫の言い分

2010年08月30日 | 夫ネタ
8月30日(月)晴れ

まだ妻の機嫌は治らない。
そもそもオレは、妻が何に怒ってるのかわからん。
いや、きっかけはわかる。
しかし、どうして、そこから矛先がいつもオレに向かうのかがわからん。
きっかけは、富士吉田うどんだ。
娘が山中湖で開催されるフェスに行くというので、レンタカーを借り、送ることにした。
三郷に住むというフェス仲間のリンゴちゃんとやらも一緒に行くとのことで、
なぜかこういうことには太っ腹な我が妻が
「三郷に寄ってリンゴちゃんをひろってから山中湖ね!」と、いとも簡単に言う。
レンタカーを借りる手続きをし、フェスの間、俺たちが時間を潰すための観光地やお食事処を検索し、
当日早朝5時45分、駅前のレンタカー屋までオレが歩いて行き車を借りマンション下で彼女らをひろう。
そして三郷へGO!である。
7時にリンゴちゃんを拾い、今度は山中湖へGO!
しばらくおしゃべりしてた娘達であったが、朝が早かったので寝始める。
「起きろ~~!」
8月最後の日曜日のせいか、フェスのせいか、だんだん渋滞が激しくなる。
予定より一時間以上遅れて会場に到着。
娘らを下ろした後、「花の都公園」へ行く。
今、富士山に熱狂してる妻は、何を撮るにも富士山をバックに撮っている。
あの雲が!あの雲さえとれれば・・・とうるさい。
一通り写真を撮った後、今度はおなかが空いたとうるさい。
さっき巨峰ソフトクリームを食べたばかりなのに。
そもそも朝ご飯をちゃんと食べないから、こんな中途半端な時間に腹が減るんだ。
しかし、空腹は彼女を不機嫌にするので富士吉田うどんを食べに行く。
検索した結果、一番人気のお店だ。
値段も超安いし、素朴な感じがとてもオレ好み。
オレの、外食の基本理念は『高くて美味しいのは当たり前。安くて美味しいお店が良いお店』
住宅地の中にあるこの店は、店というより普通の住宅である。
庭に車を止め店に入る。
畳の間の二部屋のふすまをはずしましたという風情の店内は、もう満席に近い。
テーブルにつき、オレは「冷やしたぬき」妻は「肉つけうどん」
一口食べて、オレはこのうどんの固さに感動する。
しかし、妻はムッとした顔。
不機嫌な顔して声なき声で「不味い」
そうだった・・・彼女は柔らかめが好きなのだ。
パスタもインスタントラーメンも彼女に作らせるときっちり袋の指定時間通りに茹で、
さらには手際が悪いからどんどん柔らかく仕上がるのだ。
彼女の辞書には『アルデンテ』という文字はない。
そんな彼女に、この劇的に固いうどんは厳しいだろう。
オレが麺を食べ終わったのを見た彼女、「そのおろしの汁ちょうだい」と飲み干す。
しょうがないのでオレは彼女のつけ麺のたれを飲む。
うどんは残してあるが、肉は完食されている。
店を出て彼女に「店の写真は撮らないの?」と聞くと
「もう二度とこないから撮らない。まずかったし!」とさっさと車の方へ。
オレはもう少し余韻を楽しみたくて、のれんの写真を撮ったり、道路からの店の佇まいを撮ったりする。
すると、鬼の形相で妻が「早く車を出せ!って言われてるよっ(怒)」
車に乗り込み、さあ出発!と同時に、彼女の毒舌が始まる。
今のお店に対してである。
彼女曰く
「地元の常連客たちだけを相手にしてるなら別にいいんだけどさ、
観光客だってくるんだからさ、システムとか教えてほしいよね。」
彼女はオーダーの取り方にいらついていたのだ。
テーブルの上にオーダー票と鉛筆がある。
自分で書けってことね!と注文品の欄にチェックを入れて待つ。
お店のおねいさんは一人でレジと配膳をしている。
待てど暮らせど来てくれない。
とうとうしびれをきらした妻がそのおねえさんに向かって手を挙げたのだが
そのおねえさん、さっと目を逸らしたと言うのだ。
え?どういうこと?とコメカミに怒りマークを浮かべはじめた妻に、
後ろのテーブルの若い家族連れのパパが
「その注文票をレジのところに持って行くんですよ。」
そして、出てきたのが例の固いうどんである。
彼女曰く
「まあ、これで安いから我慢はするけど、もしこれが一杯800円とかだったら
あたしゃテーブルひっくりかえしてたね」
そして店の庭でオレを待ってたら、どんどん車が増えてきて、
車の横に立ってる妻に「もう出られますか?」と超不機嫌に声をかけられたそうなのだ。
彼女曰く
「あんなに車が待ってるのに、よくそんなにのんびりしてられるよねえ~
お店側もさぁ~食べさせてやってる的な感じだよね。
『好きでうどん作ってるうちに口コミでひろがっちゃったんだよねえ~
ま、食べたかったら作ってやるけどさ』って感じで。
あたし、そういうお店がいっちばん嫌いなんだよね。
駐車場のことだって、こんなにパニック状態になってもだれも出てきて仕切ってはくれないし、
そもそもこの庭に駐められる客の分しか作れんから、駐車場を別に借りる気はないってことなんじゃないの?
でもこの辺りの細い道路で、路駐だらけで大迷惑だよ。
