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フランツ・ダンツィの管楽五重奏曲変ロ長調作品56の1を聴きながら二俣川から西谷まで歩く

2008-07-28 06:47:17 | 古典~現代音楽ドイツ編
昨日は二俣川から西谷駅まで歩きました。
途中聴いたのは1763年生まれのダンツィの作品である。
マンハイム宮廷音楽家の息子として生まれた彼は、
15歳にしてマンハイムの宮廷楽団に加わり才能を発揮した。
1780年代にはそれまで首席奏者を務めていた父に代わり、
ミュンヘンの宮廷楽団員となり、作曲家としても作品を残した。
その後1798年にはミュンヘンの第2宮廷楽長の地位を得るが、
1807年にはシュトゥットガルトに移り、
ヴュルテンベルクの宮廷楽団の楽長に就任し、
1812年にはカールスルーエの宮廷楽団の楽長にもなっている。
そのような楽団の中で、モーツアルトやケルビーニ、
ベートーヴェンそしてウェーバーなどの作品をレパートリーに入れ、
演奏活動を通してこれらの作品の普及につとめたようである。
管楽五重奏曲変ロ長調作品56の1の作曲年代は分からないが、
楽譜の出版は1812年の頃なのでそれよりも前になる。
フルートとオーボエ、クラリネット、ホルンとバスーンといった
管楽器のために作曲された4楽章制による作品で、
同じ作品番号である3つの管楽五重奏曲の中でも、
よく演奏される人気のある作品らしい。

第1楽章アレグレットのオーボエで始まる主題は、
かわいらしい感じの旋律で、フルートなど他の楽器が加わり、
宮廷的な華やかな音楽となっていく。
他の楽章が2・3分程度の演奏時間であるのに対し、
この楽章は8分もかかり比較的長大である。
管楽器の作品というとモーツアルトをあげたくなるが、
ダンツィの作品は同時代的なところを感じさせるだけではく、
ロマン派的な部分をかんじさせる作品である。
やさしさと幸せに包まれたようなのどかな感じを抱かせる。
第2楽章アンダンテ・コン・モートでオーボエが奏する旋律は、
少し陰のある寂しい感じであり、古典風な感じでもある。
フルートが受け継ぎながら、最後も同じ寂しげな感じで終わる。
第3楽章メヌエットは、軽快な舞曲風の華やかさのある曲。
三部形式で書かれており、中間部のトリオはのどかで優雅な感じだ。
第4楽章アレグレットは、終曲らしく華やかな感じである。
軽快で流れるような旋律は、各楽器の演奏の見せ所でもあるが、
楽しく弾んだ舞曲風の短い曲はあっという間に終わる。

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