仕切ってくれないから、どんどん次の車が入ってきて、変なところに止めてる車と擦りそうになるし、
見ててイライラハラハラしたよ。」
彼女は、ものすごくネガティブだし、人目を気にしすぎる傾向がある。
娘からも「ママって必要以上にペコペコしてるよねえ」と言われってるじゃないか。
もっと大らかになれないものか。
しかし、そんなこと言おうものなら、点火してしまうので我慢する。
が、それから延々と店の悪口が続き、だんだん矛先がオレに向いて来る。
「名物にうまいものなしってこのことだよね。
ホント不味かったよね。
どうしてあれがネットでは高評価なのかわからん!
あなたは良く『高くて美味しいのは当たり前、安くて美味しい店を探したい』って言うけどさ、
それってとても難しいことだよ。
普通はやっぱり美味しいものはそれなりのお値段はするし、
高い店安い店いろんな店を回って、失敗したりしながら安くて美味しい店って発掘できるんじゃないの?
めったに旅行もしないし外食もしないくせに、いっつも安い店ばっかり入って、
いっつも不味いもの食べさせられるとストレス溜まるよねっ(怒)」
その後、忍野八海へ行くが、この時彼女の怒りは最高潮に達しており、
多分何も見てないと思われる。
「お腹空いたから何か食べようよ」と言うが、オレは彼女のうどんまで食べてるから
全くお腹空いてないのだ。
そうすると、激昂した彼女、「じゃあたしいろいろ食べて来るから!」とさっさと歩き出す。
オレは泉の写真を撮ったり、雪解け水に手を浸したりと満喫するが
ふと見上げたところにまた鬼の形相の妻が・・・
こいつは、なんだかんだ文句を言うが、一人で店に入ったり食べたりするということができないのだ。
子供より厄介なヤツだ。
何も見てないのに「もう帰る!」
出た~久々の「もう帰る!」発言。
駐車場へ歩きながら、さんざっぱらオレのことをケチだの罵り
『あなたとは二度とドライブもしないし旅行もしないし外食もしない。
だってつまらないもの。
もう今回が最後の旅行だからねっ!
ここからは豪華にいこうよ。
大丈夫!お金は、あたしのお金を出すから気にしないで!
下調べから何から全部オレにさせといて文句だけ言うなって言うなら、
あたしが言うところに行こうよ。
山中湖川口湖にある美術館博物館を全部回ろう!」
彼女が思いつきで言う。
君がテディベアが好きだなんて話、聞いたことないぜ。
河口湖で観光協会のアンケートを頼まれ、にこやかに答えてる彼女・・・
お礼の富士山ポストカードが欲しかったらしいのだ。
しばしそのポストカードで機嫌が直ったかに見えたが、
そのアンケート中にオレが一人でラベンダーソフトクリームを完食したことにまた怒る。
「あたし、さっきからお腹がすいてるって言ってるよねっ!」
「じゃあ、君も買えよ!」
「だって、さっき巨峰ソフトクリーム食べたもの。
一日二個もソフトクリームを食べるなんてことはあたしにはできないから
一口だけ食べさせてもらおうと思ってたのよっ」
知らんよ、そんなこと。
温泉も、オレが検索してたところとは違うところへ行くと言い張る。
絶対、前に行った温泉のほうがいいと言っても「あの温泉に行ったときも喧嘩してた。
だからあの温泉のこと、何一つ覚えてないけど、
喧嘩したことを思い出すから絶対行きたくない。」と言い張る。
ま、オレはどこでも、温泉に入れさえすればいいから、彼女が言うほうの温泉へ行く。
温泉に入り、彼女はそこのレストランでカレーを食べ、オレはナポリタンを食べる。
彼女曰く、とても美味しいらしい・・・
オレのナポリタンは最悪だ。
ソフト麺のようだ。
彼女に食べさせると「そぉ?美味しいじゃん!結構あたし好きだよ」
やはり彼女の味覚はわからん。
娘達との待ち合わせは6時半。
会場近くで本日初めて富士山の雲がとれた姿を拝む。
携帯がつながらず、一時はどうなることか危ぶまれた待ち合わせだったが、
無事娘達をひろい、東京へ向かう。
娘らはものの数分でコトンと寝る。
フジファブリックのCDを聞き続ける妻に「ラジオにしていい?」
渋々ラジオにするが、彼女はラジオの雑音と、DJのしゃべりが嫌いらしい。
しばらく我慢して聞いてたようだが、ゲストの大黒摩季が登場するやいなや
「ラジオ、聞いてる?大黒摩季好き?あたし大嫌いなんだよねえ~」
しかしここでどうでもいいようなことを言うとまたフジファブリックになるので
「オレは嫌いじゃないなあ大黒摩季」
妻、ちっ!と言う顔をして、じゃあご勝手にお聞きあそばせ。あたしゃ寝るわという感じで
隣で寝始める。
渋滞がひどく、なかなか進まない。
だからオレは5時頃出発した方がいいって言ったんだ!
少し寝ては起きて喧嘩を売り、また寝ては起きて喧嘩を売る妻。
車の返却時間を過ぎても、まだまだ東京は遠い。
結局三郷でリンゴちゃんを下ろし、自宅近くに着いた時は深夜12時を回っていた。
そして、またマンション下で妻らを下し、車を返しに行き、深夜とぼとぼ歩いて帰宅するオレ。
オレだって言わせてもらう!二度とお前達とは出かけないっ!

きーーーっ!夫の気分になって書いてるうちに、また怒りが込み上げてきた!
明日は妻の言い分を言わせてもらいますからねっ!!!



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5 コメント

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もう…… (るい)
2010-08-31 13:22:40
面白すぎます~~~(笑)
明日も楽しみにしてます☆
返信する
同じく… (chibi-pooh)
2010-08-31 13:53:56
大爆笑ですっっ(笑)

でも…今のところ
旦那さんがかわいそう。。。に
軍配かな?

さてさて明日の記事で見事 逆転になるか?(笑)
返信する
くっくっくっ… (pot@mom)
2010-08-31 13:54:28
どこかで観たことのあるような風景が…。

そう ご主人さまは泉の写真を撮ったり
雪解け水に手を浸したり
デ・ジャ・ヴなことをしてらしたのね~
それだけで 面白いのに
さらに輪をかけて面白すぎます~
返信する
るいさんへ (n)
2010-08-31 14:16:14
書いてるうちに興奮してきて、ものすごい長文になってしまいました。
ま、いつものことですが。
でも、文章にすると、夫がとてもいいヤツみたいでしょ。
これがまた腹の立つところなのです。
返信する
chibi-poohさん&pot@momさんへ (n)
2010-08-31 14:23:01
なんなんですか!この一分弱での時間差攻撃は!
chibi-poohさんの判定を覆すためにも、作戦を練って練って・・・(脚色は禁じます!)

pさんのブログを読んで忍野八海へ行きたいと思ったのに、ほとんど記憶にありません。
暑い日だったので、気持ち良さげに雪解け水に手を浸す人々を睨みつけながら、イライラしておりました。
短気は損気。
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